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学習の本質は「アナログ」である。

こんにちは! 今回も最近、記録しておきたいことを備忘的にまとめていきます。時間がある方はぜひお付き合いを!

今回のテーマは「学習」「学び方」についてです。ここ数か月、事業を運営しながら考えてきたテーマで、結構、本質的なテーマかと思っています。今回はその骨格みたいなところだけでも書いておこうかと思っています。

「学習は『全て』はデジタル化しない」
最近、教育業界ではAI教材など、デジタルの教材が急拡大しています。コロナの影響もあり、学校もそのようなデジタル教材の導入にようやく乗り出しています。それでも、まだまだ未整備な部分も多々ありますが、教育業界では「デジタル教材バブル」みたいな感じにもなっています。教育系のスタートアップ企業といえば、みんな「デジタル・AI」を謳っています。そのようなキャッチ―なビジネスが、人の注目を集め、多くのお金を集めています。

しかし、残念ながらそのようなデジタル教材をメインにしたビジネスがみんなうまくいくかというと、そうではありません。具体的な部分は省略しますが、過去もそのようなビジネスはたくさんあり、たくさん消えていきました。私も教育業界での10年の経験を通して、そのような事例をたくさん見てきました。

そのような経験から言えることは「学習はすべてはデジタル化しない」ということです。学習が完全にデジタル化するとすれば、それは「大人(社会人)」の領域だけだと思います。子どもの領域(高校生以下。特に小中高生の領域)は、大人のノリで「デジタル化」に振り切ってしまうと、ほとんど失敗します(ここは本当に重要)。

「学習の本質は『アナログ』である」
その理由は、学習の本質が「アナログ」だからだと私は思っています。デジタルな領域の学習はあくまでもアナログな学習を補完するものに過ぎません。学習の本質はどこまでいっても「アナログ」なのです。

たとえば、漢字をひとつ覚える学習を考えてみます。デジタル教材で漢字を見たり、タブレットになぞり書きすることはできます。しかし、その漢字を本当に習得したければ、紙やプリントにえんぴつを持って、自分の手で書いていく必要があります。その漢字の細かい部分を自分の手で再現することが出来て、はじめてその漢字を習得したということができます。

アナログとは、もっといえば「身体性を伴っている」とも表現できます。身体性を伴わない(つまり、手を動かさない)ような学習は、いわゆる「頭だけ」の学習です。頭だけの学習で、特に子どもの本質的な学力や物事を身につける力を伸ばすことは不可能です。学習はどこまでいってもアナログであり、身体性を伴うものなのです。

「アナログ」と「デジタル」のバランス。
これからの時代の教育(民間教育ビジネス)で一番大事なことは「アナログとデジタルのバランス」だと思っています。さきほども言ったように、学習の本質がアナログである限り、デジタルばかり追い求めているビジネスは中長期的には発展しません。しかし一方、アナログだけで構成できるほど市場環境は甘くありません。アナログ、特に人の負担(人件費など)をいかに削減できるかが教育ビジネスを成功させるためには必要です。人件費ばかりかけている教育ビジネスは、すぐにつぶれてしまいます。

だからこそ、バランスが大事です。アナログの要素とデジタルの要素を上手に組み合わせた教育ビジネスが伸びていきます。弊社もその点を重視して、ビジネスモデルやサービスを設計しています。

本日はこのへんで!

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