見出し画像

ローマの休日 #4 〜「トレヴィの泉」でイタリア再訪を願いました〜

彫刻であふれるローマの街。

画像1

街全体が美術館に感じられるほど
数多く点在しているのですが、

実は、「噴水」を飾るものとして
つくられたそうなのです。

ローマの街には1000もの
噴水があると言われています。

その理由をお伝えする前に、

圧倒する迫力と美しさの
二つの噴水をご紹介します。


まずは、トレヴィの泉
日本でもよく知られていますよね。

画像2

でも有名なだけでなく
一目みただけでも
人々を魅了する理由がわかりました。

白く輝く壁面の彫刻と
ブルーの綺麗な泉が融合する
風景としての麗しさと

芸術作品としての
ダイナミックさと臨場感。

バロック芸術の傑作と
言われるのも納得です。


中央にある勝利のアーチの中に佇むのが
海の神ネプチューン。

画像3

その足元
左側には荒れる海が、
右側には穏やかな海が表現されています。

神話の世界が
生き生きと広がっているようでした。


この噴水を背にコインを投げると
ローマに再び来られるとのことで
チャレンジしてみました。

画像3

写真では伝わりづらいですが
実際に泉を覗くと
底にはコインがいっぱい。

ローマをまた訪れたいと願う人々が
どれだけ多いのか伺えます。


続いては、前回の記事でご紹介した

カンポ・デ・フィオーリ広場近くの
ナヴォーナ広場の中心に位置する

画像5


四大河の噴水

画像4


こちらはオベリスクの周りを
ガンジス川、ドナウ川、
ナイル川、ラプラタ川を擬人化した
四つの彫刻が囲む形になっています。

画像6


こちらの噴水は、スペイン広場にある
「舟の噴水」の作者
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの
代表作でもあります。

(↑お写真はこちらの記事に。)

先にご紹介したトレヴィの泉も、
ベルニーニの後の時代に
当時の若手建築家ニコラ・サルヴィによって
つくられていますが、

原案はやはりベルニーニなのだそうです。

(↑夜も美しいトレヴィの泉。)


さて、こうした華やかな噴水がつくられたのは
ローマの「水と復興」の歴史と深い関係があります。

画像7

水を大切にしてきた
歴代のローマ皇帝。

古代ローマ時代(紀元前753年頃から476年頃)に
すでに水を川や谷から運ぶ水道橋が
建設されていたのだそう。

ところが侵入してきた人々により
その水路が絶たれてしまいました。

画像8


ようやく水道橋が再建されたのは
15世紀に入ってから。

その復興とローマ皇帝の権勢を示すために
水道橋の終着点であるモストラに

豪華絢爛な噴水がつくられるように
なったそうなのです。

画像9

ちょうどルネッサンスから
バロックにかけての時代だったこともあり

当時の芸術が反映された
彫刻がほどこされているのですね。

今の時代も輝くローマの噴水。

歴史をわずかながら
紐解いてみることも面白いですし、

綺麗だなと眺めたり、言い伝え通りに
コインを投げてみたりすることも愉しかったです。

写真・文=Mana(まな)

トレヴィの泉(Fontana di Trevi)
住所:Piazza di Trevi, 00187 Roma RM
四大河の噴水/ナヴォーナ広場(Fontana dei Quattro Fiumi/Piazza Navona)
住所:Piazza Navona, 00186 Roma RM


この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?