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317.健全な縦割りに向けての私的草の根活動

やっとのGW。
仕事がバタバタして何かと心が落ち着かないこの頃😢。GWも、あれもこれもと考えが頭を回り、なかなか気分転換ができていないかも。

さて、そんな心が悶々としている中で、悶々と今考えていることを言語化します。
本日、投稿しますのは、変な縦割り文化は極力なくしたいな という私の悩み、つぶやきです。

なんでかというと、私はわりと大きめかつ歴史も長い企業の経営企画部門にて勤務していますが、妙な縦割りが障壁になることが多いということです。例えば、何か経営課題があってよしやろ!にも「それうちの仕事じゃなくない」「ではこの部?」「いやいやそっちでしょ」論が起こり、スタートダッシュが遅い遅い。とにかくカメのようなスピード🐢

ではこれが絶対ダメなのか?というと、私自身はそこまでダメだとは、少なくとも私がいるような「わりと大きめかつ歴史も長い典型的な日本企業」にとっては思わないです。なぜなら、本当に色々な人がいる成熟企業だってだけだと思うから。
昔、Gareth Morganさんの「images of organization」という本をMBA取る過程で読んだことがありました。その中では色々な組織形態をさまざまな例えを使って表現していたのですが、本当に超絶ざっくりした意訳としては、
機械に例えるような組織の特徴は、世の中の動きが大きくなくいつも同じ商品を作っていることが大事な組織では、縦横しっかりとした組織構造で役割を分けて、決まったルールを守って仕事をするように従業員を仕向けていくことが何よりも重要、
反面、世の中の動きが大きい場合はまるで人間の体のように変化に適応し形も変えていくような柔軟性が必要だというような話でした。
(参照:Garath morgan 2006”images of organization”)

昨今は世の中の変化はもちろんどんどんスピードを増しているので、後者のような柔軟性が大切だとは思います。
スタートアップ企業のように、創業者・経営者の強いビジョンにみんなが共鳴している状態だとできるとは思いますが、「わりと大きめかつ歴史の長い典型的な日本企業」でそれをいうのは本当に夢物語だと思いますので、経営者が絶え間なくビジョンを語り浸透させる努力をするのは大前提であるけど、ある程度分業して、それぞれのリーダーがコントロールしうる範囲で裁量を発揮いただくようないわば「健全な縦割り文化」は大事だと私は思っています。

ただ、よくないなーと思うのは、2点ありまして、
1つ目は、経営のスピードダウン。小城武彦さんは自身の著「衰退の法則 日本起業を蝕むサイレントキラーの正体」の中で、破綻企業の特徴として、「部分最適が強い」「領分を侵さない」「t人のことに口を挟まない」などなど挙げていらっしゃいました。
(参考:小城武彦 2017年6月8日「衰退の法則 日本起業を蝕むサイレントキラーの正体」東洋経済新報社)
せめて経営者に近い上位レイヤーの人たちは、目線を上げた全体最適を見る癖をつけるということかと、私は理解しました
2つ目は、それでせっかくやる気のある若手がゲンナリしているということ。

やはり、少しずつでも、管理職以上が、「部分最適」「全体最適」をバランスを持って見る視点をもっと取り入れた方がいいんだろうなと思います。

では、組織の中にいる私になにができるか?ということですが、上記理想論はわかっても実際はめちゃ難しい。
なんで、押し付け合うのだろうかということを考えると、やはり管理職陣は人によっては本当に忙しい。部下も忙しくてエンゲージメント調査での結果も自分の評価につながったりもするから、部下にも忙しくさせたくない・・色々な要因から、安易に「いいね!やろうよ!」と言えない環境があるのではと推測する。
じゃあ、「いいね!やろうよ!」っていう挑戦心や、他部署への協力などを加点してその人の報酬、給与に反映させるなどのインセンティブ設計は有り無しか?
それもどうなんだろうなー。そもそも年功序列で生きてきた方々がいきなり偉くなった瞬間に、「いや、成果出さないと給与下がります」とか言われたらなんか複雑な思いになったりしないのだろうか。それに、給与は別に関係ないっていうような人もいますし・・
Deciさん著書の私の超絶意訳によると、人がやる気を感じるには、給与とか褒めてもらえたなどの「外発的な動機づけ」と、自分自身が楽しい!面白い!などと感じる「内発的な動機づけと双方あり、後者には、自分が役に立っている!とする有能さ、自分で決めたことを自覚するなどが追加されると、より高くモチベートされるとのこと。
(参考:Deci, E.L. and Flaste, R.(1995) WHY WE DO WHAT WE DO The dynamics of perdonal autonomy)
このようなことを考えても、いくらインセンティブ設計があったとしても、「やりたくないなー」「これ引き受けると仕事辛くなるなー」とか思う人にとっては、嬉しさ半減な気がします。

もちろん、トップマネジメントから言っていただくとかもっと俯瞰したやり方はあると思いますが、こと私のような1管理職ができること について、まとめますと、

①インセンティブのあり方について、所管部署に提案し意見交換
②他の管理職にやりたい!(少なくともやった方がいい)と思ってもらえるように魅力的な言い方をする
③引き受けた時、引き受けて頂いた時に仕事が辛くならないように、効率化や「やらなくていい仕事を辞める判断をする」
④若手も面白がってチャレンジしてくれるように、部下のモチベーションマネジメントを欠かさない

があげられるかなと。ソフトなようで草の根活動としては重要なのかもなと思いました。

特に、管理職同士で押し付け合う時は、管理職自身のしんどさ+部下への遠慮 もあると思いますので、③④は案外前提として重要かもしれんなーと思いました。
会社の皆さんが面白がって仕事をしたくなるような工夫ができるといな。
へこたれ気味ですが、へこたれず、頑張ります。


お読みいただきありがとうございました。
日々そんなことを思いつつも、企業の経営企画部門での経験やMBA取得、管理職経験などから、ビジネス、キャリアを軸としたコーチングセッションを行なっています。
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