ひょんなことから

今日で、オンライン英会話を初めて14日目になります。

毎日30分。

とにかく度胸で話し、

What should I say ?

を連発し、ほとんどTutorの連想ゲーム状態ですが。

でも、継続は力なり。

だんだん耳が慣れてきたように思います

【がんのことを考えない時間が欲しかった】

オンライン英会話を始めた理由は、これに尽きます。

同じ理由で2年前にやったのが、唎酒師の資格を取ること。

夫ががん告知を受けてから、毎日、がんのことを考えない日がない。

そして、患者会代表をしていると

生半可な気持ちで言動はできないので

学ぶこと、対応への時間、改善のために何ができるか

選択と決断…

時間や曜日で気持ちを切り替えることが難しいことなので

ずっと気持ちが張っているようにも感じていました

【代打がいない】

助けてくれる人はいても、代わってもらえないことは必ずあり

その時に、覚悟と責任を背負うのは自分ひとりです。

その重みに、全てを投げ出したくなることもあります。

コロナ禍、結局は一人なんだなと思ってしまうことも

正直なところ増えました。

それを嘆いても仕方ない。

そんな時に、まったく違うことに飛び込んでみたくなるのです

これは、とうとう煮詰まった状態とも言えます。

【オンライン英会話が取り戻してくれたこと】

まずは、自己紹介から始まるので、私は自分のことを、どう説明するかに

戸惑います。

がん患者会をしているということが、たいてい、Tutorの関心を惹きます。

関心があるから、どんどん質問される。

そこで、意外なことが起こったのです。

それは、私が、『私って』を見つめることになっていること。

感情ではなく、Fact

私はなんなのか。

どんな日々を歩んできたのか

どうして、英語を学ぼうと思ったのか。

雪だるまみたいに膨れていた『いろいろな私』を

整理することに繋がっているように感じています

【私】

私は東京に生まれました

以前は、幼稚園の教員をしていました

ひとりで暮らしています

夫は4年前に亡くなりました

胃癌で亡くなりました

胃癌患者会の代表をしています

私は、この活動を、とても難しいと思っています

患者家族と言っても、それぞれの背景は違います

でも、患者にとって、仲間の存在は大切です

患者家族が感じていること、経験したことを伝えていくことは

自分の大切な役割であると思っています


そうなんだ…

私は、自分の役割を大切だと思っている。

不思議なんですけれど、そう話した時

胸に空気がいっぱい入ってきました。

今までの日々の積み重ねが、今の私に繋がっている。

そして、私は、今を生きようとしているんだなって。

【環境が変わることの力】

毎年、夫の命日、誕生日が訪れる8月前後は

寝込むような状態で過ごしていました。

今年は、6月に寝込みました。

コロナ疲れと、コロナ禍に複数の命を見送ったことに

心身がダウンしてしまったのです。

6月に寝込んだことで、私のリズムが変わり始めた。

否応が無く、今までと違う生活に適応することも求められた。

大きな力で変わらざるを得なかった状況が

回転し続けていた私のループを止めてくれたんじゃないかと思い始めています。

逃げたくて始めた英会話ですが、いつか

コロナの状況が落ち着いたら、一人で旅に出てみようかなという気持ちが生まれています。

どんなことも永遠には続かない。

嬉しいことも、悲しいことも。

生きていれば、必ず、何らかの変化が起きてくるのですね。

ピンチはチャンスだなどと思える余裕は私にはありません。

でも、生きていれば、永遠はないということだけは

身をもって感じています。



全国胃がんキャラバン、多くの人にがん情報を届けるグリーンルーペアクションに挑戦しています。藁をもすがるからこそ、根拠のある情報が必要なのだと思い、頑張っています。