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算数の『思考力』どのように育むの?

思考力とは

「思考力=考える力」
では、一体何をどのように考えたらいいのだろうか。
物事を深く探求するためには、この思考力が大切になってきます。
果たして、学校教育の中で、この力は育まれているのでしょうか?

数学的思考

子供たちは算数の時間は時間との闘いのように、早く終わらせることに命を掛けているように見える。
間違えたら、消しゴムでサッと消してすぐに書き直し、再提出。
「考えているのか?」と疑問を思うこともある。

計算スキルの高い人たちはどんどん数をこなしている。
それに対して、苦手意識のある人は全然というほど進まない。
本当にこんな学びでいいのだろうか?

そこで、子供たちの思考力とやらを見てみようかと思い、文章問題を与えた。
文章問題の解を計算式で求めるのではなく、絵で表して導き出す。
いくつかルールがあり、それに沿ってやってみた。
絶対学力9歳の壁
すると…。答えを導き出す過程を絵にする作業で、絵にできない。
イメージで捉えられていないことがわかった。

1年生と3年生の差

まだ計算式を学習していない1年生と四則演算を学んだ3年生とでは、絵に明らかな違いが出てきた。

1年生の絵
3年生の絵

計算式を知らない1年生は絵から答えを導き出そうと必死なのに対し、
3年生は計算を知っているので、絵を簡単に描いたり、計算式を入れたりして答えを出している。
絵自体にも大きな違いがあるのが分かるかと思う。
ここでも子供たちは早く終わらせたい。数をこなせばいいと思っており、「早くできた=理解している」と勘違いをしている。
「自分はできるんだ」というのを見せつけているかのようにも見える。

絵で答えを導き出せない3年生

結局のところ、論理的に考えているのではなく、ただただこれは○○算だから、数をこう当てはめて…。計算すれば答えが出てくる。という流れ作業のようになっている。
なので、絵で答えを導き出せない自分に直面したとき、その自分を受け入れられない様子である。絵のせいにして、「計算だったらできる」なんてことも言い出す。
それって、本当に『できた』って言えるのだろうか??
果たしてこれからの世の中を生きていくのに、こんな形でいいのだろうか。

「前から○人」と「前から○人目」

3年生に順序数(1年生の学習内容)の文章問題を解かしたところできないできない。これは、国語力が問題でもあるんだろうなと思いつつ子供たちには何度もノートを突き返し、考えてもらった。

『ありが1列に7匹並んできます。前から3番目と後ろから6番目の間には何匹ありがいますか。』というような問題。

子供たちの解答で多かったのは2匹。
彼らはどのように考えているのでしょうか。
3番目と言われているのに、3番目の後ろに線を引いて区切っている。
6番目も同様。
さらに問題自体は列が複数あるので、子供たちはさらに混乱。

「生きる力」を育てる

算数ではもちろん計算力も必要であるが、そればかりを育てるのではなく、思考力も育てていく必要があるんだなと実感しています。
本当の「生きる力」とは、どのようなものなのか。
どのように育んでいくのか。
まだまだ、課題が多いけど少しずつでも前進できるように新たな取り組みをしていきたいと考えています。

参考

今回私がいいな~と思って授業でも似たような形で導入させてもらっています「どんぐり倶楽部」と糸山泰造さんの本『絶対学力「9歳の壁」をどう突破していくか?』も読んで、子供たちに試したくなって実践しています。


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