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歯の話②~ヒトの唇が赤いワケ~【動画解説】#00032

動画解説

哺乳類は唇をもっています。唇は、哺乳から始まる摂食や飲水に不可欠で、その「個体」が生存するために必須の構造物です。ヒトの場合、唇は発話や表情形成などにも使用されています。ヒトの唇は「種」として社会生活を円滑に営むコミュニケーションアイテムとしても重要な役割を担っています。

ヒトの唇は赤くて分厚くなっています。毛細血管が豊富な内皮がめくれた赤い唇は、出血しやすく「個体」の生存としては不利な一面があります。しかし、進化の過程で「種」の維持、つまり生殖行動を促す刺激として繁殖に有利に働いて来たと考えることができます。子孫繁栄に「唇が熱く語る」ことが役立ったのかもしれません。

補足・訂正

ヒトの唇が赤い理由は繁殖に有利だと解説しましたが、小野先生はこの説に否定的です。彼は「内皮がめくれた赤い唇は、より優れた触覚センサーとして機能し、危険な食餌の摂取を回避することに役立った」と考えています。その説も「あり」ですね。

動画の冒頭「唇よ、熱く君を語れ」を歌っていたのは八神純子さんだと述べました。録画後、すぐに渡辺真知子さんの間違いだと気がつきました。小野先生から「もっとしっかり調べてください」とのご注意をいただきました。以後気を付けます!

編集者から

今回からテロップをチューチューくんの気持ちになって入れてみることにしました。テロップの色によって誰が話しているか分かるように工夫してみました。

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