ねちこ

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Swing Kids

韓国映画って独特のカメラワークとかリズムがある気がするけど、それが秀逸な作品。 「戦争がなければ」という台詞が本当に辛い。アカ、反動分子、黒人、白人、男、女、資本主義、共産主義、全部が区別された時代に垣根なくただ「タップダンス」で繋がった5人の話。 全てのキャラクターに見所があって、捨て役がいないから2時間以上のストーリーにも飽きないし目が離せなかった。何よりダンスシーンとカメラワークの素晴らしさ!主人公EXOの人なんですね…そりゃ上手いわ…。 終盤は嗚咽するほど泣いてし

    • サマーフィルムにのって

      伊藤万理華ちゃんが好きです!! の気持ちと評価の良さで突撃したらめちゃ良かった…。 若さも友情も恋愛もSFも尊い! 仲のいい友達と放課後秘密基地でお菓子食べながらだらだら過ごして、一緒にバイトして、好きなことに全力で打ち込む。理想的な青春って感じだけど、実は私も通ってきた尊い時間だよなぁって今書いてて思った。部活してた時がそんな感じだったな… 伊藤万理華さん、好きです (太字にするほどに) 最近知って、気取らない演技とコロコロ変わる表情にファンになってしまった。この映画

      • イン・ザ・ハイツ

        最初から最後までこんなにボリューミーなミュージカル映画久しぶりだ…! ラテンなノリとラップが最高にアガるしかっこいい。ダンスも圧巻。 移民としてワシントンハイツにやってきて、低賃金で労働しながらもコミュニティを築いて支え合って生きてきた人たち。 すでにそこに根付いているのに、教育にも労働にも純アメリカ人と同じだけのチャンスがない。ここを抜け出せば、祖国でならきっと幸せに暮らせる、と夢見るのも無理はないよなぁ…。 最初、映画の着地点に「それじゃ結局何も変わらなくない?」と思

        • 愛がなんだ

          共感できる部分もあり、私とテルちゃんは絶対的にここが違うって思う部分もあり。 何でもしたいこの人の力になりたいと思える人に尽くして、自分のこともめいっぱい大事にするにはやっぱり一方通行の気持ちでは歪んでしまうよね…。 「私なんて」「俺なんて」を抱えてる限りあの二人は幸せにはなれない気がする。 みんな幸せになりたい、でも誰かの願いが叶うころあの子は泣いてるよって宇多田ヒカルも言ってたよ。 恋人と幸せになりたいなぁ、愛ってなんだろなぁ。

        Swing Kids

          映画大好きポンポさん

          原作を全く知らないけど、映画好きとしては観ておいた方が良い気がする!と思ってちょっと遠くの映画館に突撃した。 そもそも、どうして私は映画が好きなんだっけ。 脚本の面白さももちろん大事だけど、スケールの大きな画、計算されたカメラワーク、俳優の演技、作品のために作られた音、そういうものを求めて映画を観る。 そしてポンポさん曰く、「映画には自分がいる」。作品に自分を見つけて、投影して、共感することができる。そうすることで励まされたり、泣いたり、考えたりできるから映画が好きなのだな

          映画大好きポンポさん

          エセルとアーネスト

          とある夫婦が出会って死ぬまでの「日常」の映画。 戦争だけを切り取った作品は多いけど、この作品ではそれを一生のうちの数年の出来事として描いている。戦時下でも何となく緊張感のないやりとりがあったり、「戦時中の方がマシ」なんて台詞があったりすると変なシュール感がある。 出会ってからずっと連れ添ってきて、戦争も一緒に乗り越えてきた二人がちょっとずつ老いていく。それでも二人の会話の内容はお決まりのやりとりがあったり、変わらずに飾ってある絵があったり。こうやって誰かと人生を共有して分

          エセルとアーネスト

          Cruella

          ディズニー史上一番好きかもしれない。 貧しくて埃っぽい映像と煌びやかで豪華絢爛な映像がくるくる変わっていくのも、シーンに合わせて70年代の音楽がばっちりキマって流れるのも、終始とてもよかったなぁ〜 エマストーンがハイセンスなドレスを纏って挑戦的な顔をしているだけでもうすごく興奮する画だった!エステラを捨ててクルエラになるまでに、ファッションもメイクもどんどん研ぎ澄まされていってたのが印象的。 気持ちのいい映画!

          山内マリコ「あのこは貴族」

          映画を観て、原作を読みたくなって久し振りに読書をした。 どういう家に生まれてくるかってガチャみたいなもので、華子のような良家で見た目も良く生まれてきたらもうそれはSSR☆☆☆☆☆。でも、限られた世界でしか生きていないとか自分の力で何も切り拓けないとか、女として生まれたら結婚して家庭を築くことこそを是とされるとか。時代錯誤な不自由な世界を強いられる身分でもある。 かといって美紀のように貧しい家庭に生まれて努力で上京し、女を売って(ちょっと語弊があるけど)、身一つで何の後ろ盾

          山内マリコ「あのこは貴族」

          NOMADLAND

          初っ端から文章にしづらい映画になってしまった。 就職して仙台で一人暮らしを始めてから、映画をたくさん観るようになった。多い時には1日に3本立て続けにみたりして、もう何がどんな映画だったか分からなくなってしまうので、ここに何かしら残しておこうと思って。 アカデミー賞作品賞を受賞した「NOMADLAND」。広大なアメリカをキャンピングカーで移動しながら暮らす"ハウスレス"な人たちの生活と美しい自然の映像は、正直良い感じに眠気を誘った。 定住せず、定職もなく何にも縛られないで生