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ねこ神さま

“ねこのエサは経費で落ちる” という都市伝説じゃなく農家伝説があり、せっせと領収書ためて顧問の税理士さんに渡したら一笑に付されました。

『そりゃそうでしょww その理屈ならヒトの食費も、飼ってる犬のドッグフードも経費でしょ』と税理士さん。なんだよ都市伝説かよ。

紙クズになった領収書の束を握りしめながら(トラクターの燃料は経費で落ちるじゃん…)などと小賢しい屁理屈を思いつつも反論するのはグッと我慢しました。

ただ根拠は充分にあって、我が牧場にチャス(我が家の猫です)をお迎えする前はすんげえネズミに悩まされてたんですよ。ネズミってもうなんでもガジガジかじる。牛のエサの紙袋、配線コード、漏電したことあったっけ…

そこで前述のチャスをお迎えしたんです(表題の写真、仔牛にkissしてるのがチャス)。役場に勤めてる知り合いにもらってほしいと頼まれて。

そこからチャスの活躍が始まるわけ!

片っ端からネズミは獲る、モグラも獲る、カラスは追い返す、まさに守護神、ブッフォンですな。カーンではなくブッフォン。

獲るものなくなると、スズメもシジュウガラも最後にはカケスも餌食に。やりすぎチャス…

にしてもウチの衛生部のエースは出木杉君な訳ですよ。この出木杉君の食費はまさに我が牧場を支えるものであり経費として認めるべきである!と思った次第で。この理屈おかしくないでしょ。ねずみ捕り器は経費で落ちるのにね。

その頃にはもう我が牧場には衛生部のエースのチャスは必要不可欠で、むしろチャスがいなくなったらどうしよう…年老いたらどうしよう…とそこまで考えるようになり、チャスの後継者を育てることにしました。育成枠。


で育成枠で入団したのがチャイ、アオリ、ホタルの三選手。某牧場から押しつけられました。

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三選手のうちアオリは途中で退団したけど(いなくなっちゃった泣)ホタルは今やエースに成長、チャスは後進に道を譲って引退。今はウチ猫になって隠居生活なのです。

農家にとってはネコは守り神だし、だからこそ、どこの農家にもいっぱいネコがいます。ウチの隣のTさんは牛舎に住んでるネコなんて数え切れないと言ってるし。

有史以来ずっと小動物の被害を守ってくれてるんだから神さまになってもおかしくないよなあ、とか考えてると、その論理でいけばヘビもネズミを獲ってくれるから神さまなのかな、とか。


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写真は男前のチャス。長生きしてね。

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