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仕事に迷った時に見返す人生軸の話

私は何のためにこの会社に入ったんだっけ。
仕事をしている中で、少なくとも一度はそう思ったことがある。
そういう人は、少なくないんじゃないだろうか。

それはパソコンの前でため息をつきながらかもしれないし、
上司と面談しながら笑顔で考え始めることかもしれないし、
あるいは部屋の隅で悔し涙でも流しながらかもしれない。
いつかの私のように。

そんなわけで、仕事をする意味、この会社にいる意味、引いては人生を生きる意味を考えてみた。

仕事って、なんなのよ

し‐ごと【仕事】
 〘名〙 
❶ しなければならないこと。働くべきこと。
「大事な━を任される」
❷ 収入を得るための勤め。職業。
「新しい━を探す」
❸ 力学で、ある物体に力が働いて、その位置が移動すること。
広辞苑より

ふむふむ。もう少し語源を探ってみると、仕事の仕-仕るは、誰かにつかえること、何かをすることの謙譲語である。

つまり、自分より大きな目的や人の集合体のためにするべきことをすることが、仕事のようだ。

これが、21歳、大学3年生の私が出した結論だった。今考えても、そう遠いところにない気がする。

全ての会社は等しく顧客のためにあるもので、そうでなければならない。つまり、人のために何かをすることで、その報酬としてお金-利益を得るものが会社という生き物なのだ。

であれば、私も等しく組織や会社の存在意義・目的のために働き、その対価を貰う、というのが、仕事をする、ということなのではないだろうか。

ここで大事なのが、
①組織や会社の存在意義・目的に心から共感し、志を同じくすることが社員にとって必要か
という問いだと思う。
私の答えは、否、である。もちろん、共感することでパフォーマンスが上がるタイプの人であれば、それは必要なことだ。(私はちなみにこのタイプである。)

もうひとつ重要な問いは、
②会社の成長は必然か?
である。

答えは恐らくYesで、なぜならば、顧客は日々変化するものであるからして、普遍的なサービスや事業は、ほぼ存在しえない。よって、顧客に応じた企業努力と変化は必然なものである。
但し、必然であるからと言って、必要なものとも言えない。顧客から必要されなくなる可能性もあるからだ。
とはいえ、会社は社員なくして成り立たないため、社員を食わしていくためには、必要されなくなった事業は事業転換をしなきゃいけないわけだけど、この話はまた今度にしておこう。

さて、会社の成長のために何が必要かといえば、社員の成長である。
社員の成長なくして、会社の成長はない。
少し言い方を変えると、会社を成長させることができる人材には、それ相応の成長がついてくる、ということだ。

では、
③社員の効率的かつ最大の成長のためには、何が必要なのだろうか。

それは、最適な環境である。

やれ働き方だとか最近よく聞くのは、ネガティブな意味での改革意識が強いが(過労死なんて問題も隠れているため)
本来、働く環境は、社員のパフォーマンスを向上させ、引いては会社のパフォーマンス向上に重要となるべきものではないだろうか。

最適な環境で、自分を成長させながら、会社、社会、人に貢献していく。
つまり、仕事とは、他者貢献と自己実現の間にあるものなのではないだろうか。

私が会社にいる理由

ここで、仕事とは何か、を考えていくうちに、私が働く先を選ぶ上で大事にしている軸が見えてきたので、整理しておきたい。

第一に、会社や組織の存在意義に共感すること、つまり自分の人生の目的と会社の目的とに、少しばかり重なる部分があるということが、重要そうだ。

雑なイメージ


第二に、自身が会社の成長と合わせて成長できること。ただし、全て会社が自分のために教育してくれるだとか、成長を保証してくれることを求めるか、というとそうではない。
適材適所、という言葉があるように、自分のスキル・能力が伸びていくことで、会社の為になればいいな、と思うくらいだ。

残る第三の軸は、働く環境が、私に合っていそうだと思ったから、というところであろうが、
何を持って合っていると言えるのか?
私が最大限パフォーマンスを発揮出来る環境とはどんな環境で、どんな条件があればそれは叶うのか、という問いが残る。

働く環境、と一口に行っても沢山の要素があるので、
ヒト、モノ、カネ、情報、それから、コト、で整理してみる。

ヒト- 一緒に働く人たちのこと。
チームの価値観、会社の雰囲気、経営陣への信頼感、リーダーが尊敬できるか、そんな軸もありそうだ。

モノ- 働く上での設備は十分か?ということ。
例えばパソコン、社用携帯だとか、オフィスにあるデスク、イス、プリンターなんかも。経営資源と言われるもの、設備投資が豊富であることは、会社が好調かを測る上でも重要だと思う。

カネ- 開けっぴろげに言うと、報酬のこと。
どれだけ給料を貰えるのか。昇給昇格のスピードや、賞与-ボーナスがあるかなんてのも入りそうだ。退職金や確定拠出年金の制度があるかとか、保険や福利厚生が整っているか、というのも忘れちゃいけない条件である。少し経営目線でいうと、会社はこのまま私を雇ってくれそうか?人件費は潤沢か?とかも気をつけておきたい点である。

情報- 少し抽象的だが、働く上で必要な情報が入ってきやすいか、ということ。
チャットツールは何を使っているのか?メールは必要最低限なのか、それとも社内へ一斉送信なのか。チームはどれだけ情報にオープンなのか、経営陣から経営方針に関する開示は定期的にあるか、などなど。

コト- 取り組む事業、仕事のこと。
やりがいを感じる事業、商品やサービスであるか。仕事内容、期待役割は自分の現状、スキル・能力と合っているものか。合っていたとしても、仕事量は適切か、意思決定スピードは適切か、裁量は十分あるか、というのも大事な軸である。

こんな所であろうか。。。
少しでも、迷った時のための道しるべになれば嬉しいし、
もっとこんな軸があるよ!などあれば、是非それも教えて欲しい。

個人的には、働くと生きるは同義だと思っているので、
人生のサポート(住宅や育児、介護支援など)、プライベートの尊重、なんてのも、会社に求める時代が来ているような気がしている。

人生を生きる意味

少しばかり話が飛躍してきたけど、働くと生きるは同義、とか言ってしまったので、じゃあ生きる意味ってなんなのか、という話も少ししておこう。

でも、これはいたってシンプルで「幸せに、豊かに生きること」それ自体が、生きる意味だと私は思っている。

幸せ・豊かさの軸なんて、それこそもう人それぞれだから、そこに正解はない。

私にとって幸せなのは、ありたい姿を叶えることで、豊かである状態とは、自分に優しく、そして人に優しくできる余裕があることなのである。
(ありたい姿の話は長くなるので、また今度にさせてもらおう。)

「あなたは今、働いていて幸せですか。」
「あなたは今、働いていて豊かな気持ちになれますか。」
こんな風に、自分に問いかけることを忘れないでいたい。

そして少しでも、幸せで、豊かな人が増えていったらいいな。
そんな思いで、今日もコーチングをしている。
もし、働くってなんだっけ、とか
生きるってなんだっけ、とか。
そんな問いが生まれたら、ぜひコーチングを活用してほしい。

それではみなさん、よいお年を。


この記事は【コーチング Advent Calendar 2021】の18日目です!
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