置いてきぼりにされるような

前回の続きです。


※妊娠を望まれている方にはとても不快な内容が続く予定です。そのような方は読まれないことを強くおすすめします。

------------------------

つわりは、多分軽かったのではないか?と思います。


入院したり、ベッドから動けなかったりお仕事を休まなければいけない方もいる中、私は空腹を作らないようにすればなんとか耐えられましたし、すごく熱っぽく常にだるさや気持ち悪さはありましたが、ごはんも作れましたし3食食べることもできました。


ちょうどその頃、緊急事態宣言が国から出され、子どもと関わる仕事をしている私は仕事先から自粛を伝えられ、休まざるを得なくなってしまいました。仕事が大好きな私は、それにも落ち込んでしまいました。仕事をしていれば気が紛れましたし、母親でもなんでもない、私自身として人と関わることができるのが救いになりました。

主人は会社に行かずテレワークになり、隣の部屋で仕事をしている間、私は家事をしたりしてみるものの、やはり疲れやすく思うように動けず、横になる時間も多かったです。

またもや、想定していなかったことが起こってしまいました。

結婚する前は仕事時間もバラバラなので、努力しないとすれ違いの生活になってしまうね、なんて話していたのに、私の仕事はなくなり、主人とずっと同じ屋根の下にいることになりました。


主人の仕事中、漏れ聞こえる会議の声に、焦る必要はないのにすごく焦りました。いいなぁ、仕事できて。この人は家で仕事になってしまっただけで、あんまり生活は変わってないよね。私は仕事もいつ再開できるか分からないし、身体も変だし。

…こんなつもりじゃなかったのに。妊娠さえしていなければ。

自粛期間で誰にも会えず、心拍の確認もできていないので誰にも報告もできず、勝手に私は追い詰められていきました。

ある休みの日に、気持ちが悪くめまいもひどかったので家事を終えてお昼寝をしていたのですが、主人は音を立ててもいけないかなと私に気を遣ってくれたのでしょう、隣の部屋でゲームを始めました。

そんな小さなことが引き金になりました。

私は寝ていたくて寝ているわけじゃない。したいこともたくさんあるのに、私だって遊びたいし仕事もしたいのに。身体が辛くて思うように動けない。全部妊娠のせいだ。

…もうやめたい。もう続けられない。妊娠する覚悟のない私には早かったんだ。早く降りて他の人のところにいけばいいよ。

必死でお腹に向け念を送っていたら、いつの間にか涙が止まらなくなってしまいました。

主人は(こういうところが主人のすごいところで、私のちょっとした変化にすぐ気付いてしまうところがあります)隣の部屋の異変を察知したのでしょうか。声を出さず号泣する私を見つけてすぐに抱きしめてくれましたが、主人にそうされる資格すら私にはないと思いました。

心の中は真っ黒で、いますぐにリセットしたかった、ないものにしたかった、妊娠する前に戻りたかった。

「どうしたの?」と尋ねてくれても、私にはこんな気持ちを主人に伝えることはできるはずもありませんでした。

なんて慈悲のない女と結婚したんだ、情けないと思われたらどうしよう。母親失格だと思われたら嫌われるんじゃないか。見捨てられてしまうんじゃないか。

アダルトチルドレン(AC)についてはまた追って書いていくつもりですが、私は見捨てられ不安がすごく強いように思います。

なので、あまり甘えないようにしていましたし、主人にもそういう面はなるべく見せないように努力していたように思います。

言葉を選んでやっと絞り出した言葉は、「母親になる自信がない。ちゃんとできるかわからない」でした。