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【3分コラム】「父性」という感情

母性本能、とはよく聞く言葉だと思う。
来月小学生になる娘にも
母性なるものは芽生えているのだろうか。
寝起きの弟のたどたどしい足取りを
心配しながら手を引く様子は
見ていて微笑ましい。

一方だんだんと甘え上手になっていく息子はと言うと、
3歳半を過ぎ、それなりにやんちゃな少年になってきた。

少年とは、常に強さとかっこよさを
追い求めるものなのかもしれない。
耳慣れない技名を唱えながら
彼は昨日も見えない敵と戦っていた。
ぼく自身も、身に覚えのない話でもないので
がんばれ!と心の中でエールを送る。

とは言え、彼もたまには実践を積みたいようで
ぼくが休みの日は決まって勝負を挑んでくる。
特にぼくが床に寝転んでいたりすると
彼は大喜びで飛びかかってくるのだ。
油断した隙を狙って
お腹の上へダイブしてくるもんだから
なかなか刺激的な腹筋トレーニングである。

しかしどうだ。
そんな小さなヒーローに、多彩な技を繰り出されても
大して悪い気はしないもので、
さぁ行くぞ!ときらきらした目で
ぼくのお腹に乗せようとする彼のその体重を、
ぼくもまた、さぁ来い!と嬉しそうに待っている。

「父性」というものがあるのなら
こういう感情なのかもしれないなと思いながら、
ヒーローが小さい間の、期間限定のこの楽しみを
じっくりと味わうことにしようと思う。

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今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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