【プレイオフを振り返る】#3 アジャストメント前夜(Game2前編)
こんにちは。
今回はGame2について見ていきます。まずは結果から。
決してクリッパーズのシュートも悪くないですが、マーベリックスが爆発、シリーズ最高の127点を叩き出しました。Game1同様、3%が50%前後というのも驚異的です。ポルもTHJも素晴らしいスタッツ!
Game2は、Game1に引き続きいろいろ試行錯誤をしている感じがしました。Game1を踏まえた修正もしつつ、全く新しいラインナップも試したりと、まだ余裕を持った戦い方をしている印象です。リアルタイムで負けた時、見てるこっちは絶望していたわけですが、、、
マッチアップメイキング
今回は、#2(Game1後編)で触れたマッチアップメイキングから先に振り返ります。ルカが誰を相手にギャップ作りをしたか、MM-A / MM-Mの水準を見ていきます。
※当該スタッツの詳細は、『【プレイオフを振り返る】#2』の記事をご参照ください
Game1との大きな変化として、ズバッツへのMM-Aが半減(9回→5回)する一方で、カワイ(0回→6回)とポジョ(4回→8回)がルカを守る回数が増加しています。
これは、Game2の前半ではズバッチはスイッチせずドロップDFを採用しており、本来のマークマンが頑張ってルカを追いかけるチェイスをすることになった為です。
これは一部成功し、正規のマークマンに対してアイソレーションをする場合のMM-M%は41%と低下傾向にありました(Game1は70%)。逆に、チェイスによるズレを狙われるPickの場合、MM-M%は70%と高確率でギャップ作りに成功しています。
なお、トラップを不採用とすることで、ルカのアシストは11→7と減少はしていました。
その他気になる点としては、前回散々攻められたベバリーがむしろプレイタイムを増加させたことで、ズバッチ以上に狙われる機会が多かったことです。Game1と違い、ベバリーがルカの正規のマークマンであったことは一度もないため、ルカにとって非常にやりやすい相手との認識だったのでしょう。MM-M%は、周りの選手たちのC&Sが入らなかったためで、オフェンスの形としては成功していた印象を受けます。
マークマンも確認しておきます。
Game1で標的となったベバリーを外すとともに、トラップしないと独力ではつけなかったロンドもほとんどマッチアップしていません。
Game1で、ルカがアイソレーションよりピックを選ぶ傾向にあった直接対決を避けたい相手である、ポジョ、バトゥムを中心に、そこにカワイを加えてルカを止めようとする作戦と思われます。
つまり、Game1ではDALのオフェンスの両輪であるルカのアイソ・P&Rと周りのC&Sのどちらも止められなかったことを踏まえ、ティロン・ルーは「ルカを止める」という対策を打ってきたと言えます。
各Q別で、ルカが攻めた回数も見ていきます。
右下の吹き出しの「Share」ですが、Game1は61%の割合で正規のマークマン以外でギャップ作りをしていたルカですが、Game2では46%まで減少しており、これはドロップ採用に伴う効果だと思われます。
全体を通してMM-M%は、Game1では18/28(64%)に対して、Game2では18/37(49%)と低くないものの多少下降傾向で、やはりカワイ・ポジョというリーグ屈指のディフェンダーがマッチアップすることはルカを苦しめたと言えます。
また、ズバッチが前半1度も狙われず、後半だけで5回ものアイソレーションを受けますが、これは前半がドロップDFで、後半はスイッチDFに戻した為です。ドロップDFが機能しているかもと述べたのにスイッチDFに戻したのは、ドロップDFを採用しても、結局ギャップ自体は献上してしまっており、カワイ・ポジョがチェイスしてもDALのオフェンスが止まらかなかった為と推察されます。
具体的に、ルカ以外の選手のシュート効率を見ていきます。
ルカとルカ以外のバランス
改めて整理すると、
Game1
ルカにはカワイ・ポジョ以外がマッチアップ
前半:スイッチ → ルカ以外のR-FG%は7割超え(1Q)
後半:トラップ → ルカ以外のR-FG%は7割超え
Game2
ルカにはカワイ・ポジョが主にマッチアップ
前半:ドロップ → ルカ以外のR-FG%は7割超え(2Q)
後半:スイッチ → ルカ以外のR-FG%は7割超え
DAL強すぎ、、、
前回の反省からトラップは、各Qのラストポゼッションでやる程度に減らしたものの、ズバッチをコートに出すとそこで容易にギャップを作られ、DALのパスが回り、効率的なC&Sを打たれてしまっています。
当時のYoutuberの方などの配信を見返したいたところ、Game2まででDALのC&Sは45%、プルアップ56.7%(!?)で、Playoffチームの中で他を突き放して圧倒的な1位の数値だったようです。
これは、LACでなくともどうしようもない水準です。。。
が、これがGame3でも続いてしまったらLACのプレイオフ敗退が見えてくる以上、何かしらのアジャストメントが必要になります。それはまたGame3で触れていきます。
Game2後編では、LACの選手起用・ローテーションを確認していきます。
ここまでお読み頂いた方、ありがとうございました!!!
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