心理学を使ったマーケティング
第1章 目次
■ターゲットを絞り込む
■呼びかけ方法
■数字のカラクリ
■イエスを引き出す
■ターゲットを絞り込む
マーケティングの基本原則はターゲットを絞ることと言われている。
ビジネスでは不特定多数を相手にするのではなく、年齢、趣味、嗜好などを絞り込むのが重要だ。
不特定多数に広告を出すと、費用対効果の面でも無駄が多くなるのである。
これは自分のことじゃないか、私に言っている、と思ってもらえるようなキャッチコピーを考えよう。
商品を売り込んでも、自分には関係ない情報だと思われてしまうと、その時点で相手をされなくなる。
人は自分事と思わないと、振り向かない習性があるのだ。
■呼びかけ方法
人の悩みは様々である。
営業とはセールスではなく、人の困っていることや悩みを探すこととも言われている。
しかし、広告では困っている人や悩んでいる人を探すことは出来ない。
むしろ困っている人や悩んでいる人にこちらの存在に気づいてもらわなければならないのだ。
◯◯で困っている人というキャッチコピーで呼びかけるのが有効となるのである。
商品やサービスがもつ機能がどんな人たちの悩みを解消するのかを特定し、訴えている内容が自分のことだと思うキャッチコピーを作ってみよう。
■数字のカラクリ
様々なキャッチコピーを見ると、偶数ではなく奇数を使うことが多い。
他社と商品を差別化する場合、3.5.7の数字が有効的だと言われている。
しかも日本人には奇数の数字の方が脳に残りやすいという研究データも出ている。
また、キャッチコピーで印象を残す手段として、具体的な数字を使う方が良いともされている。
商品を売る時には偶数で数字を示すことを意識してみよう。
■イエスを引き出す
人は相手に対して賛同意見を示すと、その後に反対意見を唱えたり、反論しづらくなると言われている。
意図的に相手の答えが「イエス」となる質問を織り込んだテクニックを「イエス誘導話法」という。
例えば、「ブログを使って副収入を得たいと思いませんか?」と聞かれたらイエスと回答するしかないのだ。
イエスが返ってきたら、「実は4月から月に10万稼げる講座か始まるので、学びませんか」とつなげていくのだ。
これらの勧誘に「ノー」とは言いづらくなるので、相手の意思表示をうまく引き出すようにしてみよう。
商品を販売する際には、こちらの訴えが受け入れやすい問いかけを意識していこう。
第2章 目次
■まずは簡単な承諾から
■見るなよ
■行動力の上げかた
■名指し
■まずは簡単な承諾から
最初に相手が受け入れやすい情報を伝えて承諾を得て、その後でネガティブな情報を提供すると、ネガティブな情報を受け入れやすいと言われている。
このことを「ロー・ボール・テクニック」という。
初めに相手が取りやすいロー・ボールを投げれば、その次に取るのに難しいハイ・ボールも取ってしまうというテクニックだ。
例えば、商品購入後にアダプターは別売りですと言われるのも、このテクニックである。
真面目な人ほど最初にハイ・ボールを投げてしまいがちだが、最初に投げるのはロー・ボールが効果的だ。
相手にリクエストする時には、最初に相手が受け入れやすい要求を出すことを心掛けよう。
■見るなよ
このページは絶対に読まないでくださいねというと、他のページよりも読みたくなってしまうものである。
人は断られたり禁止されると、逆にその対象に対して興味が湧くという性質がある。
このことを「カリギュラ効果」という。
まだ申し込まないでくださいといった表現をあえて使い、逆に購買意欲を刺激する。
この禁止法は頻繁に使うと効果が薄れるが、ポイント的に使うと絶大な効果を生む。
交渉の場面であえて販売しないことを伝えてみよう。
■行動力の上げかた
人間には2つの方向の欲求があると言われている。
一つは幸せになりたい、金持ちになりたいなどのプラスの欲求。
もう一つは失敗したくない、間違えたくないなどのマイナスの欲求である。
一見、プラスの欲求の方が大事だと思うが、実は失敗したくない、間違えたくないと思うから、あらかじめ綿密な計画をたてたり、練習したりするのである。
この原則によれば、広告を打ち出す時に前向きな表現をして反応が弱い時には、あえて後ろ向きな表現をしてみるのも良い。
不安を煽ることで、お客様の注意喚起を刺激することにもつながるのだ。
■名指し
問題や状況に関わっている人が多ければ多いほど、誰かが対処するだろうという思いが強まり、さらに大勢の前で失敗するのは恥ずかしいという思いも強くなる。
このことを「傍観者効果」という。
こんな時の対処方は次のようにいうと良い。
指さしをしながらそこの赤いシャツのあなた、助けてくださいと対象人物、具体的な行動内容を伝えよう。
人は名指しされて行動を指示されると、自分のことだとすぐに認識し、行動に移すことが出来る。
広告コピーなどにも、具体的な行動を明示するように工夫してみよう。
第3章 目次
■自分のことばかり話さない
■自分事だとわかるように
■赤ちゃんの力
■手軽さを誇張しすぎない
■自分のことばかり話さない
ビジネスではお客様を前にして、自分の商品のことばかりを話し、広告でも自画自賛しているとうんざりしてくる。
ビジネスの相手に何かを伝えたいなら、主語を「あなた」にすると良い。
広告コピーなら「この商品は」「わが社は」ではなく「あなたにとって」と表現する方が有効である。
例えば「コンパクトサイズで高画質です」だと、主語が私だが「ポケットに入れて自由に持ち運べて、お気に入りの風景をすぐに撮影できます。」とすると主語があなたになる。
キャッチコピーを作る際は「あなた」を念頭に置くだけで、受けての気持ちが変わってくるのである。
■自分事だとわかるように
商品には「商品価値」と「評価価値」の二つの価値があると言われている。
商品が本来もっている価値が商品価値で、お客様が抱く価値が評価価値である。
評価価値をお客様にうまく受け止めてもらえれば、その商品は高く買ってもらえるようになるのである。
商品価値がしっかりあるにもかかわらず、評価価値が低い場合は評価価値を前面に売りだしていく必要がある。
お客様は自分の個性や嗜好にあった商品を探している。
その選択肢に入るなら、キャッチコピーでその商品ならではのユニークさを目立たせることが重要である。
■赤ちゃんの力
人が財布を落とした時に、戻ってくるには何か条件があるのではと、イギリスの研究者が実験したことがあった。
子犬、赤ちゃん、家族、老夫婦の写真を入れた財布を人込みに落として、どの財布が一番戻ってくるかの実験をしたのだ。
すると赤ちゃんの写真の入った財布が一番戻ってきたという。
私たち人間が天使のような赤ちゃんを見ると気分がよくなるのは、種の保存を目的としてその赤ちゃんを助けたくなるように進化しているからだという。
笑顔の赤ちゃんの愛らしさにより親切心が自然と醸し出されるという人間の習性により、財布を戻すという行為につながるのだ。
広告に赤ちゃんの写真を貼ったり、講演などのスライドに入れると場が和んでいくのである。
■手軽さを誇張しすぎない
人は幸せになりたいと思いつつ、幸せが続くと逆に不安になるもの。
明日から連休で旅行だと思っても、連休明けは仕事三昧だと思ってしまったりもする。
人は快と罪の意識が常に葛藤しているのだ。
例えば「毎日の調理の手間が省けて楽が出来ます」と快のフォローだけでは罪の意識をフォロー出来ないのだ。
こんな時は「育ち盛りのお子さんのために、手軽るに出来るおかずを一品増やしませんか」と罪の意識を残さないようにすると受け入れられやすくなるのだ。
セールストークや広告コピーでは、快と罪の意識の両方をフォローすることを心掛けよう。
第4章 目次
■接触頻度と密度
■5回の訪問
■相手の言動
■好感をもってもらうために
■接触頻度と密度
目にする、触れる、会う回数が多いものに好感をもつことを「熟知性の原則」という。
人は相手に4回以上の接触をすると、好意や信頼性が生まれやすいことを「単純接触効果」という。
趣味や考え、境遇が似た者同士は仲良くなることを「類似性の法則」という。
人は知らない人には冷淡になり、知っている人には好意を抱くことを「ザイアンスの法則」という。
商談、プレゼン、講演などでは、自分と相手が違う人間だということを忘れてコミュニケーションをとろうとすると、摩擦が生じる。
自分の意見や主張を受け入れてもらいたいのであれば、アプローチの仕方を考えていこう。
■5回の訪問
「2:8/5:8の法則」というコンサル用語がある。
新規開拓で2回通ったら見込みがないと諦めるのが8割、逆に5回通ったら8割成功すると言われている。
ここでのポイントは5回通うまで一切セールスをせず、商品説明もしないのだ。
「単純接触効果」を使い、第一印象が良い場合は、会う回数を増やすことで好意や信頼性が生まれていくのである。
電話の営業の場合はしつこさが感じられてしまうので、2.3回が限度であるが、相手をまずは理解する努力をしていこう。
■相手の言動
コミュニケーションを取る時のポイントとして、目、口、身体を意識した会話をすると良い。
目が合うと初対面の場合は緊張するので、まばたきの回数を数えてみたりすると自然と緊張感がなくなる。
また、相手の言ったことに対して、オウム返しのように同調することで親近感を湧かせる。
これは「バックトラッキング」というコミュニケーションスキルの基本である。
また、身体も同調するしぐさが大事で、相手の手の動きを真似てみたりすると良い。
会話相手の言動に目も口も身体も反応し、しっかりと聞いているのだという態度で望むことが重要なのだ。
そうすることで、聞き上手だと思われ、商談もうまくいくのである。
■好感をもってもらうために
相手の見た目、姿勢や身振り、身体の動きを合わせる方法を「ミラーリング」という。
声の大きさ、テンポ、早さ、トーン、高低、リズムなどを合わせることを「ペーシング」という。
この人とはペースが合う、波長が合うと思わせることが大事である。
こうしたことを相手に気づかれずに行うと、相手はこの人とは気が合いそうだと思うのである。
相手に無意識で好意を抱いてもらうために、相手のしぐさをなにげなく観察して、言動に同調するようにしよう。
第5章 目次
■理想の人になりきる
■自信たっぷりな態度
■左から右へ
■最後に総括
■理想の人になりきる
人に話をする時は自信がなくても、自信をもって表現することが大事である。
実はこれが相手を説得するための重要な要件になるのである。
この考え方はDO→HAVE→BE(行動する→手に入れる→理想の自分になる)という考え方である。
さらに理想的には早くBEになる、つまり理想の自分として振る舞うBE→そのように行動するDO→それが手に入るHAVEという流れを作るのだ。
そのためには「モデリング」を活用しよう。
なりたい人を思い浮かべて、その人の振る舞いを真似することから始めてみよう。
■自信たっぷりな態度
春になると、気分が晴れやかになり、桜を見ると顔が上を向き、胸が開き、きれいだねと言いながら口が開き前歯が見える。
上を見上げる身体の使い方によっても、気分が晴れやかになっていくのである。
このことを「フィジオロジー」と言う。
なにか嫌なことがあった場合には、無理にでも上を向き、楽しいことをイメージしてみよう。
身体の動作によって気分をコントロール出来ることは、ビジネスにおいても役立つのである。
人は気分次第でその場を良くも悪くも、変えられることが出来るのだ。
■左から右へ
コミュニケーションにおいて、人に影響を与える度合いは、言葉7%・話し方38%・見た目55%となっている。
これは「メラビアンの法則」という。
外見やパフォーマンスという見せ方は、コミュニケーションにおいて、とても重要になるのだ。
ビジネスにおいては、内容や質よりも見せ方に気をつけていく必要がある。
また、人の視線は左が過去のイメージ、右が未来のイメージとつながっていると言われている。
プレゼンをする場合は、過去→未来、つまり左から右へ流れるように説明すると受け入れられやすいのだ。
■最後に総括
プレゼンや講演をする時には、一通り説明や話を終えたら、最後にもう一度ポイントをまとめて紹介し、聞き手の記憶に残りやすくするのが大事である。
そうすることで、記憶に残るだけでなく、印象もよくなるのだ。
「エビングハウスの忘却曲線」という図があり、人間は20分経つと42%のことを忘れ、1時間経つと56%忘れるという。
心理学には「親近効果」というものがあるが、物事の最後、つまり一番近いことが記憶に残りやすいのだ。
話の内容も重要ではあるが、それだけでは印象づけることは出来ないのである。
最後にもう一度総括することで、話の内容も話し手の印象もグッと良くなるのだ。
☆まとめ
マーケティング、すなわち自分をいかに知ってもらうかは心理学の観点からの考えを有効活用出来ることがわかった。
様々な技法の習得→実践→修正→成功という流れを作っていこう。
コツコツと積み上げることが成功への第一歩となるのだ。
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