154.白か黒か明確に主義信念を方向づける。人は同時に二つの感情は持てない
著・三松會 占心行動学塾長 脇田尚揮 ■LINE公式アカウント■
公式本『占心行動学~運と命と自己超越の煌めき~』Amazonランキング2位
孔子が最高の“徳”として説いた概念である“中庸(偏らない考え・生き方)”の精神は確かに大切な思想です。しかし、自己主張や行動の指針の要となる主義や信念は明確な方向づけが必要。そうしなければ、ただ軸が無く流されるがままの人生になりかねません。
心理学上、人は同時に相異なる二つの感情は持てないとされます。快・不快、怒り・喜び、憎しみ・慈しみなどは一つの心の中に同居させるのは難しいものです(嫉妬・憧れなど一見相反するように見えて表裏一体の感情はあります)。だからこそ、人生観の切り分けは大切です。
禅語においては「白馬、蘆花(ろか)に入(い)る」というものがあります。これは群生する真っ白な芦(あし)の花の中に、白馬が入ると見分けがつかなくなることの例え。しかし、同じ白い色に見えてもこれらは全く別のものです。
ひとつに見えても別のもの、別のものであるけど一つのもの。これは仏教の“不一不二”の考え方です。つまり、一見同じに見えるものもその違いを見分ける目を持たなければならない、皆ひとくくりに同じように見られる場面でも自分は自分、他人は他人という違いを忘れてはいけないことの大切さを説いているのです。
同じ人間だからと全てを一緒くたにせず、個性や考え方のように明確に自分の色を持つことは、人生における無数の道の中でどちらに進むかの方針となります。
相手のカラーは尊重するとしても、自分のカラーを持ち続けることは忘れないようにしたいものです。
Q.あなたは自分のカラー(信念)を持っていますか? それを曲げるのはどのような場面ですか。