自分らしさ

「サッカーは人生と似ている」

試合時間はキックオフから、主審が最後の笛を吹くまで。人生は生まれてから、死ぬまで。サッカーも人生もその限られた時間の中で、数々のドラマがあり、何が起こるか分からない。僕の20歳までの人生をサッカーの前半戦に例えてみた。というのも、20歳という年齢が、子供から大人になる人生の節目だと思ったからだ。それでは、ハイライトをどうぞ。

まずは失点シーンからだ。

場面は大学入試。ここでついに均衡が破れる。僕は、地元の熊本県立大学に進学したかったが、結果は見事に不合格だった。0-1、大きな失点だ。さらに、その他の大学も不合格だったが、何とか最後の砦となった東京の私立大学に踏み止まる。失点シーンには、ファンである親もガックリと肩を落とした。

しかし、前半終了間際に、何とか同点ゴールを決める。

それはドイツ留学だ。大学の友達に誘われ、ドイツ語を専攻することにした。それから2年間、努力したおかげで3年生の時にドイツへ留学できた。最初はドイツ留学に興味など全くなかったが、勉強していくうちに、ドイツという日本と異なる世界で暮らしてみたいと思った。留学ではドイツに住むことで、改めて日本の素晴らしさにも気づけた。失敗から学び、目標に向かってひたむきに努力し、どんな困難でも乗り越えられる人になりたい。そんな理想の自分を初めて超えたと思った。意図したゴールではないが、泥臭く粘った結果だ。シュートが相手に当たって入ったようなラッキーゴールだが、1点は1点だ。

今、1-1の引き分け。僕の人生は想定外の連続だ。一つのミスで大きな失敗をすることもあれば、意図しない形で、大きな成功を収めることもある。サッカーに“絶対”はない。たとえ、前半戦がダメでも後半戦で1点勝ればいい。試合は最後の笛が鳴るまでだから。

だから、僕は最後のワンプレーまで全力で生き抜いてやる。笛が鳴ったとき、笑っていたいから。

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