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「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」ネタバレ感想

観る前の話。

入る30分前にパンフ来るために訪れると、すっごい行列が!

全てヴァイオレット関係の列らしい。

去年、違う所に行ったがここまでじゃなかったぞ。

その間にファンが増えたということか?

異常な…………。

席に着く10分前までは並ぼうとしていた時、別の所でパンフを買える案内があったので、そっちで何とか買えた。


入場特典も無事貰え、いざ!

物語はデイジーという女の子から始まる。
あの電波塔が完成した描写があるということから、何年か経った後の話。

その子がひいおばあちゃんがおばあちゃん宛てに毎年誕生日に手紙を送っていたことがきっかけで、ヴァイオレット・エヴァーガーデンという手紙を代筆してくれる自動手記人形の存在を知る。

こんな入り方すっごい好き。

ひいおばあちゃんは、早くに亡くなってしまったらしく、だから、手紙を通して、娘(おばあちゃん)の成長を見守っていたんだなと思うと…………泣ける。


ヴァイオレット視点の話。

ヴァイオレットを見ていると、本当に少佐のことを心からお慕いしているのがちらほらと分かる。

「どんなに強く願っても叶わない願いはどうしたらいいのでしょうか」

…………どうしたら、いいんだろう。本当に。

Twitterで最近よく見かける、言葉にしたら願いが叶うから言葉にするツイを見かけて自分もその気になって、言葉にしてみようかと思っていたが、何度願いを言っても叶わなかったら、どうしようとも思ったことはある。

その時は、本当にそれがしたいことなのかと悩む…………。


ヴァイオレットの場合は、そういう話じゃないんだけどね。

「何を見ても、何をしていても、少佐のことを思い出してしまう」(言葉が違うかも)

"恋"、と言っても良いものなのだろうか。

その一文字に表して、終わるようなそんな感情じゃないんだよな。

前よりも少し感情が出て来て、特に少佐のことを話す時の表情は、こっちまで同じような表情になってしまう。

少佐の兄と対面する時は緊張してしまった。

どんなひどいことを言うのだろうかと思ってしまって。

だけど、言ってしまうけど、少し時間を置いて、すぐ謝るところがあるので、こちらも人が変わったよな。パンフにも書いてある通り、ヴァイオレットがギルベルトのことを自分と同じように想っているということが分かったから、こう言っては傷つけてしまうことが分かってきたんだな。

ただ怖い人かと思っていた人がそういう一面も見えてきたので、ディートフリート大佐好きになりそう。

兄弟関係が性癖なもんで。

ヴァイオレットに弟がよく遊んだ船を手放すことになったから、その中にある物を引き取ってくれないかという話も、墓地で言ってしまったこと、落としてしまったリボンをわざわざ届けたり、謝ったりするのが少しずつ素直になっていくのが良いところ。

そのギルベルトが小さい頃遊んだオモチャや本を見て、心から嬉しそうにしている表情が見られて、こちらまでもが嬉しい気持ちになった。

後々回想シーンで出てくるけど、あの本、小さい頃よく読んでいた本当になんだな。ヴァイオレットに読み書きを教える際にも使うぐらい本当に好きな本だったんだな。あの本、現実で販売されないだろうか。

帽子を手に取って、
「これも少佐のですか」
「いや、俺のだ」
「…………失礼しました」
と帽子を置くシーンが笑ってしまった。


社長が、ヴァイオレットのことを本当の娘のように可愛がっていて、度が過ぎてしまうぐらいに過保護なところが、あらあらと思った。神経がすり減るだろうけど(笑)
自分の子どもが産まれたら息子がいいと言っていた、その後、島の子ども達のいたずらな面を見て、息子でも神経が…………と言っていて(笑)

子どもを持つと、何がなんでも神経がすり減ると思うんだよ(笑)がんば、社長(笑)

社長がヴァイオレットのことを「ヴァイオレットちゃん」と呼んでいるのが好き。

少佐が帰ってくれと言って、ヴァイオレットが立ち去った後、「馬鹿野郎ーーー!!」と雨の中叫んでいるシーンが好き。
本当に馬鹿野郎だわ。何がなんでもどんな姿でも、ヴァイオレットは少佐にただ会いたかっただけだというのに…………!馬鹿野郎…………!と思いながら観ていた。

最後、花火を見ながら、「綺麗だね、ヴァイオレットちゃん(想像)」と言いながら隣を振り向くが、そういえば…………となるシーンがどことなく切なく感じた。
娘を嫁にやってしまったお父さんみたいだなと。

ユリスとの話も本当に悲しいくらいなものだった。

もう、生きられなくなる気持ちってどんな気持ちになってしまうんだろう。

家族の前では、悪い態度を取ってしまうけど、本当はそんな態度を取りたくないようで。

希望が見られないから、八つ当たりしてしまうんだろうな。

幼い弟にも、つい。

「兄弟というのは、近いからこそ複雑なんだ」(うろ覚え😂)

このセリフ、どーんと来てしまった。

言っていることが本当によく分かる。言葉にしてみると本当にそんな感じ。兄弟だからって何もかも分かり合える訳ではない。たとえ同じお腹から産まれたとしても、同じ思考な訳ではないし。だから、そういう面でもいさかいが起こる。複雑なんだわ。

この少年との出会いも、私も考えさせられた。

手足が細くなってしまった、健康体の時とは違う姿になってしまった自分なんか見られたくない。

このユリスの心情って、今考えると、ギルベルトもそんなことだったんだよね。

(こういう時、何回か観て分かっていくんだな)

そのユリスの親友もヴァイオレットも関係なく、会って、言葉を交わしたいのではなかろうか。

お見舞いに行っていた頃があったので、なんとなくその気持ちは分かる。


島に行っている間に嵐となり、ユリスの親友に宛てる手紙を書く「約束」が出来なさそうになってしまうかと思いきや、ヴァイオレットが機転を利かせて、同じ自動手記人形のベネディクトとアイリスが、代わりにやってくれた。

やはり危篤状態だともう…………。

代わりに電話で、親友と会話をする。

このシーン本当に泣けた。ボロボロ…………。

もう、会えないというのに、これから先も会えるかのような、そんな会話をして。

本人達も分かってるのに。

その後の家族に宛てた手紙も泣いた。


ヴァイオレット側もこのまま少佐に会えず終わるのかと思いながら、ハラハラしながら観ていた。

少佐への手紙、今までのこと、「ありがとうございました」と過去形で綴っているのが、これで、もう会わず仕舞いになってしまうのか。

訪れた兄の言葉にも押され、走って走って走って、船に乗ってしまっているヴァイオレットの名を叫ぶ!

その声でヴァイオレットも走って走って、海へと。

そのシーンにはびっくりしたけれど、これでやっと二人は会えて。やっと一安心。


デイジーもその島に訪れ、ヴァイオレットが18歳で郵便社を辞め、この島の灯台郵便局に勤めていたという。
ということは、少佐と生涯ここで暮らしていたということなのだろう。

やっぱ、それじゃあ社長は寂しいだろうけど。

だけれど、二人が幸せそうなら。

郵便局に訪れた際に、その郵便の人がユリスがやった、親指を立てていたグッジョブポーズをしていたけれど、ヴァイオレットが何かとやっていたのかもしれないと思うと、微笑ましい。

エンディング後の小さな家の中で、ヴァイオレットと少佐が約束の印である、指切りをしているシーンも印象的。最高の終わり方だった。


本当に今回も最高の物語でした!!!!


ヴァイオレット・エヴァーガーデンとしての物語はこれで、終わりということ。

そう思うと寂しく感じられるが、物語の中では続いていると思うと、そうとも感じられない。

みんながみんな、幸せなら。

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