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絶望の処方箋

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絶望した時の処方箋として。
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苦しみはよりよく生きようとする人間の証(吉野源三郎、羽賀翔一『漫画 君たちはどう…

異例のヒットを飛ばした漫画。ご存知のとおり、1937年に出版された『君たちはどう生きるか』を…

杉原 学
3年前
6

人生の袋小路にいる人へ(田中慎弥『孤独論 逃げよ、生きよ』を読んで)

僕が田中慎弥氏のことをはじめて知ったのは、テレビで放映された芥川賞授賞式の映像でだった。…

杉原 学
3年前
7

内なる自然性を信頼する(星野文紘『感じるままに生きなさい』を読んで)

実に僭越ながら、拙著『考えない論』を彷彿とさせる内容で、終始ウンウンとうなずきながら読了…

杉原 学
3年前
5

人生は一度しかない(藤子不二雄『まんが道』を読んで)

これを読んでいるあいだは、本当に青春時代に戻ったような気持ちになってしまった。けれども、…

杉原 学
3年前
9

「よし、駄目になってやろう」(岡本太郎『自分の中に毒を持て』を読んで)

僕の人生に最も大きな影響を与えた一冊。当時勤めていた会社を辞めたのも、今思えばこの本の影…

杉原 学
3年前
9

「魂の声」に耳をすますこと(大津秀一『「いい人生だった」と言える10の習慣』を読ん…

「人生最後の日を考えたことが、ありますか?」 この本の表紙に書かれた言葉である。 子ども…

杉原 学
3年前
12

それが人生だ。

生きている中で「真理」と言えることを発見するのはなかなかむずかしい。いや、逆にすべてが「真理」だと言ってしまったほうがいいのかもしれないが、僕が興味があるのは「普遍的な真理」である。 こんなことを書くとなんだかカッコつけてるように思われるかもしれないが、要するに僕は「考えるのがめんどくさい」のである。だからこそ「普遍的な真理」を知りたいのである。「普遍的な真理」を知ってしまえば、そのことについてもう考える必要がない。だって、それはもう〝そう〟なのだから。 だが残念ながら、

アウトプットの大切さ(坂口恭平『自分の薬をつくる』を読んで)

「自分の薬をつくる=自分の日課をつくる」と著者は言う。 僕もちょうど自分の日課を模索中だ…

杉原 学
4年前
17

食を慎めば全てうまくいく(若井朝彦『江戸時代の小食主義 水野南北『修身録』を読み…

「その人が一生のうちに食べられる食物の総量は、生まれた時から定められている」。 こう言わ…

杉原 学
3年前
8

にもかかわらず!

「にもかかわらず」というのは、いい言葉である。 誰にでも、なんとなく気分が乗らないとき、…

杉原 学
4年前
6

げんなリスト

人間生きていれば、げんなりすることもある。 しかし、「なぜげんなりしているのか」という理…

杉原 学
4年前
5

寛容だからフォフォフォと笑うのか、フォフォフォと笑うから寛容なのか

年寄りの人格者、あるいは悟りの境地に達したような仙人的な人たちは、総じて「フォフォフォフ…

杉原 学
4年前
5

愚か者による「愚かな」選択

人間生きていれば誰でも、「ああ、私はなんて愚か者なんだ!」と思うような経験があるだろう。…

杉原 学
3年前
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歌と自由

「自由」というと、「なんでも好き勝手にできる!」というイメージが思い浮かぶ。そしてほとんどの人は、「自分はいつも自由でありたい」と思っているのではないだろうか。もちろん僕もそのひとりである。 だが、ふと不思議に思うことがある。 僕はカラオケが大好きで、歌を歌っている時は最高に幸せなのだが、よくよく考えてみると、「歌を歌う」ということは、「定型のメロディーをなぞること」にほかならない。少なくとも、「何の制約もなく自由に声を発すること」ではなく、一定の枠組みの中で声を出すこと