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【詩】 紫陽花を待つ

ことしも
紫陽花を待つ
午後はものうくなる

ささえきれぬふるえ
街全体へ流れ入る
かれんな紫の水を

熱い反射がひらき
しなやかな矢となって

結晶はすでに敗れた
花のリヴァーヴ

白びかり白びかり

紫陽花を
待つ響きで
おれは眠りこむ

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