道は足元に敷かれています
「こんな世界に何をしても無駄ではないか？」
世界状況についてよく知っている意識の高い方に多いのが
「こんな世界に何をしても無駄ではないか？」という疑問です。
「世界の大きな流れに対して自分の出来ることは限られている。」
「悪の組織が世界をコントロールしているのだから自分は無力だ。」
というような考えです。
この問いに対し、両極論をよく耳にします。
「問題なんて無いんです！幸せを受け取って生きればいいだけ！」
「こんな世界に何をしてもダメだから自分の身を守るしかない。」
あなたはどう思いますか？
私の答えは、Noです。つまり無駄なことは何もないということです。
私がインド占星術とアーユルヴェーダによるカウンセリングをすることで
ご相談者の方が自分らしさを発揮して生きることになり、
そんな人が増えることで社会・世界がより良くなり
平和に一歩でも近づくことを目指していると言ったら
ある"スピリチュアルな"大御所の先生はおっしゃいました。
「自分に自信が無いから世界平和なんて言い出しちゃって！
世界平和を願ってるなんてでっちあげにしか聞こえないよ？」
その"スピリチュアルな"大御所先生の集まりではその後
「戦争は金儲けのためにやってるんだから、そもそも戦争を
なくすなんてことはできないのに、そんなこともわからないなんて！」
と、世界への貢献を考えること自体を笑っておられました。
では仮に、本当に何をしても世界が少しも良くならず
崩壊していくとしましょう。
その時あなたは何もしないでしょうか？
私の好きなお話に「指輪物語」があります。
J・R・R・トールキンの著作で、日本では20年前に
映画「ロード・オブ・ザ・リング」が公開されました。
主人公とその仲間が世界を救う旅に出るお話なのですが
旅の途上で仲間はバラバラに分かれてしまい、
形勢は圧倒的に不利で、
仲間の一人である王が途方に暮れるシーンがあります。
映画ではその王に、恋人がこう言います。
「道は足元に敷かれています。」
目の前の必要に誠実に応えていくことで道が創られていくということです。
９人の仲間たちは、それぞれが自分のいる場所で
目の前の小さな一歩に全力を傾けます。
それが最終的な勝利にどう結びつくか全然見えなくても。
通りすがった国の全滅の危機に際して共に戦ったり
成功の可能性がほとんど無いのに仲間を助けるために囮になったり
道も知らず戦闘能力も無いのに敵地へ乗りこんだりするんです。
悪は強大で、抵抗する者達は少数だったけど
最後は最も小さき者が悪の力の源である指輪を破壊します。
でもそれは、他の人々もそれぞれの場所で、
小さくても、
自分にできる最大限のことをしていたからこそなのです。
一つ一つの行為は小さくても、
それが連帯していく時
大きな目標に到達できる。
個人レベルでも世界レベルでも
この希望を心に持ち続けたい。
大きな目標に対して途方に暮れる気持ちになった時は
「道は足元に敷かれている。」と言ってみてくださいね。
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