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「描くのがこわい」が「それでも描きたい」に至るまで|グラレコ2020年振り返り

コロナ禍で立ち止まって気づいた、描くこわさ

私は2年前、2018年の秋からグラフィックレコーディングを始めました。当時は誰かに習ったわけではなく、完全に独学。ノートの端っこに見よう見まねでメモしたものをtwitterで公開したところ、その講演の登壇者さんから反応をいただき、その小さなきっかけが嬉しくてもっと描きたいと思ったことを今でも覚えています(今見るとグラレコと言えるレベルに達しておらず、恥ずかしい……)。

その後、先輩グラフィッカーさんの講座を受けたり、書籍を読んだり、他のグラフィッカーさんと一緒に描いたり……とステップを踏みながら少しずつ描く機会に恵まれるように。企業のカンファレンスやイベントなどで描く機会も増えてきた…というのが2020年の始まりの時点でした。

ところがその後、コロナ禍が訪れリアルでのイベントが開催される機会が激減。リアルの場で行うグラフィックレコーディングの機会も同様に減りました。オンラインのファシリテーションやグラフィックレコーディングに切り替えて積極的に活動しているグラフィックレコーダーも多かったのですが、私は自分の中にある迷いに気づいて考え込んでいました。
グラレコの魅力に引き込まれて2年間突き進んできたものの、ふと立ち止まった瞬間、このまま描き続けていいのか?という疑問が浮かんできたのです。

グラフィックレコーディングは描くために何か資格があるわけではありません。描き手それぞれのスタイルがありますし、その場に合わせた描き方が求められます。その可能性の広さが魅力なのですが、根が慎重派な私にとっては「正解がない」ということに怖さを感じる部分があるようでした。

今振り返ると、2020年の下半期は今後も描き続けていくために、「描くことの楽しさとこわさ」に向き合ったとても重要な期間だったと思っています。まだ完全にモヤモヤがなくなったわけではないですが、今後私と同じように立ち止まることになった人の道しるべになればいいなと思い、モヤモヤを晴らす手助けになったことを綴ろうと思います。

モヤモヤ解決に役立った4つのこと

1.自分の中でモヤモヤを言語化

まずは自分が何にモヤモヤしているのかを突き止めるために、noteを書きました。

言葉にしたことで、自分が何につまづいているのか、何をこわがっているのかが少しずつ見えてきました。

2.身近な人との分かち合い

noteを書くのと同時期に、仲の良いクリエイターさんにモヤモヤを吐き出したり、意見をもらったりしていました。同じグラフィックレコーダーの方はもちろん(特にしゅずいさん@shuzui_yukaには会うたびに話を聞いてもらっていた気が……感謝です!)、イラストレーターやカメラマンなど、何かを創る立場の人は大なり小なり同じ気持ちを経験したことがあるよと言ってくれることが多く、「自分だけじゃないんだ」ととても心強かったです。

特にコロナ禍で、生活の中で人と仕事以外の会話をする時間が少なくなっていたこともあり、対面で気持ちを受け止めてもらえることのありがたさを改めて実感しました。

3.コーチング(コーチとの対話)

身近な人だけでなく、客観的に自分の考え方を見つめ直したいと思い、前々から興味があったプロのコーチングを受けました。

このときのコーチングや様々な人の後押しがきっかけで、グラレコやビジュアライゼーションをもっと多角的に見るためにデザインを本格的に勉強したい!という気持ちが自分の中にあることに気づき、SHElikesに入会することに。まだ道半ばですが、今まで感覚でしか捉えられていなかったことがロジカルに整理されてとても楽しいです!

4.描きたいものを描く

最後に行き着いたのは、とにかく目の前にある描きたいもの、描きたい場を描くこと。秋頃になるといくつかオフラインのお仕事依頼も復活してくるようになり、ありがたいことに杉並区のイベントで模造紙描きをさせていただくこともできました。

グラレコ以外にも、以前からトライしてみたかった美容・ファッション系のイラストレポートをいくつか描いたのですが、これはとても楽しかったです。

2021年は模索しながら前へ進む一年に!

紆余曲折あった2020年ですが、描くことに迷うことは決して悪いことではなく、新しい考え方を取り入れる余白があるからだとポジティブに考えられるようになりました。そして一番大事なのは、自分が心から伝えたいという気持ちを持って描くことだ、という当たり前のことにも気づかされました。

グラフィックレコーディングやビジュアライゼーションはまだ新しい分野。個人の発信力が強まり、情報が溢れる世の中で需要が高まるなか、描き手の裾野も広がり、これからも様々な議論が交わされて拡張していくでしょう。

2021年は、迷った時には自分や周囲との対話を続けながら、描き方を模索していく年にしたいな。もちろん描く時に相手をリスペクトすることや、場や目的に合わせて手法を使い分けることなどは変わらず意識していきたいです。
グラレコやイラストレポートにご興味がある方、一緒に何かしてみたい!という方はぜひお気軽にお声がけください!
▼お仕事依頼はこちらのnoteかtwitterDMから承っております!

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このnoteはわなみんさんが企画されている、グラレコアドベントカレンダー2020に参加しています。
グラフィックレコーディングの1年間の活動振り返りや、普段考えていることや気づきなどをたくさんのグラフィッカーさんが12月の一ヶ月間、綴っていく企画です。可視化やグラレコに興味がある方は他の記事もぜひご覧ください!


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