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不登校一週目 不登校って何? #5

途方に暮れてはいられない

「ちょっと休めばきっとまた行くだろう」
そう思おうと努めたのですが、どうもそんな感じではありませんでした。
「今日は行かない」ではなく、
「もう学校は行かない」と言ったのですから。
(これを書いているのは、宣言から1ヶ月以上経っていますが、行っていません)
早期発見、早期治療と思うと、もう居ても立っても居られない。

本人に、なぜ?どうして?どうすれば??と色々質問しましたが、何も答えてはくれません。魂の抜けたような表情でやり過ごそうとしているのを見て、それ以上問い詰めるのは一旦やめました。

夫は「困ったな。転校する?それかカウンセリング受けにいくとか」と、冷静なのか焦ってるのかよくわからない返答で、まずは私が色々調べることに。

本当にもう行かないのだとしたら、この後どうすればいいのだろう?

「知らない」ことが恐ろしい

混乱、動揺、パニック、悲しみ、失望、恐怖・・・
なぜそんな感情になるのか、それは「不登校」が得体の知れないものだから。
知ろうとしたこともなかった。不登校の数が何十万人などとニュースでやっていようと、気の毒だなぁと思うだけ。フリースクールなど別世界。同じ年頃の子どもがいたって、友達の子供が不登校になったって、完全に他人事だった。

まさか自分の身に降りかかるとは。
「明日は我が身」となんとなく思っているのと、実際そうなるのとは、全然違う。本当に。

まずは知らなくてはならない。
向き合わなくてはならない。
「不登校」というものに。
知れば、対策も見つかる。対策が見つかれば、きっと心が楽になる。

まずはネット検索。でも「不登校」ワードは溢れすぎていて、病気の時と同じく、読めば読むほど不安が増すばかり。多分、最悪の事態はどうなるのかなど、不安になるような記事ばかりを無意識に探してしまったのだと思います。この頃は。

もっと俯瞰で知りたいと思い、本も読みました。
「子どもが不登校になったら読む本」rika
「続学校に行きたくない君へ」全国不登校新聞社編
「君は君の人生の主役になれ」鳥羽和久
「『学校に行きたくない』と子どもが言ったとき親ができること」石井志昂

読んでよかったと思うものばかりでした。どんどん楽になりました。共感してくれて、不安を消してくれて、新しい世界が開ける感じ。
まだまだもっと読みたい、読み返したい、と思っています。

ただ、我が子と重ねると、やはりまた質の違う不安が戻ってくるのです。

友達に話して、落ち着こう

付け焼き刃の知識を我が身に照らし合わせる心の余裕がなく、やっぱりどうしていいかわからない。混乱したままを受け止めてくれる友人に大いに頼りました。

今、息子が学校に行けてないこと。調べて知ったこと。でもどうしていいかわからないこと・・・

◆中学教師の友人
「学校はどう対応してる?担任は?まずは学校との信頼関係。それがあれば、行事やテストや進級をきっかけに戻れることもある。親と話すより、信頼できる大人と話す方がいいかもだから、相談室も利用して。ゆっくりで大丈夫!」

◆息子さんが不登校だったことがある友人
「子どもの方が辛いって言うけど、親も辛いよね。心の中ではパニックだけど、普段通り生活しなきゃとかね。ただ、息子を通して気づけたこともあって成長させてもらえたよ。信じて待とう。待つって大変だけどね」

◆一人娘が小学校入学後、行き渋りをしていた友人
「親としては学校行ってくれた方が、生活のリズムができるから助かるよね。ただ、学校でなくても、効率的なシステムで好きなことが学べるフリースクールとか、価値観や知識を広げる場所はある。あとは本人が気づかない程度に、親としては関心のないことや嫌いなことにも触れる機会を作ったりしてフォローするんでも悪くないのでは」

◆自身が中学校の時に不登校だったという友人
「何が原因ってわけでもなかったけど行けなくなったんだよね。その時親は何も言わずほっといてくれた。今みたいにネットもないし何をするでもなく、一日中ぼーっとしてたんだけど、何ヶ月か経った頃、親が『行ってみる?』って言ってきて、行こうかなと思たの。それからは普通に行けたよ。親がそっとしておいてくれたことは本当にありがたかったよ」

◆息子を知る友人たち
「何か辛いことがあったんだね。でも、豆太郎くん(仮名)なら大丈夫だよ!まずは見守ろう。お母さんも無理せずね」

それぞれが、とても親身になって話を聞いてくれました。今はただ、話すだけ、聞いてもらえるだけでもありがたい。その上、共感して、受け止めてもらえて。経験に照らして次の一歩のヒントもくれたり。本当にありがたいです。

あっという間の一週間

「不登校」を知ること。
息子の現状を見守ること。
友人に聞いてもらうこと。

最初の一週はそのようにして過ぎていきました。フリースクールなども調べ始めました。まだ早いかなと思いつつも知っておきたくて。

その間、担任の先生は度々電話をくれたので、様子を伝えました。週末、プリントなどを持って家にも来てくれました。
私はアドバイスが欲しかったし、頼りたい気持ちでいっぱいでしたが、息子の様子をみていると、どうも反応が良くない。最近わかったことですが、どうやら先生との関係・相性も一因だったようです。

この一週間、息子は学校の時間帯はなんとなく机に向かって勉強らしきものをしようとしていましたが、ほとんど爪をいじったり、シャーペンをカチカチするばかりで、全く集中していないませんでした。でも、その時間帯にゲームをしたりスマホをいじったりするのは後ろめたかったようです。

本屋に行きたいというので連れていったら、パソコン本コーナーでプログラミング関連の本をあれこれ開いて、一冊の本を選びました。プログラミングには以前から興味を持っていましたが、それを使って何か作るというレベルではありません。何かしなくては、と思ったんだと思います。学校の勉強をしなきゃとわかっていても面白くないし、じゃあ何を学びたいか、と思ったときに出てきたようです。
その本は難しすぎて、結局2日くらい開いて今は放置されていますが、少し息子の興味の方向は見えた気がしました。

 ↓こちらに続きます


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