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“「不可能だと決めつけない→可能性は無限に広がる」”【書評】 ティナー・シーリグ著:新版 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

起業家精神について学びを深めたいと考え、さまざまな本を探していた中で、このティナー・シーリグ著『新版 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』に出会いました。

この本は、私の考えや経験を改めて見直すきっかけを与えてくれました。

私自身、学生時代の卒業研究を実用化し、それが現在の新規事業開発や新しい市場の創出につながっています。分野は「がん検診」と非常にニッチですが、社会課題を解決するために、一人でも多くの「救える命を救う」ことを目指して日々努力しています。道なき道を切り拓いていくこのプロセスは、まさに起業家精神そのものです。

ご存じの通り、日本をはじめ世界の未来は混沌としています。
特に、日本は少子高齢化・人口減少という大きな課題に直面しており、その課題を乗り越えなければ、6歳の我が子をはじめ、日本の子どもたちの未来は厳しい状況になってしまいます。

だからこそ、微力かもしれませんが、私の知識と経験を次の時代を担う若い方々に伝えたいと考えるようになりました。(その手段の一つが、noteでもあります)

そこで、著名な方々は、「起業家」や「起業家精神」についてどのように考えて、どのように伝えているのか?を学ばせていただいているところです。

本書でシーリグは、「起業家」を単なるビジネスの立ち上げ者と定義するのではなく、下記のように定義しています。

『チャンスになりそうな問題を常に探し、限られた資源を有効に使う独創的な方法を見つけて問題を解決し、目標を達成する人』

この考え方は、私が感じていた「起業家」と「起業家精神」を端的に言語化しており、非常に共感しました。

さらに、「常識を疑うスキル」の重要性も本書で強調されています。

現状の枠組みにとらわれず、新たな視点で問題を捉え直す力が、世の中に新しい価値を提供するために欠かせないというメッセージは、私が日々の仕事で感じていることそのものです。

もう一つ、心に残ったのは「人との関わり」をプールに落ちる水滴に例えた部分です。

ポジティブな関わりは透明な水滴、ネガティブな関わりは赤い水滴とされ、良好な人間関係を築くことの重要性と、それを維持するための努力がいかに大切かを教えてくれました。

この比喩は、私自身の人間関係に対する考え方を見直すきっかけとなりました。

ティナー・シーリグが最後に伝えるメッセージ

「快適な場所から離れ、失敗を恐れず、不可能だと決めつけることなく、あらゆる機会をとらえれば、可能性は無限に広がる」

この言葉は、挑戦し続けることの重要性が強く心に響きました。

この書籍は、若者だけでなく、すべての年代の読者にとって、自身の可能性を最大限に引き出すための力強いエネルギーを感じさせる一冊です。

私たちに新たな考え方と行動の重要性を教えてくれるこの本は、読む価値のある一冊だと思いました。


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