見出し画像

フルタイムでワーママをしていた私が仕事を辞めるまで

2021年3月に25年以上勤めた職場を辞めました。

大学を卒業したあと、公的機関の正規の事務職員として働いていました。
アラフォーで遅めの結婚と高齢出産を経て、子育てとの両立を目指しながらしばらくがんばった後の退職です。

人間関係で悩んでとか、仕事が嫌になって突発的にというより、いつかは辞めよう・・・と思って準備していたところ、タイミングが来たので決意したという感じでした。

女性に優しい職場・・・それでも・・・
もとの職場は比較的女性が働きやすい職場で、子育てしながら正規職員として勤めている同僚もたくさんいました。

とはいえ、予算削減などの影響を受け、年々きびしくなる労働環境の中、フルタイムで働くには、気力と体力をギリギリまでふりしぼって働く必要がありました。

事務職の世間的なイメージとは異なり、私が主に働いていた業務分野はけっこう体力勝負で、繁忙期にあたる12月から4月は、本当に身を削る思いで頑張らないと仕事が回らないところでした。

業務の内容によっては、絶対に失敗が許されないとされるものもあり、精神的なプレッシャーがすごくて、夜、なかなか眠れないということもザラ。

さらに公務員系の仕事のあるあるで、数年に一度人事異動があり、まったく異なる分野で昇進・・・なんていうこともまかり通るような、なかなかチャレンジングな組織でした。

そういう状態だったので、やりがいは感じていたけれども、30代後半ぐらいから、定年まで続けるのは体力的に無理だな・・・と感じており、52、3歳での早期退職を目指し準備はしていたのです。

新型コロナが来た!
そんな私が少し予定を繰り上げて50歳前に退職を決めた大きな要因の1つは、2020年の初冬に顕在化した新型コロナの影響でした。

その前まで保育園に子供を預けて1時間の時短勤務をしながら働かせていただいていました。
時短勤務はしていましましたが、前任者の業務をそのまま引き継ぎ、時間中は常にフルパワーで働いて、かろうじて仕事を回していた状態です。

そんな中、1年で一番忙しい時期に襲い掛かってきた新型コロナウイルス。
未知のウイルスで、いったいこれがどういうものかもわからないまま、ありとあらゆる業務に影響があり、そのすべての対応を考えなければいけません。

まさに暗中模索という感じでイベントをオンラインに切り替えたり、関係各所に連絡調整したり、感染対策に関するあれこれを用意したり・・・。
目まぐるしく変わる状況の中、2020年の春はなんとか無事に乗り越えることができました。

ところが新型コロナはそのまま終息ということにはならず、第2波、第3波・・・と何度も大きな感染の山がやってきます。
そのたびに求められる対応も変わり、常に複数の案を用意して準備しなければなりません。
一応、既定路線は決めておくものの、直前で状況が変わりいちからやり直し・・・の繰り返し。
いつ終わるとも知れないその状況にさすがに精神的に疲れていきました。

そもそも私はこれからどう生きていきたいのか
翌年の4月には子供が小学校に入学する予定でした。
小学校では平日の行事がぐんと増え、短時間勤務もなくなる。
学童保育の預かり時間も短くなるらしい。
手厚い手当が受けられる保育園と異なり、私の個人的な働くための環境は悪くなると予想されました。

自分の年齢を振り返った時、平均寿命上の人生の折り返し地点は過ぎています。
このまま子供に我慢をしいて、必ずしも自分がやりたいと思っているわけではない仕事をし、自分も無理して毎日疲れ切った日々を過ごしていくのか?

自分の人生の残り時間、本当にこのままでいいのか?

そんな疑問がふつふつとわいてきて、これまでにない最大級のもやもやを抱えながら働き続けていました。

そんなある日、ふっと、もう辞めようと思ったのです。

不思議なもので、考え抜いてというより、本当にストンとその決意が心の中に落ちてきた感じでした。

退職決意をしたあとは・・・
世間的には安定性抜群、そこそこの給料をもらえて、福利厚生が充実している職場という評価を得ているところでした。
周囲からはもったいないとも言われましたが、辞めると決めてからは心が揺れることはなかったです。

辞めるまでの数か月間は、心残りがないようできるだけきれいに仕事を整えて終わろうと、穏やかな気持ちで精一杯、頑張りました。
最後の勤務日のやり切った満足感とすがすがしい気持ちを今でも思い出します。

こんな感じでいったん幕を下ろした私の会社人生。
仕事を辞めた今、少しずつ仕事を探したりもしながら、日々のんびりと過ごしています。
noteでは退職にまつわるあれこれ、退職後の生活、日々の生活で思うことなどをこれから細々と書いていくつもりです。

どうぞよろしくお願いします。

本日の写真:ギンドロ(ヤナギ科)
ヨーロッパ中南部、西アジア原産の落葉高木。
寒空の中、銀色に輝きながらすくっと立つ姿が本当に美しかったです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?