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【Andy】CREATORS INTERVIEW #01

さぁ始まりましたCREATORS INTERVIEW!
新しい価値を生み出す人=クリエイターと定義し、毎回様々なゲストの方にアイデアについて語ってもらいます。

記念すべき第一回はクリエイティブディレクター/プランナーであるAndyさん。ブランディングや企画・プロデュースなど多岐にわたって活躍されているまさにクリエイター。今回はAndyさんのアイデアの考え方に迫りました。それではインタビューをご覧ください。

INTERVIEW

――まずお名前を教えてください。
 
Andy氏(以下Andy):Andyという名前で活動をしています。
 
――お仕事は何をなさっていますか?
 
Andy:クリエイティブディレクターを名乗っていますが、プランナーやマネージャーなど多岐に渡ってやっています。基本的には企業のサービスや商品、あるいは企業そのものをプロモーションしたり戦略を設計したり、方向性を決めるための壁打ちなど、いろいろなことをやっていますね。
 
――企画のお仕事が中心になるのでしょうか?
 
Andy:得意なのは企画だと思います。あとは制作進行やクリエイティブ周りなど、裾野の部分もまるっと統括するという意味で、全体的なディレクターをやっているイメージです。
 
――今までご自身の中で「これは閃いたかな?」「これは良かったな」といったアイデアや作品、お仕事のエピソードを教えてください。
 
Andy:「閃く」という言葉をどう定義するかによりますが、「閃く」とはアイデアとアイデアを繋ぐ、扉を開ける鍵のようなものというイメージを持っています。
 
アイデアそのものは誰でも持てるものです。アイデアがないと言っている人は知識か経験、リサーチのどれかが足りていないだけなんですね。
 
このアイデアとアイデアを横串で繋ぐ、この瞬間に閃きが必要なんじゃないかなと思っています。企画を実現するためにアイデアとアイディアの間にある扉を開けて通るイメージで、その扉を開ける鍵が「閃き」だと捉えています。

Andy氏

すごく小さな実例を挙げると、以前Twitterで「何の脈絡もない単語を2つください。その単語を意味ある文章に変えてクリエイティブやビジネスのことをつぶやきます」といったお遊びをやったことがあります。
 
これもある種の閃きの一つです。内容は忘れてしまいましたが……研ナオコとキングギドラとか(笑)。何かしらの理由を付けて、その単語が140文字の中に出てくる文章を作りました。

この小さな遊びを発展させていくのがビジネスにおける企画力だと思います。アイデア×アイデアをどうやって閃きで繋ぐかということですね。
 
――なるほど。閃きはアイデアを繋ぐ鍵なんですね。
 
Andy:あとは、ていねい通販さんと絵本を作るプロジェクトを1年前からやっています。Office ioのhanaさんがTwitterでつぶやいてきた言葉をベースに絵本を作ろうという企画です。
 
hanaさんは言葉は紡げますが物語は書けません。でも絵本という体裁を整えなければいけないというときに、どうやってそこをブリッジさせるかという課題が発生しました。
 
hanaさんの言葉は結構しんみりする、心に刺さる、何か自分のことを言われているんじゃないかと感じる等身大の言葉なんです。
 
それを絵本でどうやって表現しようかと考えていたときに、ちょうどその時が10月でエレベーターでハロウィンのポスターを見かけました。それを見た瞬間に空想のキャラクター、例えばドラキュラは「朝の光に弱い」というベースがある。それに対してhanaさんの「夜明けを待っている、辛い心が」という言葉がある。これをかけ合わせてドラキュラは何か闇を抱えているキャラクターとして出そうと思いつきました。
 
ミイラ男であれば全身傷だらけだけど、実はもっと深い心の傷があるという設定。フランケンシュタインはつぎはぎだらけで生きているけど、自分のやりたいことがわからず、他人に流されてつぎはぎだらけの人生で苦しんでいるみたいな感じでキャラクターを6人出して、2人ずつペアで物語を作っています。
 
登場人物さえいれば、言葉から物語に落とし込んでストーリーとして展開できる。これは実際に公開されているので、良かったらぜひ見てみてください。 

Ghost is a ghost
Ghost is a ghost

――これは各キャラクターで1冊になっているんですか?
 
Andy:1つの物語に2人のキャラクターが出てきます。ドラキュラと魔女、フランケンシュタイン、狼男、マミー、透明人間の6人です。
 
――いわゆるメジャーなモンスターですね。
 
Andy:そうですね、西洋妖怪。透明人間は誰からも見られないことをコンプレックスに思ってSNSに没頭しているとか、魔女は歳を取ることを恐れていて、自分自身の変化を怖がる。狼男はスポットライトの下では強がっちゃうけど、実は心が弱いみたいな、そういうキャラクター設定をつけました。
 
――なるほど、面白いですね。ではアイデアを出すためにいつもしていることはなんですか?
 
Andy:閃きが欲しいときは散歩ですね。とにかく歩く。机の前にいても絶対にいいアイデアは出ないと体感的に分かっているのでひたすら歩きます。
 
ただ、最近はカメラを持つようになっちゃったので、歩いていても撮ってしまうんですね。なのでちょっとアイデア出しとして機能していない部分もあるんですけど……あとはシャワーですね。
 
シャワーはものすごくアイデアが出てきます。とは言え10個出て1個書き留められたらいいくらいのイメージなので、こちらもあまり機能していないかもしれません。
 
――今のお話で答えが出てしまったかもしれませんが、今までどんなときに閃きましたか?
 
Andy:無理やり出すときは散歩、偶然出るときはシャワーという感覚ですね。昔から三上と言うじゃないですか。厠上・枕上・馬上。馬上は、現代だと電車とか車の移動時間とかにあたりますね。電車は閃くことがなくはないですが、無理やり乗るものでもないですし、たまにというイメージですね。
 
トイレもじっくり入る方ではないですし、寝る前も意外と……結構即寝落ちするので考える余裕がない(笑)
 
――健康的ですね(笑)
 
Andy:そうですね、なので電車・歩く・シャワーくらいですかね。 

――悩んだときに参考にしているものや人、サイト、SNSはありますか? もしくは悩んだときにすることは何ですか?
 
Andy:先ほども少し話しましたが、最近はカメラで写真を撮っていれば何も考えなくなるので、何も考えない時間を作るというイメージですかね。20代のころはサーフィンにハマっていて、海に浮いているだけで悩みが全部なくなっていましたから、多分思考をゼロにする。考えているときは苦しいので、考えない時間を作ることですね。
 
――逆に集中したいときにすることは何ですか?
 
Andy:無理やりでも良いから作業を始めることですね。気分が乗るまで待とうとしても絶対にやらないって分かっているので、やっていると乗ってくる。
 
出たアイデアをまとめるためにテキストに落とし込むとか、ワイヤーフレームを作るといった事務所理系の作業ですけど「面倒だな」と思ってもとりあえず1文字だけ書いてみる、あるいは四角を1個描いてみる。そうやって作業に取り掛かると「ちょっとここを直したいな」と思ってだんだん乗ってきます。
 
――コーヒーを飲むとかではなく、とにかく始めるんですね。
 
Andy:まずやる、ですね。やらないとやる気がでないというのを体感的に知っているので。
 
――いろいろなアイデアや参考になるお話をありがとうございます。最後に今後の抱負やビジョンについて教えてください。
 
Andy:クリエイティブは表面的なデザインだけの時代ではなくなっています。それは動画や写真もそうなんですけど、誰もが作れるようになってきていて、全体の地層が上がっている。その中で自分がどうしていきたいかを考えることがとても大事だと思っています。
 
一つはマーケティングになると思うんですけど、戦略設計という部分で自分のアイディアをどう活かせるか、ここをもっと突き詰めていきたいですね。
 
もう一つはカメラという自己表現。これまで他人の表現を手伝うことが得意で、そればかりずっとやってきたという自負はあるのですが、自分の表現って意外としてこなかったんです。
 
今自分の表現ができる場所、タイミング、機会を与えてもらったので、カメラに関してはこれから10年でも20年でも、ゆっくり長く積み上げて突き詰めていきたいと思っています。
 
ですから他者表現のお手伝いは今まで以上に研ぎ澄ましていきますし、自己表現についても……本当は20年前からやっていたら良かったかなと思い返すこともありますが、結局当時に戻ってもやらないと思うので。やはりそれは余裕がなかったり、そういう思考じゃなかったりしたわけですから、今できることと捉えて今後20年かけて積み上げていきたい。
 
理論と感性のバランスを上手く取りながら、自分の人生を豊かにしていくことに次のステップを持っていきたいですね。
 
――すごく共感できます。
 
Andy:これからはさらに表現の時代になるだろうということで、得意分野である他の方の表現のお手伝いをやっていきつつも、自分自身が苦手だと思っていた自己表現もちゃんとやっていこうかなと、そう思っています。
 
――ありがとうございました。

Profile

Andy
Creative Director/Planner

福岡県生まれ。大学進学を機に状況し、在学時から映像制作を学ぶ。卒業後はテレビ番組の制作ディレクターを経て2014年にウェブ広告業界へ転身。
ウェブ動画、ウェブサイト、ポスター、チラシに至るまでのあらゆるクリエイティブのディレクションを経験し、現在では企業クリエイティブのマネージメントや広告戦略設計などのトータルプロデュースを行っている。
曖昧な相談からアイディアと閃きを武器に企画を具現化するのが得意。
趣味はカメラ。フォトアーティストとしても活動し、You Tubeチャンネルを運営中。

You Tube
https://www.youtube.com/user/freeflow1173

Instagram
https://www.instagram.com/io_andy/

Twitter
https://twitter.com/we_creat

<参考>

AとB、無関係の2つのものに共通項を見つけ出し、それをつなげる「閃き」の作例

https://we-creat.net/direction-35/

140文字のつぶやきをキャラクターに落とし込み、絵本へと昇華させた「閃き」の作例

episode1
https://www.teinei.co.jp/story-gift/story/ghost-is-a-ghost-ep1/

episode2
https://www.teinei.co.jp/story-gift/story/ghost-is-a-ghost-ep2/


次回をお楽しみに!


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