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オンラインイベントレポート:おうちでまなびキッチン/子どもの好奇心と主体性を育てる企画と声かけのコツ〜大豆と発酵編(裏テーマはお味噌汁)

 なかなかおさまらない感染症拡大の状況から、まなびキッチンは今、オンラインでの開催のみで全国のご家庭にお届けしています。3月にはシンガポール在住の小学生と一緒におにぎりを作りました。その件は別の記事に書くとして。

 お子さま向けの講座だけでは、このままのペースでは私が2019年に描いていたまなびキッチンと世界じゅうのファミリーの未来が変わってしまう!ということで、最近は保護者の方向けに、おうちで、ご家族が、まなびキッチンをやるとしたら・・・という企画のヒントになるお話をお伝えさせていただいています。

 共催させてもらっているのは、美容院や歯科クリニックで保護者の方が施術を受ける間、保護者の方のすぐそばで保育スタッフがお子さまをお預かりするサービスを提供されている「ママトコタイム」さん。プレママ・ママが、おうち時間を活かして学び、楽しみ、交流できる場です。一人でも、そしてお子さんと一緒でも安心して参加できる講座として「ママトコオンライン講座」を企画・提供されています。

 昨年秋からまなびキッチンも講座を企画・提供していて、2号の卒園・入学のタイミングは少しお休みをいただいてましたが、今年の4月から内容をリニューアルして、お料理&保護者の方のまなびメインではなく、クッキングなし・みんなでワークショップ形式でおうちでまなびキッチンをやっていただくための考え方などをお伝えしています。実は既に1年間のカリキュラムを企画済で(年度末までやりきらないといけないプレッシャーを自分にかけてみる)、毎回参加すると少しずつ、食卓の食べ物が増えていく構成にしています。

 4月:お米を炊いて、おにぎりを作ろう

 5月:大豆と発酵 お味噌汁を作ろう

 というわけで今月は大豆をテーマに、参加してくださった方々と1時間ノンストップで駆け抜けました・・といいたいところですが、実は当日2号が学校をお休みすることになり、時々乱入したり、謎の回転運動をして目を回し転び大泣きしている音声が説明中に皆様に聞こえるなど、在宅勤務あるあるをイベントでやってしまいました。参加者の方たち、見守ってくださりありがとうございました。

 冒頭で、参加されている方に、まなびキッチンが大切にしたいことをお伝えします。

 1. まずはその子のことを知ること
 2. 一緒に作る、考える大人が子ども以上に楽しむこと
 3. 親が全てを教えなくていい
 4. 極論をいえば、料理じゃなくてただお話をするだけでもいい

 子どもとおうちで学ぶのは、なにも参考書を広げたり問題集を解くことだけではないと思います。もちろん、ドリルをやる時間も大事です。でも、日常のなにげない生活の中にこそ、学校で学んだ知識がたくさん役に立つことがあって、そのことに子どもたちが気づけば、自分が関心のある分野のことをもっと知りたい、もっと学びたいという主体的な学びにつながったり、学校で習ったあれをいかしてみよう、という、情報の接続を自分でうまくできるようになっていくからです。

 そして、まずは一緒に取り組む大人の方が楽しむことが大切で、これも今日の話の中に入れないと、時間を守らないと、料理をおいしく何品も作らないと、とあれもこれも頑張ってしまうと、大人も子どもも苦しくなってしまいます。だから、保護者の方が全力で楽しめるくらいのゆるさで子どもと一緒に取り組む。教えなきゃ、ではなくて、一緒に学ぼう、お父さん・お母さんにきみが教えて、という「同士」になってほしいです。最後に書いていますが、極論をいえば料理はしなくていい、目の前に食材を置いて話してもらってもいいし、買ってきたおいしいお弁当を見ながら、食べながら、そのお弁当に入っているメニューや食材から話をふくらませてもらってもいいんです。

 さらに大切なのが、お子さまのこと、そして自分のことをよく知っておくこと。なぜなら、まず自分のことを知れば、どんなテーマやアクティビティを自分が楽しめるかがわかります、これなら余裕をもって子どもと一緒に取り組めそう、ということがわかります(細かい作業が苦手な人が、レジンとか、アイロンビーズを子どもと一緒にやってムキー!!とか、疲れ果てたから午後は寝ます・・なんてことが、まなびキッチンでも起こり得ます。とにかく、無理はしない。楽しむことが大切)。そして、お子さまの好きなこと、燃えることがわかっていれば、どんなテーマでもその切り口での声がけからお子さまの世界が広がっていくから。例えば、日本地図がとても大好きな子が、とんこつラーメンを見て、なるほど、九州のラーメンだね、じゃぁ他の地域のラーメンってどんなスープがメジャーなんだろう、と白地図にマッピングしていく。その結果、北海道の味噌ラーメンにはバターが入っていて、バターの油脂分は寒い北海道でもスープが冷めにくい効果もある(もちろん味にコクが出ることや、北海道は酪農がさかんで乳製品の生産が多い、乳製品がおいしい、ということも肌感をもって理解できますね)、なーんていう周辺知識をまとめ、つなげていくことができます。そして、その時間が「楽しかった」と思えたならば、次は自分で変わり種ソフトクリームのマップを作ってみよう、なんてテーマを設定して調べ、まとめてしまうかもしれません。

 なーんていう、まなびキッチンが大切にしていることをお伝えしたり、そうはいわれてもいきなり自分で企画するとなかなか思いつかないわ、という方の参考にしていただけそうな情報を、各回設定しているテーマで「例題」を解説していくイメージで講座をやっています。さらに、私はスパルタなので(料理教室のときもよく生徒さんに言われていました)、参加者のみなさんと一緒にワークショップをやったり、シェアリングをやって、「私なら(うちの子なら)このテーマでこれをやってみたい」という即席企画を発表してもらい、みんなが持ち帰る参考情報を、私からお伝えした情報に足してお渡しします。各回、参加される保護者の方の好きなことや趣味も、お子さまのキャラクターも異なるので、そうか、そういうアクティビティもできるね、その声かけいいね!って私もとても参考になります。

 次回開催は6月。テーマは卵の予定です。ほら、ごはんを炊いて、お味噌汁が完成して、次は卵焼きか目玉焼きかゆで卵。そろそろ朝食は整ってきました。ひとりで朝ごはんを作れるお子さんも出てくる頃ですね。イベント告知がスタートしたら、また改めてお知らせしますね!参加者大募集です!

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