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いつどこで何につながるかわからない話

和菓子屋さんで修行する前に働いてた旅館で茶道教室に通わせてもらってたことあったんですよ。

ここで和菓子に出会って…ときっかけにならなかったんです。作る側になるとか夢にも思ってない。ただ今になってここでの経験が生かされてるという話です。

茶道教室

お花と英会話、女将さんによる女将塾のようなものがあってお客さんがチェックインする前にするんです。

茶道だけ別のところに通ってました。仕事終わった後に行く。

大体みんなサボってたんですけど、私はお菓子とお茶目当てで割とちゃんと通ってたんで熱心な子だ!!と勘違いされてみんなのお月謝預かるくらいになってしまい、ますます休みづらいようになっていきました。

茶道はその当時よくわからなかったし、手習程度なので本格的に習うというよりも旅館の仕事で役立つように通わされてたという感じだったんです。

私は熱心な子という勘違いがあったので手習ではやらないようなお稽古させられたりしてて、お菓子とお茶を異空間(普段味わえないような雰囲気)で味わうというのが良くて行ってただけなのに!

菓銘とは

お菓子の種類の名前のほかに菓銘(かめい)と言って花鳥風月や短歌や俳句からその時の季節によって情景を思い起こさせるような名前をつけるんですよ。

お菓子の種類の名前って羊羹とか練り切りとか大福とかそういうの。

菓銘だと今9月だから秋空だとか山里だとか秋の情景もあれば、菊だと着綿とか重用とか。そのまま花の名前で桔梗だとか銀杏とか萩など。

で、お稽古でお菓子出てきてお客さん役の人が「菓銘は?」って聞くんですよ。で、もてなし役のひとが答える。

もてなし役だと聞かれるんです。なにも知らないので菓銘ってなんですか?って先生に聞くと「なんでもいいから適当にお菓子の名前言えばいいのよ」ってもう知ってるでしょ前提なんです。

お菓子の名前ってどう見てもこれ羊羹でしょ…ほかに名前あるのかな?でも羊羹ではない気がする…「羊羹です」「違う!!」やっぱりね。

「なんでもいいのよ?雰囲気でいいの」いや、だから羊羹以外知らないって!!雰囲気って何!?と思って「もう菓銘も言えないの!!」ってあげく怒られるし…

なので菓銘対策として毎回行く前に今日の菓銘決めていくぞーって行くとだいたい聞かれない。(毎回必ず聞かれるわけではない)

なんも考えてないときに限って聞かれたりして…。それでこの前教えたでしょ!!なんでもいいのよ!で答えると今それじゃないみたいな。

和菓子屋さんで働いて菓銘って聞いてああ!あの時のあれねってここで茶道教室のこと思い出したくらい。

そして今幼稚園や小学校で茶道を教える活動してる方の注文で上生菓子作ってるんですけど聞かれるんです。

「菓銘は?」って。

あんなに菓銘に苦労してたのに今ほんとに適当に付けられるようになったので、いつどこで何に繋がるかわからないなぁというお話でした!

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