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我が家の珍獣 1

うちの息子③は
幼い頃から
面白い子であった。

乳児の頃は
ほっといても
うんともすんとも言わず
気がついたら寝てるような
やりやすい子だった。

それが
2歳頃からか、
いつも踊っていたり
変顔をしてみたり
周りを笑顔にする
ムードメーカー的な存在に成長していた。

「もう、また〇〇ちゃんは〜」
と言ったように
みんな呆れながらも
息子③に癒されていた。

だが、
実は三兄弟の中で
桁違いの頑固者でもあった。

あれは2歳くらいだったか、
旦那が横になりウトウトしている時だった。
遊んでもらいたかったのか
オモチャの剣を
旦那の顔に刺した事があった。

はたから見ていた私は
おかしくて笑っていたが(Sっ気)
旦那にしたら不意打ちにされたのもあって
かなり痛かったようで
腹が立って仕方がなかったようだった。
(そりゃそうだ。よく怪我しなかったなと今でも思う)

息子③を怒って
謝らせようとした。

息子③はお父さんに怒られて
泣き出した。

ここで、
息子①や息子②なら
すぐに謝るところだが、
息子③は謝らない。
泣きながらちょっと逆ギレまでする。

旦那もとりあえず謝らせようとするが
絶対に謝らない。

その後、1時間立っても謝らなかった。

そのような事が
何度もあった。

それは誰が相手でも同じだった。

いつも根負けするのは大人の方だった。

息子①と息子②は
それをヒヤヒヤしながら見ていたのだった。

謝りさえすれば
もう怒られないのに。。。
この雰囲気をどないかしてくれ
ってな感じだったと思う。

そのまま
天真爛漫にマイペースに
成長していった息子③。

いつも楽しく笑顔で過ごす息子③は
いろんな人から可愛がられて育った。

そんな息子③も
中学生になった。

いつまでも可愛い幼い末っ子。
この子に反抗期が来るのが想像出来ない、
そう言っていた。

それが
中学1年の終わり頃から
なにやら雲行きが怪しくなってきた。

学校では相変わらず楽しそうにしているらしく
ムードメーカーだと先生にも言われていたが

勉強に関しては
いい事を言われなかった。

まず、提出物を出さない。
忘れ物も多い。

息子①の時から
テストの点うんぬんより
提出物をしっかり出すことを
言っていた。

息子①も息子②も
テストの点が良い方ではなかったが、
提出物もちゃんと出せていたし
生活態度も良い方で
懇談会の時もあまり悪く言われたことはなかった。

同じように、
息子③にも
提出物の大事さは常々言ってきたつもりだった。

生活態度は悪くはない。
いつもニコニコしていて
挨拶もちゃんと出来、
性格のことは、どの先生にも褒められる息子③。

が、提出物が出せない。

家でも声掛けはしていた。

が、
「宿題やった」
と言うのでそれを信じていた。

が、懇談会のたびに
出ていませんと言われ
もちろん成績にもキチンと響いていた。

うん。
怒っちゃうよね。

わかってもらいたくて、
提出物の大事さを
コンコンと言ってしまうよね。

中学2年生の頃には
すっかりとニコニコ笑顔息子③が
居なくなっていた。


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