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”超マステ空間 ヨハク社”がテープ満たす、人々のココロの余白。

静岡にある、ちょっと素敵な場所や気になる人を訪ね、そこにあるストーリーをのぞいてみる ”子どもだけじゃない、大人だって学ぶ”。略して”おとまな”
タイトルには「自分が知らなかった世界や、モノコトについて知るって、学びじゃないか」という意味が込められています。

”マスキングテープ専門店 ヨハク社”って知ってる?

静岡県の島田市に、インスタグラムで話題となっている全国でも珍しい”あるもの” を専門に扱ったお店があります。
マスキングテープの専門店、「ヨハク社」さんです。
このお店は、市街地から少し離れた場所にありますが、マスキングテープとの出会いを求めて、全国からお客さんが訪れているそうです。
「こんなに素敵なお店が、どうしてこの場所に?」
「マスキングテープの専門店?どんなお店なんだろう・・・」

そんな思いで、ここに一度訪れてみたかった私。
ということで、今回は「マスキングテープ専門店 ヨハク社」さんにお邪魔することにしました。
さっそくお店へ!

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お店に到着!可愛らしいピンク色のネオン看板を見つめながら店内に入ると、さっそく目に飛び込んできたのは、整列したたくさんの可愛いマスキングテープたち!

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おおお、これぞまさに「超超マステ空間」。
広く開放的な店内には、数えきれない程のマスキングテープが並び、美術館のような、そんな雰囲気を醸し出しています。

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お店の奥のスペースには雑貨やアクセサリーも用意されているので、マスキングテープのファンでない方も楽しめそうです。
また、子ども連れの方がゆっくりと過ごせるようにと、ちょっとしたキッズスペースもあります。
店主がお客様を想う気持ちが、お店の中に溢れているのを感じます。

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そんな ”ヨハク社” の店主は、地元出身で1児の母である、大池しょうこさん。お店は、今から約3年前に開業しました。

”ヨハク社”という名前は、”お客さんが日々の忙しい中の余白時間を使って、お店へ来て下さることへの感謝”や、”その余白の時間を楽しいものにしたい”、という気持ちで名付けたそうです。

そんなヨハク社さんには、どんなストーリーがあるのでしょうか?
お店やお客さまへの想いを、大池さんに伺ってみました。

ヨハク社のストーリーのはじまり

大池さんは、静岡の島田市生まれ。父親がスーパーマーケットを営む家庭の一人娘として育ちました。
学生時代、地元にいると何をするにも「スーパーの娘」という他人の目が付きまとうことに、プレッシャーを感じていた大池さん。
そんな環境を変えたい気持ちと、自身のやりたいことを叶えるため、大学を機に東京に行く道を選びます。そして大学卒業後も、そのまま東京で就職し、音楽のイベントを企画運営する仕事に携わっていました。

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そんな暮らしの中、お父さんが体調を崩したと連絡を受けた大池さん。すぐに帰郷し、お父さんの仕事を手伝うため、しばらくはスーパーで働いたそうです。
しかし、お父さんの体調はなかなか良くならず、ついにスーパーは店じまいをする決断に至りました。
スーパーがなくなってしまったことで、居場所をなくしてしまったような気持ちになった大池さん。

一度、東京に戻りましたが、「何か地元に貢献できる仕事がしたい!」と考え、再び故郷に戻ることを決めます。

自身の原点に返って気付いた、まちのためにできること

地元に戻ると、島田市のまちづくり関係の団体に就職し、そこでは広報の仕事に携わりました。
「まちづくりの団体で働いてから、商店街や専門店の方々と関わる機会が多くあったんです。自身がまだ若い頃は、あまり商店街に行ったりすることがなかったので知らなかったですが、まだ若い2代目の人とかが、お店を継いで頑張っているんですよね。その光景は、なんというか、心に響くものがありました。そういった姿を見て、昔、父が ”自分たちのお店が長く続くことが、いちばん街のためになる” と、話していたことを思い出したんです。」と話す大池さん。
”団体の中からまちを変えていくよりも、自分が拠点となって島田を目指してきてくれるようなお店をつくること。それが、自分にとってのまちづくりかもしれない”と感じ、まちづくりの団体をしばらく働いた後に退職。自身でお店を開業することを決意します。

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お店は、昔から趣味でよく集めてはイベントを企画したりしていた ”マスキングテープ” をコンセプトとすることにしました。開業時は1人で出来る範囲で、店舗も小さく構えてスタートしたそうですが、
「せっかく自分でお店をやるなら、お父さんがスーパーを始めた場所で、私もちゃんと一から始めたい!」
そんな思いもあり、昨年にお父さんがスーパーをやっていたお店の跡地をリノベーションし、お店をパワーアップさせました。それが、現在の店舗です。

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”地域の拠点“となりはじめた、ヨハク社

最近では、北は北海道、南は山口県など、遠距離からもマスキングテープを求めて人が集まるようになった ”ヨハク社”。

大池さんは、「遠方からお店に来た方が、この辺で観光するところとか、お茶するところとかありますか?と聞いてくださったりして、島田を回遊してもらえてるんだなと思うととても嬉しくなります。自分がやってきたまちづくりのことが、ちゃんと繋がっているなと感じますね。」と、ヨハク社の近況について話してくださいました。
また、遠方からだけでなく、月に何度もお店に足を運んでくれる地元の方もいらっしゃるとのこと。そんな方々のために、毎月イベントを企画したり、スーパーのように目玉商品を用意してみたりと、お客様がいつ来ても新鮮な気持ちで、お店での時間を楽しめる工夫をしているそうです。

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ヨハク社は、地域の未来を変えるかもしれない

今後のヨハク社について、全国一の品ぞろえのお店にしたい!と話す大池さん。お客さんに欲しい商品を相談されたときには、自分でも探して取り寄せたり、気軽に1個からでも取り寄せできる、お客さんの気持ちに寄り添えるお店にしていきたいとのことでした。
また、自身の東京での仕事を活かして、お店の奥のスペースを使って音楽イベントを企画したり、いい意味でお客さんにとって驚きがあるお店にしていきたいと話してくださいました。

おわりに

“超超マステ空間 マスキングテープ専門店 ヨハク社”を訪ねると、

自身のルーツと向き合いながら、
大好きなマスキングテープを通して、
まちのにぎわいのためにチャレンジし続ける

そんな素敵な女性に出会うことができました。

ーーヨハク社さん、ありがとうございました。



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