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【ロンドン発】週刊ジャーナル(12月4日~12月10日):今週もいろいろありました&いろいろ聞きました。

12月4日:『庭の装飾品が実は爆弾だったと判明』BBCニュースより。

ウェールズ、ペンブルックシャー州ミルフォード・ヘイブンにあるシアン&ジェフリー・エドワーズ夫妻の庭にあった飾りが実は不発弾だったと判明。夫妻は、この爆弾を充電されていない "ダミー "だと思っていたが、国防省によれば、それは64ポンド(29kg)の "海軍発射体 "であった。この砲弾は、19世紀後半に作られたと考えられており、100年以上前から夫妻の庭にあったという。エドワーズ氏は、かつてこの家を所有していた親戚のモリス家からこの”飾り物”のついてこう聞いていた。「レモネードを配達して回っていたポップ・モリスは、馬と荷車でブロードヘイブンまで行き、砲弾を見つけました。彼はそれを浜辺まで抱えて戻り、荷車の荷台に載せて、7マイル(約8キロ)の道のりを家まで持って帰ったのです。そしてそれを飾り物としてフロントガーデンに垂直に置いたのです」。その後、1982年にエドワーズ夫妻がこの家を購入したときに、その”飾り物”は窓枠の色に合わせて赤く塗られたという。「二つの世界大戦の間、それはここにずっとにあったのです」とエドワーズ氏は語る。エドワーズ夫人は、ガーデニングの後、ショベルに付着した土を落とすためにこの砲弾を叩いていたという(恐...)。検査の結果、爆弾は生きていたが、わずかな電荷しかないことが判り、ウォルウィンズ・キャッスルの使われなくなった採石場に運ばれ、5トンの砂で覆われて爆発したとのこと。「私は爆弾処理班に『もし爆発させるのであれば、私たちも一緒に爆発するつもりです』って言いました」。エドワード氏は、「古い友人が亡くなったようだった。かわいそうに、粉々に吹き飛ばされてしまった」と語った。国防省は 「我々は、23年11月30日に、11 EOD&S Regt RLCの721 EOD SqnのAshchurch Troopが、Dyfed-Powys警察の要請を受けて、疑わしい兵器に対応したことを確認しました。EODチームはその物体を調査し、それが64ポンドの海軍発射体であると判断。爆発物解体のために現場から撤去されました」と語っている。

知らなかったとはいえ、ショベルでコンコンて...(汗)。結果的に爆発しなかったから、笑い話だけど、シャレになってないな。オブジェだと思っていたものが実は爆発物だったってことはあり得るので、なんでもかんでも拾って帰らないようにしようなみんな。

12月6日:次男の学年のクリスマス・ギャザリングでハムステッドのイタリアン・レストランへ。もう子供たちが大きくなってくると、親の集まりもそこまで重要ではない、というか、まあ皆忙しい時期ではあるので、出席率も良くないのだけど、今年は親友が一緒に行こう、というのでじゃあ、と参加。

近くなんだけど、今まで来たことがなかったROSSODISERA @ Hampstead。


コールド・スターター。

こちらは、コールド・スターター。この後に温かいメインが3種類(すべてベジタリアン)、小さなディッシュで出てきた。ワインは赤と白がボトルで。ハムステッドに来るレストランって、オープンしては去り、を繰り返し、なかなか続かず(家賃が高いので、コンスタントに人が入らないと持たない)、このレストランもまあその類かな、と思っていたのだけど、料理もワインも美味しく、これは良い発見!今回はバッフェ・スタイルだったのだけど、オーガナイスしてくれたペアレンツ・ギルドの担当によると、ポークとスウォード・フィッシュがおススメらしい。次回は女子会で来ようよ!と友人。地元に良いレストランがあるのは助かる。

ウチの学校はエスカレーター式で、次男は7+で受験して入っているのだけど、11+、13+で入ってきた息子さんたちは、ちょうどコロナの最中だったので、親同士のソーシャル・イベントも少なく、初めましてのご両親もちらほら。そのうちの一組のカップルと談笑していたのだけど、そこの息子は子役からプロダクションに所属していて、割といろいろなドラマに出演しているらしい。「なかなか厳しい世界でね。オーディションに行っても、役がとれるのは10件中1件あれば良い方。最終4人に残ったけど、今回駄目だったってこともしょっちゅう」と言っていた。お母さんの方は「未来のブラッド・ピットよ!」と言っていたが、お父さんは「いや将来はmathematicianだから」と真顔で訂正していて、親の温度差にウケた。


12月7日:友人とお茶。友人にはウチの長男と同じ年の息子がいるのだが(学校は違う)、その息子が大学へは行かない、と言い出したそうだ。訊くと、student loan で大学に行って、将来働いて返さないといけないくらいなら、最初から借金なんかしないほうがましだ、というのが彼の主張らしい。その息子は次男で、長男はやりたいことがはっきり決まっていたので、その専門学校にすすんだのだが(彼もstudent loanで)、次男は、特に何がやりたいわけでもなく(決まっていない)、Aレベルのpredicted gradesも大してよくないし、このままその辺の大学に行っても就ける仕事はたかが知れてる、結局借金だけが残る、と言っているらしい。言っちゃ悪いが、すげー正論じゃね!?と言ったら、「そうなのよ。大学はstudent loanで行くように、と正直に伝えたのが悪かったのかな」と彼女。うーん、でも払えないのに、払えるようなそぶりをして、大学行かせて、最終的に奨学金で、っていうのも良くないと思う、と慰めた(?)が、この辺は、何が正しいのか本当に分からん、という結論(になってないよな)に。

12月8日:シャネルがマンチェスターで2023-24 年 メティエダール コレクションを発表とのことで、TLがセレブであふれかえっているのだけど、このマックを貪り食う(↓)のを見て思い出したのが、昔St John's Woodのピザ・エクスプレスにいたケイト・モス。

あれは、ハロウィンの日で、St John's Woodにはインターナショナル・スクールやアメリカン・スクールがあるせいで、アメリカ人家族が多く住んでおり、あそこに行くと、もう廻りきれないくらいのご家庭がトリック・オア・トリートのお菓子を用意してくれていたので、毎年のように行っていた。お菓子をたくさんもらった後、ピザ・エクスプレスに入店したら、ピザをピックアップに来たケイトが入り口のソファで友人を談笑していた。私の友人が、「It's good to know she is eating!」と言って、ほんとそうやね、と言う会話をしたのを覚えている。

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友人宅で引っ越し祝いブランチ。友人Aは約6年の離婚協議を経て(離婚の同意をしてから3年、財産分与、裁判でさらに3年)、晴れて新居を構えたのが今年の6月。「片付いたら呼ぶわね、なんて言ってたらもうクリスマスじゃないの!このままじゃ年越してしまうから、今週金曜日10時に来て!」と招待を受けたのが火曜日。ショートノーティスにも関わらず、私を含めて10人ほどが集まった。

今年最初のパネットーネ。美味しかった。

Aは、30歳で結婚してから3人の子育てに専念してきた(まだ一番下は15歳だけど)。離婚の条件は悪くなく、三男と住む現在のテラスハウスは財産分与から現金で購入。社会人の長男と、大学最終学年の次男が帰ってくるための部屋もある。「57歳で社会復帰しなきゃいけなくなる、って思いもしなかった」と言う彼女は、最近、ナニーの仕事を始めた。エージェンシーに登録して、クオリフィケーションのための試験をパス。「もうすぐ2歳になる子供の面倒を定期的にみているのだけど、マルチアレジー持ちで、気を遣って大変」と。気遣いもだが、体力的に今2歳児の面倒とかもう無理やわ、と皆言ってた。暖炉の前でぬくぬくと美味しいお茶を頂きながら、「少なくともこの暖かいヒーティング代くらいは稼がないといけないの」と、冗談っぽく言っていたが、あながち本音だったのかもしれない、と今考えている。

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夜は友人とディナー。友人のおススメで訪れたのは、Vauxhall のボニントン・カフェ。


コミュニティ・カフェであるボニントン・カフェでは、日替わりに違うシェフがヴィーガン/ヴェジタリアンの料理を提供。今日は、レバニーズ(ウェブサイトによるとシェフはシリア出身)ということで、スターター2種類とメイン2種類を友人とシェアした。

正直、凝った創作料理のようなものはなく、メインはワイルドライスにドンと煮込み(?)モノがのっている感じ。BYO、OKだったらしいが今回は持ち込まなかったのでスパイス入りのお茶をいただいた。

12月だからか帰りはまだ8時半前だというのに電車はギュウギュウ。後から人がどんどん乗車してきて、私は車両のど真ん中まで押されてしまった。乗り換え駅に到着したので「Please can we get off. Let us out please!」と言いながら出口まで何とかたどり着くと、白人の男が「Please speak English!」と言ってきた。くるりと振り返って、「That's VERY RACISM!」と言い返して電車を降り、すぐにドアが閉まった。あの後そのクソ男が居心地悪いまま電車の中で冷たい視線を浴びていることを願う。

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夜、ジェイミー・オリヴァーが『グレアム・ノートン・ショー』に出ていたのだけど、何がきっかけでTVシェフになったのか、という会話があって、実はめっちゃ偶然だったというのは、有名な話。

1997年、ドキュメンタリー番組『Christmas at the River Cafe』のため、撮影クルーがザ・リバー・カフェを訪れた。ジェイミーはその日、休みのはずだったが欠員が出たため、急遽出勤となり、台本なしで出演。そのときの映像は(↓)。これがBBCの目に留まり、そのたった2年後、99年にはBBCの冠番組『The Naked Chef』でデビューとなった。グレアム・ノートン・ショーに一緒に出演していたリッキー・ジャーヴェイスが、自分の例を出しながら、ジェイミーの場合は凄くレアなケースだと思う、と言っていたが、チャンスって本当にどこに転がっているか分からないものよね。


12月10日:お隣さんからいただきもの。

ドーナツ貰った。「ハッピー・ハヌカ」と紙皿に。

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『Vigil』のシリーズ2が始まった。前回は潜水艦Vigilだったが、今回は、軍用ドローン(RPAS:Remotely Piloted Aircraft System)Vigil。


スコットランドで行われた兵器メーカーによるデモンストレーションが思わぬ惨劇を招き、7人の死傷者を出す。捜査に当たるのは、エイミー・シルヴァ警部(サランヌ・ジョーンズ)と妊娠中のガールフレンド、キルスティン(ローズ・レスリー)。中東の架空の国ウーディアと英国の武器取引という巨大ビジネスが、政治を巻き込み、操作を難航させる。犯罪スリラー。

whodunit のスリラーであるのは前回と同様だが、とにかく関わってくる組織が国レベルで、そこに政治と金が絡みついてくるともう誰が正しいのか、誰が敵なのかも分からなくなってくる。しかもテンポが速く、頭文字や専門用語が多いので、それを暗記して、次々に出てくる莫大な情報量を頭の中で整理しないしながら追うのだが、1エピソード観終わったらどっと疲れる。そして最後は銃口を向けられてクリフハンガーで終了。次が早く観たい!の繰り返しなのである。

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今週の1曲。ルーファス・ウェインライトの"Spotlight on Christmas"。
クリスマスそんなに好きやないけど、この曲は好き。

(今週終わり)

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