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地域官民連携マガジン #1 「なぜ官民連携への注目が高まっているのか」

皆さん、こんにちは。

「みんなで地域をおもしろくする 地域官民連携マガジン」の第1回は、「なぜ官民連携への注目が高まっているのか」です。

最近、「官民連携」という言葉をよく耳にしませんか?

私は2020年4月に起業してから、ずっと官民連携の分野で活動してきましたが、近ごろは本当によく聞くようになったなあと思います。

似たような言葉に「官民共創」「公民連携」「公民共創」という言葉もあります。
いずれも耳にする機会が増えたと思い、Googleトレンドで調べてみました。

すると、もちろん年によって増減はあるものの、検索数自体はそこまで目立って増加したというわけではないようです。
不思議ですね。

おそらく自分がそういう分野で仕事をしているせいか、自然とそういうフィルターがかかっているのかもしれません。

この連載では、私が14年間の公務員生活と、2020年4月に起業してから官民連携に携わってきた経験を踏まえ、

・官民連携のはじめ方
・官民連携においてぶつかりがちな壁
・官と民の視点の違い
・官と民が良いパートナーになるために大切なこと

などのヒントをまとめていきたいと思います。

官民連携への期待が高まっている


ということで、第1回のテーマ「なぜ官民連携への注目が高まっているのか」の中身に入っていきます。

「官民連携」というワードの検索数自体は、目立って増えているわけではないようですが、官民連携への関心は間違いなく高まっていると私は思います。

主な理由を以下に挙げてみます。

・人口減少というこれまでにない社会課題の出現
・災害、疫病といった予測不能、かつ早急な対応が迫られる事態への対応
・ライフスタイルの多様性などを背景とする消費者ニーズの複雑化
・SDGsなど持続可能な社会の実現に向けた機運の高まり

つまりこれまで自治体や企業が単独で行ってきた取り組みによって、解決できない課題が浮き彫りになってきたのです。

そこで官と民がそれぞれ有するリソースや得意分野を持ち寄って、社会課題を解決できないかというのが官民連携の出発点といっていいでしょう。

そうした官民連携への関心が、「期待」という形で表れているのだととらえています。

地域における官民連携


官民連携は、日本全体で注目され、期待が高まっていると思いますが、それがとりわけ高いのは人口が少ない小さな地域です。

理由としては、小さな地域では一般的に

・自治体職員が少ない
・財政規模が小さく、余裕がない
・事業者数が少なく、従業員数も少ない
・地域全体のリソースが少ない

など抱えている課題が多い地域ということがいえると思います。

ですが、一方で抱えている課題が多いということは、「手つかずの資源や誰も取り組んでいないチャンスも多い」ことをも意味しています。

近年の官民連携への関心の高まりは、そこに注目した動きが活発化しているということでしょう。

「課題先進地域」という言葉もあるように、地域の課題解決に取り組むことによって、その過程で得られた知識やノウハウが、ほかの地域でも横展開できる可能性もあります。

つまり官民連携によって、これまで自治体だけ、民間企業だけでは取り組めなかった地域の資源を活用し、地域の潜在的な魅力を引き出すとともに、地域の課題解決、ひいては日本全体の社会課題の解決につながる大きな可能性があるといえるのです。

小さな地域における官民連携のおもしろさ


もちろん東京のような大都市で、大きな自治体と企業が連携して大きなプロジェクトを打ち上げるのは華があります。
大きな達成感は魅力でしょう。

ですが、これまで注目されてこなかったような都会から離れた地域で、いろんなプレイヤーが混然一体となって泥臭くプロジェクトを立ち上げるのは、なんともいえないおもしろみがあります。
その過程で、地域を自分事として感じる仲間が増えていきます。

課題が解決されることも重要ではあるのですが、仲間と一緒に取り組むこと自体が楽しいのです。

そこがなんといっても地域における官民連携の醍醐味だと私は思っています。

社会課題の解決策としての役割を超えた、地域における官民連携のおもしろさ。
そのおもしろさを伝えていきたいと思います。








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