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FM2を手放してZfcを買った

フィルムカメラのFM2を手放して、ミラーレスのZfcを買った。


FM2を手放した

FM2は素晴らしいカメラで大切に使っていたが、フィルムの価格高騰が続くなかで迷ったが手放すことを決断した。
ちょうど2年くらい前にフィルムカメラを始めたが、その頃と比べてフィルムの値段は2倍くらいになっている。ここまで価格が高騰すると、大学生には趣味としてのランニングコストがかかりすぎだ。
フィルムの高騰や生産終了が進むので、フィルムカメラの流行もそろそろ頭打ちな感じもする。カメラは趣味の道具でありながら、資産的な一面もある。使わないで保管しているくらいなら、使う誰かに渡ったほうがよい。

堅牢なつくりで信頼できるFM2

という感じでFM2を手放したが、このカメラからは多くのことを学んだ。
FM2を手にする以前からミラーレスを持っていたが、オートで撮ってすべてカメラ任せだった。
しかしFM2は機械式のフルマニュアルカメラだ。絞りからシャッタースピード、ピントまで全て自分で設定する必要がある。面倒で難しいが、そのおかげでカメラの仕組みを理解できた。「写真が上手くなるカメラ」と代名されるだけあって、私もFM2で写真を撮る技術を磨いていった。
また、作品としての写真についても教えてくれた。フィルムは一般的に24枚か36枚撮りだ。枚数の制約があるうえ、現像するまでどのように撮れているか分からないので、撮りまくって後からベストショットを厳選することができない。しかし翻ってみれば限られた枚数の中でシャッターを切るというのは、一枚を丁寧に撮る、心を込めて撮る、よく考えて撮るということに強い意識が働く。時間をかけて丁寧に撮った写真はひとつの作品としての価値が生まれる。これは本当に大切な考え方だ。


Zfcを買った

Zfcは見ての通り、FM2を踏襲したデザインだ。かっこいい。

ブラックがかっこいい

軍艦部にはiso感度、シャッタースピード、露出のダイヤルとごちゃごちゃしていて、マニュアル感覚で操作ができる。画面はバリアングルになっているのでひっくり返せば、フィルムカメラのように画面の無い環境で撮影ができる。
FM2でカメラの仕組みを、撮影の精神を学んだ。それをFM2をモディファイした最新のミラーレスカメラで体現できる。こんなに素敵なことはない。

握ったときの感触、操作感がFM2と似ていて手に馴染む

あと、レンズが素晴らしいことも書いておきたい。
今回Zfcと一緒に買ったレンズはNIKKOR Z DX 24mm f/1.7だ。比較的明るいレンズなので、開放で撮るとおよそapscで撮ったとは思えないくらいボケてくれて楽しい。最短撮影距離も18㎝なのでかなり寄れる。35㎜換算36㎜でちょっと広いかなあと思っていたが、寄れるのでテーブルフォトとかも容易だ。
FM2でNikkor 50mm f/1.4Sを使っていたときは、ニッコールレンズはシャープでパキパキに写るイメージだったが、今のニッコールは解像感を失わずソフトな写りになっていて驚いた。これならポートレートにも向いていそうだ。

寄れるしボケる素晴らしいレンズ

今までキャノンのミラーレスを使っていたが、ニコンの脚色がない素直な写りのほうが好みだ。ニコンの質実剛健なものづくりというのはFM2の時代から変わってはいないようだ。他の業界で例えるとヤマハみたいだなあと思う。


新しいカメラを買ったが、そのカメラは手放したカメラを踏襲していて、相棒が変わったというより相棒が進化したみたいな感覚だ。
最新のテクノロジーに進化した相棒といろいろ写真を撮りに行きたい。まず何を撮りに行こうかいろいろ考える。2012年に初代のデザインを新型車両で復刻させた銀座線なんてきっと素敵だ。



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