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0011 《彼女のブルーの瞳は.》
ひとり旅の途中。写真のフォルダに自分がいないことにふと気づいた。そんな時に、出逢ったのがある女性だった。
彼女は今私が滞在しているサンタモニカ(カルフォルニア州)を拠点に活動しているフォトグラファーだ。美しい海や空を背景に写真を撮ってもらうことになった。
出来上がった作品を見て驚く。眩しい笑顔の私がそこにいるのだ。こんな表情は自分でも見たことがない。できることさえ知らなかった。旅先のワクワクがこれを生んだのだろうか。いや。きっとそうじゃなくて、彼女の目に映る世界はいつだって輝きに満ちているのだろう。
あんなに素敵なフィルターで世界を切り取っている誰かがいること。それは、東京に帰ってからも私の心の支えになると想う。そして希望にも。彼女の心細しき瞳が、あの日見た海のように透き通るブルーをしていたことも忘れないだろう。
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