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カクメイとニンゲン『22世紀の民主主義』

『22世紀の民主主義』成田悠輔 書評

"私たちが自由になることはない。自由になれるのは死ぬ時だけだ"

こんな言葉がこの本を読んでいると頭に浮かぶ。

民主主義が重症に陥っているのは間違いない。


”既存の枠組みで生活できてしまい、考える事を放棄してしまった我々は、自分たちで築き上げた民主主義を否定してしまったのではないか、つまり民主主義を重症化させるまで放置したのは、我々、「人間」なのではないか”

この本は成田氏からの人類への挑戦状なのかもしれない。

傷を負わずに革命は成し得ない。悲しみと熱狂が一緒になるとき、それは生まれる。
たとえどんな大きな壁が目の前にあろうとも、それは起こる。
必要なのは既存の枠組みから抜け出す「勇気」なのだ。

人間が考える事を放棄した瞬間、凡庸な悪が生まれる。
ーハンナ・アーレントー

頭の中で流れているのはJ.S バッハ作 Toccata and Fugue in D minor
である。


基本的に書かれていることは成田博士がいつもおっしゃっていることでした。書いたというよりも口語っぽい語り口でわかりやすかったです。

いきなり民主主義を語るのは辛いよっていう方々は、カフェラテ片手に読めるこの本はおすすめです。


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