見出し画像

「読むゾゾゾ」ネタバレ感想

「ゾゾゾのお時間がやって参りました───」

黒い表紙の右上には、その番組の決まり文句が書かれ、真ん中には「読むゾゾゾ」が書かれていた。

このタイトルの通り、"動画で観ているゾゾゾ"を、1stシーズンの中から劇選した場所の裏側を、落合さん視点で写真付きで書籍化したもの。

「 はじめに」の中で書かれていた、DVDでも全然良かったのだけれども……!そうだったら、初ホラーDVDになっていた!

…その話はさておき。


本編とその後の話、仮説の話との組み合わせ、うろ覚え地図、撮影後の写真が何とも面白い。

「岳集落」では、落合さんが隣にいたのにも関わらず、急にいなくなってしまったところが、あの回の一番の印象的な場面であったが、私自身も落合さんが思っていたように、「ヤラセ」かと今でも少し思ってしまっていた。…あの仮説を読むまでは。
スワンプマンの説は無くもない話だった。自分自身が気づかないことなのだから、当然、周りの人も分からない。
その説を読んでからというものの、次々と読んでいった場所の話や、再び観た動画の落合さんを見ていたら、別人なのかなとふと思うようになってしまっていた。
かなり先入観にとらわれやすい性格だということがよく分かる。

ちなみにスワンプマンのことを知ったきっかけのTRPG→
https://sp.nicovideo.jp/mylist/49317018


「ホテル活魚」はうちの親が知っている程の事件があった廃ホテルでもあった。
長尾さんのことを初めて見た人は落合さんのような感想を抱く方がいるかと思う。失礼ながら。私もそう思った人の一人だ。かなり失礼ながら。
後日談の会社での話が、面白いとも思えるし、より実証実験で聞こえたあの「声」のところが怖さが増していた。
本当に残留思念だと思う。カメラにまで聞こえるのだから、相当念が強いのだと思われる。そこまで霊感が強くない自分にですら聞こえる程。

「武尊神社」は傷心した落合さんが空元気から始まるところが面白いとも思ったが、後から一気に来る怖さは格別だった。
パラレルワールド説もなかなかに面白かった。神社がそもそも聖域と言われるぐらいに領域扱いされているのだから、そういう別次元と繋がりやすくなっているのも頷けるし、皆口君が言っていたように、聖域として扱われている所が廃神社になるのが危ないらしいと言われているのは、神様が妖怪化してしまい、境が無くなり、悪さをするから(と、どこかで聞いた)。
 だから、不可思議なことがあってもおかしくはないが、あんな現象をカメラに収められたのは、すごい。
にしても、オフショの落合さん、内田君の意味わからなさすぎるポーズが(笑)なんかセクシーには感じるけど(笑)

「ダイアナ研究所」の文に起こされて、一番怖かったのは、「でたい」の大量の文字。
動画で、紙いっぱいに書かれていたのを観た時も不気味さを感じたが、小説だと、ページを捲ったら、あの文字。これがゾッとせずにはいられるだろうか。くっ、ページ?文字の配列の仕方が上手い…!
オフショットの長尾くんも怖いしね………!!

「明野劇場」では、赤い糸がやはり一番の不気味さと怖いところだろう。
小説でも何回「赤い糸」という言葉が出てきただろう。それほど、この回は赤い糸のことで埋め尽くされていた。
仮に誰かが置いていったとしても、何故、そんなことをしたのかも分からない。
分からなさ過ぎて、不気味さが増す。

「ホテル藤原郷」では、長尾くんが落ち込んでいる様子が描写されていて、こっちまで落ち込みそうになっていた。ひどく落ち込んでいた。
あのほぼ画面を占めている白いモノが写っている写真のことについての後日談が書かれていたが、焼けた部屋の話をしていたもんだから、何かが焼けて溶けたようにも思っていたが、「長尾くんの目の前の空間が無理やり裂け」という書き方がその考えが好きで、一理あるなと。
廃神社のように、廃墟は悪いモノも入りやすい空間だと思うので、何かしらそういうことがあってもおかしくは無いと。

「旧野木病院」の電話を繋げたままの場面で聞こえた音声が文章化された文を読んだら、不気味と思った。聞いた時も何を言っているのか分からないくらい電波が届かない時のような音だったが、文章化すると気色悪く感じる。
しかも、この時の怖さは他にもあった。落合さん側だとそのように聞こえるということ。どうなっているんだ。

「ジェイソン村」での長尾くんは以外にも怖がりという文になんだかギャップ萌えを感じてしまっていた。ギャップ萌えに弱い……。
ダイアナ研究所の時も思ったけど、よく物の後ろを見ようとする頭があるなと思う。意外とそういうところって見ない。怖いと口では言っているけど、冷静な判断はしている。

「ちなみに今日に至っても、壺の中身が何だったのかはわからない」

という一文で、この章は終わっている。
腑に落ちない…。

「上高地別荘ホテル」のラブホにはスロットマシーンが「自動精算機」の代わりに置いてあるという文が何回読んでも全く理解出来ない。その法律上の意味が分かってないんだな。うん。
「最恐心霊スポット」の時も書いたが、「僕たちは何も見てない」の描写は本当に面白い(笑)まあ、映像でもここは入りたくないなとは思うくらいだけど。
花粉症の気持ちはとても分かるから、山奥行くの大変そう。

「信州観光ホテル」は1stシーズンの中で、一番好きと言っても過言ではない場所!
読んでいて思ったが、思っていたよりもうろ覚えだったと思うくらいなのか、建物があまりにも入り組んでいて(複雑すぎると覚えられない方向音痴)、何度観たにも関わらず場所を把握してないせいか、結構色んなことが起きていたんだなと。階段下にいた時、上から足音がした場面しか覚えて無かった。あまりにもはっきりと聞こえたもんだから。
改めてこの回は観たいわ。本当。


この本は、Amazonで買った。
何故かと言うと、限定でファイルが貰えるというからだ。Amazonで買って良かった。本より小さめのファイルのサイズが可愛らしく、初めて見る皆口君含めてのメンバーが揃ったカラーだから。写真立てにも入りそうだ。今度買って入れておこうかな。

こちらの本もいつか、2ndシーズンの時も書籍化されますように!
出版社様に頼みましょうかな。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?