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ローマの休日 #2 〜美しき夕陽をスペイン階段から望んだ日々のこと〜

前回の記事にさせていただいた
ローマで何度も通ってしまったティールーム
Babingtons(バビントンズ)。


こちらのお店が佇む「スペイン広場」を
今回はご紹介します。

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(朝、ティールームの前には馬車が停まっていました。)

名前の由来となっているのは、
かつてこの場所にあったスペイン大使館。

広場中央にはバルカッチャの噴水が、
見上げるとトリニタ・デイ・モンティ教会があります。

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その教会と広場をむすぶのが
映画『ローマの休日』の舞台となった
スペイン階段です。



まずは、バルカッチャの噴水からご説明を。

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日本語では「舟の噴水」と呼ばれているこちら。
デヴェレ川でワインを運んでいた
小舟をかたどっているそうなのです。


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(イタリアで三番目に長いデヴェレ川。)

1598年の川の氾濫でここまで流れ着いた
舟の形をしているとの逸話も。

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噴水の作者は、ローマの街に数々の彫刻をのこした
イタリアを代表する彫刻家、建築家の
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニです。


続いては、トリニタ・デイ・モンティ教会。

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1502年、フランス王ルイ12世の命で
建設が始められ、
およそ1世紀後に完成したのだそう。

そのため、鐘楼(しょうろう)が
対で並ぶ姿が印象的なフランスのゴシック建築と
なっているのですね。

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現在もフランスの神父さんによる
フランス語でのミサが行われているそうです。


そして、スペイン階段。

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実はこちらは通称で、
正式にはスカリナータ・ディ・トリニタ・デイ・モンティ
と教会と同じ名前が付けられているそう。

138段の世界でもっとも有名な階段の一つです。

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『ローマの休日』でオードリー・ヘップバーン演じる
アン王女がジェラートを食べるシーンの舞台と
なっていますが、

訪れた2017年には階段での飲食は禁止、
2019年からは座ること自体禁止となっています。

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階段で人々が集い、賑わいをみせる様子が
もうみられないのかと思うと
ちょっぴり寂しい気もしますが、

大切な場所を清らかに保つには、
そうせざる終えなかったというのも納得ができます。


当時は座っている方々の間をぬって
階段をのぼりました。

その先には美しい景色が待っていたのです。

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階段を見下ろすと
真下には広場、
その先には高級ブランド店が立ち並ぶ
コンドッティ通りが輝きをみせています。

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その奥には
美しい夕陽が。

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あまりの素晴らしさにこの場所には
三度足を運んでしまいました。
(三泊の滞在でです。)

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旅先の夕陽は
日常でみられるそれよりも
儚く切なく鮮やかにみえるのですよね。

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周りでは薔薇売りさんたちが
カップルに真っ赤な薔薇をすすめていました。

美しい夕陽で心が満たされたあとには
広場へと戻り、11月に旬を迎えていた
栗をいただくことに。

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甘くほくほくした
イタリアの秋の恵に
おなかまで満たされました。

早朝の静かな姿もしっとりとしていていいですし、
夕暮れ時の華やかな景色も麗しい
スペイン広場です。

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写真・文=Mana(まな)




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