ブレないってシンドイ

【免疫力という言葉】
私が情報に溺れてしまった時、惹かれた言葉です。
誰もが不安な中、自分が出来ることはないかと思っています。
著名人のニュースが流れてくれば、さらに不安が高まり、冷静になれなくなります。

がん患者の中には、『水を15分毎に飲めば』『ビタミン○を摂れば』などの情報が、パッと広まったりしています。

【過度な期待】
報道でアビガンなどの名前を聞けば、期待します。
がん治療でも同様のことがオプジーボで起こりました。
『うちならオプジーボを』という言葉に引き込まれてしまった事例もありました。

今は、『どうやって薬は承認されていくのか』『適応外使用には安全性が確認されないこともある』など、なかなか普段、一般的には馴染みがないことを知る機会でもあると感じています。

使用したから、しなかったからというような報道は、視点をズラしてしまうのではと危惧しています。

【検査】
PCR検査について、様々な意見が出されています。
PCR検査での陰性は、『検査では陽性とは言えなかった』という意味で、陰性だから出歩いていいとか、今後も安心という意味ではないと考えています。

検診と似ているとも感じます。
夫は公的な検診から要再検査になり、胃カメラをして『胃炎』と言われました。
その後も不調が続き、複数の病院に行きましたが、共通していたのは
『バリウムも胃カメラでもがんが見つからなかったのだから、あなたのメンタル的なものが不調をよんでいる』という答えでした。
一年後、取り返しがつかない状態になって、スキルス胃がんがみつかりました。

また、教員をしていた時、インフルエンザ陰性の証明書を持参して登園した子どもが、後に陽性だったことがよくありました。

検査は何のためなのかは、検診と似ていると感じています。

【伝えるということ】
夫のがん告知の際、医師の言葉が理解できない私は、力が無いのだと引目を感じ、質問することすら躊躇いました。

でも、痛い想いをしたので、伝えないと、相手には見えないことがあるとわかりました。

それが、思っていること、意見を表すことに繋がっています。

活動を通じて、SNSグループやzoomなどで、医療者、ジャーナリストの方々に交えていただく機会を得ています。
勇気を出して、発言をします。
『なんでいるの?』
『あなたにはわからないでしょうが』という圧を感じることもあります。

私は幼児教育に携わっていたからか、伝わらないのは受け手の理解力ではなく、相手に伝わる言葉、方法ではないからだと考えています。

いろいろな立場の人が意見を出し、それぞれが出来ることがパズルのピースになって広がることが『一丸になる』ということだと信じて、
臆さずいたいと思っています。
これは、実は地味に深くエネルギーを使います。

【包摂】
先日、希望の会が所属している全国がん患者団体連合会主催のセミナーで、武藤香織先生がおっしゃった
『分断ではなく包摂を』という言葉に涙が溢れました。

年齢的に涙脆くなっている上に、やはり気持ちは揺れているのだと思います。

人はそれぞれの背景、立場で意見が異なります。
違う意見が気づきになれば柔軟に受け入れ、疲弊になるなら心をとらわれないようにする。

これが、これまた難しい。
でも、無私で、意見をよく聴ける人になりたいです。

【違う視点】
私はzoomなどでホストとしてイベントを開催する機会があります。
また、参加者として参加する場合もあります。

違う立場になってみると、
これは負担になるなとか、
ハードルがあるなとか、
いい感じだなとか、気づけます。

これからも臆せず、人と繋がり、関係性から意見にバイアスをかけない軸を持ちたいと思います。

【長々と書きましたが】
ブレないってキツい。
ブレないことが頑固になっては進めない。
自分が出来ていると思ったら、はだかの王様と同じ。

この状況をきっかけに、人間関係の在り方は変わるのかもしれません。
『今までに縛られず、最悪を視野に入れて、最善を尽くす』
夫が晩年、よく話していました。
めちゃ難しいけれど、やるしかないんだよね。

誰にとか、何がではなく、一回叫びたい。
バカヤロウ!

はい!次に向かいます❗️


全国胃がんキャラバン、多くの人にがん情報を届けるグリーンルーペアクションに挑戦しています。藁をもすがるからこそ、根拠のある情報が必要なのだと思い、頑張っています。