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『チーズじゃなくて、アイラブユー』が生まれた日。 - 中編 -

写真家 MiNORU OBARA

 『チーズじゃなくて、アイラブユー』。写真家のMiNORU OBARAのキャッチコーピーであり、永遠のテーマであるこの想いに出会ったエピソード、それはカンボジアでの出来事でした。

 こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。本日も記事をお読みいただきありがとうございます。『チーズじゃなくて、アイラブユー』が生まれた日のエピソード。お待たせしました、中編です。

 まだ前編をお読みになってない方は、まずはこちらを。

 さて、そんなこんなで訪れたカンボジアですが、これからお話しする、運命の初日が、この旅の何日目だったのかは、実はあまり良く覚えていません。

 ただ、トゥクトゥクドライバーRAさんを叩き起こして星を見上げた夜から数えて3日後だったことは鮮明に覚えています。

 東の空が白んで最後の星が帰っていくまで、僕は空を見上げていました。その少し前からRAさんは流石に眠たくなったようで、トゥクトゥクのシートで足を伸ばしていびきをかいていました。

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 新しい朝が始まりました。

 カンボジアの朝は早い。市場はにわかに活気づき、村の人たちが朝食に集まり始めました。カンボジアでは朝ごはんを作るという習慣は薄く、朝食は市場で済ませるのが通常。そんな、いつもと変わらない朝でした。その頃はまだクメール語を全く話せない僕でしたので、市場のざわつきは心地の良いただのBGMと同じでした。

 RAさんを起こし、宿まで乗せてもらいました。

「ヘイ、アミーゴ、シーユー!」と握手を交わして帰って行ったRAさんとは、その日以来、しばらく会うことはありませんでした。

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 それからの数日は、宿からずいぶん遠くへ足を伸ばしました。気ままに、心のままに、車を走らせ、気持ちの良い景色を見つけては車を止めました。お腹が空いたら市場を探して食べました。学校を見つければ訪れ、村のおばあちゃんとも仲良くなりました。

 そして、星空の夜から数えて3日目の夕方。僕はある村を通りかかりました。その村は、それ以来毎月帰ることになる大切な家族の住む村です。

 岩の陰で遊ぶ女の子と男の子。気がついたら車を止めていた僕は、

「やぁ。」

 と挨拶をしました。

 すると、子どもたちは手を上げてそれに答えてくれました。

 そして、首から下げている僕の大きなカメラに気づいた女の子。おもむろに岩の上に立って、僕のカメラを見つめてきました。

 シャッターはたったの一枚でした。

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 女の子は、周りにいた友達を呼び寄せてくれました。その時はまだ名前も知らない子どもたちと僕は会話にならない会話を楽しみました。

 なにしろ、僕はクメール語をその時まだ話せないどころか、カンボジアで話されている言葉がクメール語である事すら知らないような状態でしたから。笑

 それでも、会話は弾みました。不思議ですね。でも本当の話。

 木の棒と土の地面で筆談もしました。流行りのゴム跳びにも混ぜてもらいました。

 気がつけば、空が暗くなり始めていました。

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 そろそろ帰ろうと腰を上げた僕に、子どもたちは言いました。

「次は、いつ帰ってくるの?」

 今思えば、この質問がすべての始まりだったのかもしれません。

 でも、僕はそれに気づくこともなく、答えました。

「う〜ん・・・。明後日ぐらいかな。」

 日本に帰る飛行機が、明後日だったんです。カンボジアでの滞在は明後日までだった。だから、咄嗟にそう答えたんです。

 でも、この時は、まさかまたここに帰ってくるとは思ってもみませんでした。

 だからきっと、子どもたちのあの質問が、僕の運命を動かし始めていたに違いない。今ではそう思います。

 さて、『チーズじゃなくて、アイラブユー』が生まれた日、お気づきの方も多いかもしれませんが、それはこの日のさらに2日後のことです。

 この日の明後日に、僕の運命が音を立てて動きます。

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 その続きは、次回の記事にしますね。

 本日も、文末までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 それでは、また次のお話でお会いしましょう!

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□ 村の子どもたちの笑顔にも会える写真集


*この記事の続きはこちら。


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