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『前向きに頑張りたい人を応援したい』と自己紹介で言っている理由【前半】

『前向きに頑張りたい人を応援したい』

私が自己紹介としてよく使うフレーズです。
ここで『前向きに頑張りたい人を』と限定してあえて言っているのには、実はちょっとしたこだわりというか、理由があります。

なぜそれをわざわざ説明したいのかというと
こう思う人がいるかもしれないから。

『前向きに頑張りたい』ような人なら
こちらから手を差し伸べなくても
自分で勝手にやってくれるんじゃないの?

自分だけじゃ頑張れない、頑張ろうと思えない
消極的な人たちを啓発していくほうが
もっと価値があるんじゃないの?

そう言いたい気持ちも分かります。
私も始めから『前向きに頑張りたい人』に限定したいとは思っていませんでした。

けれどある経験を経て、私がサポートしていきたいのはこういう人たちなんだ、と思ったのです。
その経緯を、書き残してまとめてみます。


社会人になってまもない頃、
就活生と社会人のマッチングサービスを使って
就活相談やES添削を引き受けていました。
3年ほどで、100人近い就活生と関わりました。
OB訪問のオンライン版ですから、全て無償。ボランティア状態です。

そこで色んな性格、色んな価値観の学生とやりとりしてみて、だいたい2つのタイプの人がいることに気づきました。

1.やりたいことはあるが行動できない、
達成するためにやるべきことがわからない、
それでも頑張って前に進もうとしている人

2.何かをしようという意欲が低く、
とりあえず目の前の問題・不満・不快感が
解決すればいいと思っている人

話している空気感や言葉選びから、
どちらのパターンに近い人なのか大体わかります。

まず勘違いしないでほしいことは
私は前者を肯定して、後者を否定しているわけでは決してないということ。

目の前の問題が解決するのは大事なことだし、
それを優先しても全く問題はないと思う。
意欲が低いことも、その人が置かれている状況も影響するだろうから、それ自体を真っ向から否定するのはよくないと思う。

こんな考えを元から持っていたし、そもそも学生のために何か参考になるなら、という思いで活動していたので、どちらのタイプの学生にもフラットに接するように心掛けていました。同じ姿勢で話を聞き出し、アドバイスを伝えたつもりでした。

けれど、100人と100通りのコミュニケーションを重ねてみると、やはり前者の『頑張りたいと思っている人』を後押ししてあげる方が、何倍も充実感がありました。

例えば後者のタイプの学生だと、アドバイスさえ聞ければ本当にあっさりやりとりが終了します。

利用していたサービスの仕様上、オンラインのメッセージだけでやりとりが完結する人も多く。
その手軽さゆえなのか、こちらの質問や提案に対して返信が無かったり、未読のままフェードアウトされたり…
「だったらなんで依頼してきたの?」とモヤモヤするような案件も、正直わりとありました。

最初はがっかりしたものの、慣れてくると「あー、今回の人はこのタイプか」「これで他の人の対応に集中してあげられるな」くらいにしか思わなくなりました。

しかし、どんどん依頼が増えてきた頃には
「こんな態度をとる人に、私は何の報酬も貰わず、自分の時間を奪われてるんだ」という現実に気づくようになります。

その奪われた時間で、他の『前向きに頑張りたい人』を後押しすることができるし、その方が相手も自分も幸せなんじゃないか、と。
いくら好意でのボランティア的な活動とは言え、それはやりがいだけでは越えられない壁でした。

逆に、就活相談をしている中で嬉しかったケースも。
「こうしてみたい、こうした方がいいと思う」と頭の中では考えていても、行動に移せなかったり、行動してもうまくいかず悩んでいたりする子。
そんな学生が、私のちょっとした言葉がけで、前向きになってくれた時

こうしたい。頑張りたい。けど、進めない。
進めない事情や理由は様々。
それを話しながら解きほぐしていって、だったらこうしてみたら?と小さな一歩の提案ができて、それを聞いたときに相手の表情がパァッ!と輝くときの嬉しさ。
この表情を見ると、喋ってよかったなぁ、むしろ相談する勇気を出してくれてありがとう、と思える。

どうせやるなら、こういう瞬間のために自分の時間を使いたいと心底思うようになっていったのでした。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
長くなったので、後半に続きます。

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