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東京の休日 138 〜【茶の湯の陶磁器展】今年リニューアルオープンした三井記念美術館(日本橋)へ〜

今年の初夏に
リニューアルオープンした
三井記念美術館

こちらの麗しきギャラリーで開催されている

リニューアルオープンⅡ

「茶の湯の陶磁器 ~“景色”を愛でる~」
2022年7月9日(土)〜9月19日(月・祝) 

に足を運んでまいりました。


展覧会のご紹介の前にまずは
「三井記念美術館」のお話を。

前身となるのは中野区にあった
三井文庫別館。

「日本文化を残しながら」の開発が進む
日本橋へと場所を移し

「三井記念美術館」の名で
開館したのは2005年のこと。

三井家が江戸時代から集めた
4000点の美術品を所蔵する
美術館となっております。

その半数が
「茶道具」。

今回の展覧会の主役となります!


リニューアルオープンⅡ

「茶の湯の陶磁器 ~“景色”を愛でる~」

茶の湯のお道具を
「景色」という言葉でたどる今回の記念展。

実は、この「景色」という言葉
茶道の中で度々登場するのです。


飲み終わえたお茶碗の中の
お抹茶のつくる「景色」、

茶入れから
お抹茶をすくった後にできた「景色」

というように。


山や海、森や林や川のある
自然の「景色」を愉しむように

お茶人が味わうこの「景色」。

これを愛でる
という日本人の美意識を

再認識するような場となっているのが
今回の展覧会です。

例えば、
お茶碗やお茶入れなどの模様。

✴︎《黒楽茶碗 銘雨雲》本阿弥光悦作
✴︎《玳皮盞 鸞天目(たいひさん らんてんもく)》 
《唐物肩衝茶入 銘遅桜(おそざくら)》 
✴︎《赤楽茶碗 銘鵺(ぬえ)》道入作
(✴︎の作品は、重要文化財に指定されております。)

用いる土でおおよその色合いは
決まってくるわけですが

その表面に現れる
なんとも言えないデザイン。

これも「景色」の一つの要素となります。

《斗々屋(ととや)茶碗 銘かすみ》

その他にも、形や佇まいなども
「景色」をつくるそれとなるでしょうか。


さらに、お茶碗やお茶入れについている
雨雲、遅桜などの呼び名は

この「景色」からイメージされ
つけられることも多いのです。


頭で考えると難しく聞こえてしまう
かもしれないのですが

自然の美しい景色を
「きれいだな〜」と愉しむように

お茶のお道具をぜひ一度
感じてみてください。


それでも、
敷居の高いように感じられる方に
おすすめなのが

「香合(こうごう)」のエリア。

《赤樂独楽(こま)香合》
《青交趾(こうち)写雀香合》
《紫交趾(こうち)写鴨香合》

茶道を始めたばかりの時に
心ときめいたのが香合なのですが

他のお道具に比べて
その魅力がわかりやすいことが特徴です。

香合とは、
お香を入れる小さな入れ物。

ここにお茶人の遊び心が
ぎゅっと詰まっているため

「可愛い!」「おもしろい!」と
感じることが多いのです。


ということで今回は
リニューアルオープンⅡ
「茶の湯の陶磁器 ~“景色”を愛でる~」

をご紹介いたしました。

お茶道具を贅沢にみられる
素晴らしい展覧会となっております。


品に満ちた館内にお道具の並ぶ
「景色」も美しくて。


写真・文=Mana(まな)

リニューアルオープンⅡ「茶の湯の陶磁器 ~“景色”を愛でる~」
会場:三井記念美術館
 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階
会期:2022年7月9日(土)〜9月19日(月・祝) 
開館時間:10:00 〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(
但し7月18日、8月15日、9月19日は開館)、7月19日(火) 
https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

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