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ああ格差社会

ああ格差社会 佐藤秀

日経新聞の広告で見かけて面白そうだなーって思って読んでみた。


いろいろなテーマを取り上げ、

・地方の子

・都市部の子

・都心の子

についてのそれぞれの認識の違いをまとめたもの。
地方出身者の著者がどんどん成り上がって(?)やがて都心に住むようになった。
地方・都市部・都心全ての視点があるからこそ書けたのかなと。


都心では当たり前のことでも地方では全然当たり前ではない。逆も然り。
そうしたことに遭遇したとき、一種のカルチャーショックなるものを受ける。
どれがいいとか悪いとかではなく、それほどまでにこの三者には隔たりがある。
地方をこき下ろし、都心を褒めちぎっているような描写がないわけではないが、著者にはそんなつもりはないらしい。
“誇張された表現はあるものの、誇張された事実はなく、脚色もない”と前書きにもある。
ただ純粋に、それほどまでに格差があること、格差は子供社会において現れていること、そしてこの格差はなくなるどころかますます広がっていくことを伝えたいのだろう。


ではその格差が広がっていくことで生じる危機についてワタクシたちはどう対処したらいいのか?

上りつめるべく努力するべきなのか?
お金だけが全てじゃないと今の人生を楽しむのがいいのか?
そもそも今自分にできることは何なのか?

話はちょっと変わるが、ワタクシも曲がりなりにも20年くらい教育関係の仕事をしている。
勉強できる子、そうでない子、両方たくさん見てきた。
ワタクシの独断と偏見だが、昔に比べ、最近は勉強できる子とそうでない子の格差が大きくなってきている気がする。
できる子はとことんできる。
そうでない子は、勉強云々の話ではなく、会話をしていても主語や目的語がなくしかも片言、文を書かせても“て・に・を・は”がおかしいってことがザラにある。
ワタクシ自身、「教育こそが格差を縮める手立て」と思っていたが、どうやらその“教育”においても格差が生じているようである。
受けることができる教育の質、教育を受ける機会の多寡など・・・
この仕事に携わる以上、この格差を縮め、危機を回避すべく動かなければならないなと考えさせられた。


とまあ話がそれてしまったが・・・
この本の感想としては、サクサク読みやすく、ためになることも多々あって面白かった。
ただ、都心に住んでいる人の平均年収8000万ってほんまかいな??



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