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まみすけ
2019年8月9日 13:10
青年がその弾丸を胸に受ける時彼は愛を感じたであろうかその弾は敵の故郷の人々の 愛であふれていた収集された鉄くずに込められた 愛ゴム製品に込められた 愛ベーコンの油に込められた 愛国の為に戦う愛しい人々へ 向けて込められたただ単に 純粋な 愛それらを使って造られた愛にあふれた弾丸は同じように人を愛する青年を貫いたその愛は戦争という名の殺人行為により脆く 滅びたそれを愛と呼
2019年6月3日 06:08
道化の心の闇の深さは はかり知れない不気味さを併せ持っているわたしが体中を煮えたぎる血のようにして欲すときあなたは幾分か離れた場所に突っ立って 傍観者になるその心理戦みたいな距離感がいたたまれなく嫌で 嫌で 嫌で躍起になってそれを抉ってやろうと思う痛めつければ痛めつけるほど あなたは美しさを増して心持たぬビスクドールのように 虚ろなまなざしでわたしを見透かすわたしをこぼすわたしを
2018年10月21日 06:08
うつろに閉じたその瞳の奥は 空っぽからっぽの死体は私をそっと抱きしめたそういう風にあなたは笑うだから そこに私はいない存在だけがただ悲しい 曖昧な響きで突き刺したあなたを欲し もっと知りたいと願うもその肉体と魂はどこかへ 散歩もう永遠にあなたを知ることもできないし互いに迷路に迷い込める人たちに 真摯な嫉妬をおぼえる私には迷い込む場所もない ゴールのない 永遠の漂流者閉鎖され
2018年3月16日 00:33
優しかった父はどういう顔をして 祖母に金を無心したのだろう笑顔の絶えなかった祖父はどういう気分で 祖母を殴ったんだろう鬼の形相で私を叱る母は どんな仕草で男に欲情したのか雨の日傘もささずに川面に佇む女は どうやって父を虜にしたのだろう手袋を淑女のように握る祖母は 何を思い子を置きざりに男と逃げたのかあの日わたしはどこにも存在しなかったわたし不在の世界ですべてが周り面白いように混沌とし
2018年3月14日 06:36
きみの事を考えていたんだあの日 手紙をくれた きみの事を意外と達筆で その文面すら優しくてほのかに香る まだ見ぬその地の微かな気配をぼくはそっと吸い込んだきみの事を考えていたんだすい星のように現れて 花火のように散っていった きみの事を名も知らぬ きみの事を画面越しの きみの事をハンドルネームに託された 春への思いは一緒で 寂しく桜の季節になると 散るまで感傷に浸ってた