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「クロニクル」不穏過ぎる思春期

ふんわり情報

2013年公開、ジョシュ・トランク監督、主演デイン・デハーン

アメリカ・シアトルを舞台とし、突如として超能力を手に入れたごく普通であった3人の高校生がその力に翻弄され次第に破滅していく様をファウンド・フッテージ形式でリアルに描いたSFアクション。場面の多くが主人公が所持するビデオカメラを始め、その他の人物のカメラや監視カメラ、警察ヘリのカメラ、ドライブレコーダーなどといった作中に存在するカメラで撮影された映像によって構成されるというつくりになっている。

感想

すごくよかった…私がアメコミ映画好きなせいもあってか設定をすんなり受け入れられたのも大きいと思う。

しかし、不思議な能力を得ることがテーマではなく、それは一つの出来事に過ぎず、その能力を日々の生活の中でどう使い、どう使わないかということの方がメインだったので、そういう意味で主人公3人の生活に即し、彼らと同じ目線で世界を見られるPOVであることがとても生かされていた。

なんというか、きっと誰でも一度くらいは「空が飛べたらいいのにな」「魔法使ってみたいな」などと思ったことがあると思うけど、実際突然そんな能力を手にしたら結構な割合でこの3人のようになると思う。リアリティを感じる。
結局は平凡が一番幸せなんじゃないかと思う。

スティーブを殺してしまった時点でアンドリューには立ち止まってほしかったけど、彼の生育環境と孤独さがそうさせてくれなかった。
マットは一生懸命だったけど…。
ラストは悲しいけれど、マットの苦渋の選択だろうな…。アンドリューを助けたい、でも周りの人たちも傷つけないでほしいという…。

やはり心の平穏って大事だなぁ。アンドリューに必要だったのは超能力より温かい家庭だっただろうな…。

ちなみにスティーブを演じていたマイケル・B・ジョーダンがリメイク版ファンタスティックフォーでヒューマントーチ、そしてブラックパンサーではキルモンガーを演じためっちゃMARVEL俳優なのは知ってたんだけど、アンドリュー役のデイン・デハーンも「なんかこの人見たことあるけどどこで見たんだっけ?」と悩んでいたらアメスパ2のグリーンゴブリンですか…MARVEL率高!

まとめ

ハッピーエンドで安っぽくなるくらいならこういう終わりの方がずっといい。

ちょっと「青い春」みたいだな。

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