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デンマークで羊飼いになりました

ドイツで2ヶ月間過ごしたあと、デンマーク西部にて約1ヶ月半、羊飼いの方のお手伝いをしていました。

ノルウェー原産のSpælsauという羊たち。

そこでは約800頭の羊を飼育しており、羊たちは荒野の管理をするために大自然のなかで放牧されていました。

荒野に自生する植物。羊たちは低木も食べます。
Spælsauの原毛。くるんとしたカールがとても可愛いです。

こちらでお手伝いをするまでは、羊はメリノウールのイメージが強く、白くもこもことした毛質しか知りませんでした。
Spælsauは色合いも豊富で、表面の毛質はロープになるほど強く、昔は海賊船の帆にも使われていたそうです。

1ヶ月半の間で、羊たちの荒野での誘導から、原毛の選別をして毛糸を紡ぎ、ニットを編むまで、羊飼いとしての暮らしを存分に教えていただきました。

親子の絆がとても強く、いつでもそばにいます。

最近では植物性の布やビーガンレザーも増えていますが、広大な荒野の管理をしながら、毛を刈り取ったあとも生きつづけ、さらに土にも還る羊毛の魅力を、改めて認識しました。

羊毛での洋服づくりは小規模であればすべて手作業で簡潔することができ、雨水の利用などによっても環境負荷を削減できるという点でも、羊たちと生きていくことの方が工場を稼働するよりも持続可能ではないかと感じました。

農業資材としても有効だそうです。
人生で初めての毛糸紡ぎ。

日本に戻ってからも、羊たちと暮らした日々のことをよく思い返します。

草原の真ん中にあるおうちで暮らしていました。

自分が買うもの、そのものが作られるまでの過程や使い終わった時にどのように処分されるのか、消費の仕方についてもより慎重に考えていきたいと思います。

羊飼いさんは自分で編んだニットを40年以上着続けていました。

デンマークの長い冬に、編み物をする方が多い理由もわかった気がします。
一緒に暮らしていた羊たちの羊毛が恋しいので、エネルギーはかかりますが輸入についても検討しています。
800haもの荒野を管理している羊飼いさんのことも、少しでもサポートできたらと思います。


manami

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