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止まらない食欲への対処方~スッキリ解説

こんにちは。
栄養学 × ヨガ で人生を豊かに
広島でヨガのインストラクターをしている
美月(みづき)です。
今回のテーマは「食欲への対処法」です。

女性ならば経験するであろう
生理前になると食欲が止まらない
妊娠中に20kg 太ったなど
ホルモンバランスの乱れから来る食欲。

飲み会後のラーメンが、どうしてもやめられない。。。

そもそも食べすぎはなぜ起きるのか?

男女共通するもの、女性特有なものを含め

改善テクニックをお伝えできたらと思います。

一目でわかる!食べすぎの原因マップ

食べすぎの原因をマッピングしてみました。

◆男女共通

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◆女性特有

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まずは興味のある所から見ても大丈夫です。

順を追って説明してゆきます。

たんぱく質不足が食欲を増す

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プロテインレバレッジの仮説とは
2005年、イギリスのオックスフォード大学の、シンプソン博士により提唱。
「必要な量のタンパク質を取るまで、いくらカロリーを取ろうが食欲はなくならない」という説です。これにまつわる研究がその後も実施されています。

2011年の研究
オーストラリアのシドニー大学で、22人を対象に、タンパク質の摂取カロリー比率を調整。
タンパク質を10%程度にすると食欲が増える
タンパク質を25%にすると最も摂取カロリーが減った

2013年の研究
過去38年間のデータから、タンパク質の摂取量が増えれば増えるほど総摂取カロリーが減る傾向にあることが確認された。
同年の?別の研究では、79人の男女に高タンパク食の食事をとった方が、食べる量を減らしたりダイエットするようにと伝えていないにもかかわらず、摂取カロリーが減ることがわかった。

???年の研究
アメリカのスキッドモア大学から出された論文
年数は不明で対象者も少ないのですが、57人の男女を対象にした実験では、ホエイプロテインを飲むだけで痩せたという事がわかったそうです。

1.ホエイプロテイングループ
2.ホエイプロテイン&筋トレグループ
3.ホエイプロテイン&筋トレ&Hitt&ストレッチ&持久力TRグループ

どのグループもカロリー制限をせず
1日のプロテイン摂取量は20g× 3回 計60g
これを4ヶ月続ける。

<結果>
上記、すべてのグループの体重が減少。
1つ目と2つ目のグループの体重が大幅に減った。
2つ目のグループは内臓脂肪が大幅に減った。
3つのグループは体脂肪が1番減少した。

⇒運動を組み合わせていない1つ目のグループが、大幅に痩せるというのはすごいですね。上記の研究から、プロテインや卵3個などのたんぱく質を1日の1食目を取ることが、食欲のコントロールには有効だとわかります。

プロテインは何の種類が良いのでしょうか?
ホエイプロテインVSソイプロテインを比べる研究がありました。

イランのテヘラン大学の研究
こちらも年数は不明で対象者も少ないのですが、BMIが25以上の52人の肥満男性を対象に、2つのグループに分けました。

夕食を食べる30分前にホエイプロテインを取ったグループ
ソイプロテインを取ったグループ

<結果>
3ヶ月でホエイプロテインを取った人の方が食欲が減少し、カロリー摂取量も減り体重も体脂肪(9%程度)も減った。

⇒ホエイプロテインが圧勝だったようです。ソイプロテインの方が痩せそうなイメージですが、ホエイプロテインにはひょっとしたら食欲を抑える効果があるのかもしれません。

睡眠不足に要注意

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日本人は一番寝ていない民族だといわれています。

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https://www.anshin-kokoro.com/Portals/0/resources/about/amarok_closeup/AMAROK_201811.pdf

睡眠不足になると、食欲を抑えるホルモン(レプチン)の分泌は減少し、食欲を高めるホルモン(グレリン)の分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています。

夜更かしの日が続くと、ついつい無意識に食べてしまうということがあると思います。これは我々がもともともっている食欲を調整する生理的な仕組みが、食欲増加を命令していることになります。

レプチン以外にも、「ペプチドYY」(PYY)や「グルカゴン様ペプチド-1」(GLP-1)が、睡眠不足では、食欲を増やすよう働きかけることがわかっています。

睡眠の重要性については過去にまとめてますので合わせてごらんください。


低糖質食?=高脂肪食に要注意

先の章で出てきた、食欲を抑える働きを持つホルモン。
「レプチン」は、何と脂肪細胞が分泌されていますが、皮肉なことに高脂肪食には食欲を満たす効果が薄いようです。

バイエル薬品(株)が出している高脂肪食の例です。

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最近はハンバーグが、低糖質食として売り出されていたりしますが、
裏を返せば、高脂肪食という事です(笑)

ハンバーガーにフライドポテト、焼き鳥に、オムライスに
いくらでも食べられそうな、感じですね。

昼間にカレーのような脂っこいものを食べると、仕事ができなくなるともいわれています。

カレーの辛さによって体温が一気に上昇した後、徐々に下がって、午後の仕事が始まる時には眠くなって大変な状態に。

カレーといわず、 ラーメン、焼肉定食も当てはまります。

しかも、元々が太っているか痩せているかは関係がなく、普段脂っこいものを食べている人ほど眠くなりやすい傾向なのだとか。

「脂」をたっぷり摂るのに痩せる「断糖高脂質食ダイエット」
が流行っていますが、高脂質食=高脂肪食 ではない
ことを抑えておきましょう。

食欲が加速する生活習慣

人や動物は、食べ過ぎると脂肪が増えて肥満します。
レプチンは脂肪細胞から放出されるホルモンで、脳内の摂食中枢に作用して強力に摂食行動を抑制します。脂肪が増えるにしたがってレプチンの放出量が増えるため、レプチンは適正な体重の維持に働いていると考えられています。しかしながら、肥満状態の人の摂食は必ずしも抑制されていません。その理由は、レプチンが効きにくくなる、「レプチン抵抗性」と呼ばれる現象が起こるからです。レプチン抵抗性が生じるメカニズムはよく分かっておらず、その治療法も見つかっておりません。。。
https://www.nibb.ac.jp/press/2017/09/14.html

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レプチン抵抗性の問題をどう改善するかに迫ったのが
NHKの番組「おうちで学ぼう」です。

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本来は寝ている時間。
夜更かしてご飯を食べる生活習慣を繰り返すと、レプチン耐性が付き、食欲が止まらないという事です。

番組では寝る3時間前に、食事を済ませる。
しかも食事の回数は制限なしという条件で、レプチン耐性が減少し、肥満の女芸人の方々が痩せられたようです。

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女性の悩み~セロトニン不足と生理前の食欲

日本人はもともと脳の中で恐怖を抑える働きをする遺伝子、セロトニントランスポーターの量が少ない民族なのだそうです。

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さらに女性は男性に比べて66%しか分泌できない。
「世界一ストレスを感じやすいのは日本人女性」と言い換えられるでしょう。そんなストレス解消のお供が、甘いもの(スイーツ)です。

チョコレートを食べると、エンドルフィンが出るとはよく聞きますが、実はチョコレートに限らずスイーツはセロトニンにも作用しています。
スイーツを食べると、血糖値がグンと上がり、下げるインスリンが分泌。この時、血液中のトリプトファンの比率も上がり、セロトニンが多く作られ、幸せ感につながる仕組みがある。

だから止まらない、やめられないのですね。

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そして、最後に生理前の食欲について。

排卵後から次の月経までの「黄体期」は
黄体ホルモンのプロゲステロンの影響が強くなります。

プロゲステロンが増えると、妊娠に備え食欲が増す。
→インスリンの効きが悪くなる
→血糖値が上がりやすくなる
→インスリンが更に大量分泌されるようになる
→血糖値が急激に上下しやすくなる
→空腹を感じやすくなる
→もっと食べるの悪循環

また、からだに水分をためこむ傾向になるため、むくみやすくなるのです。

https://www.dazzyclinic.jp/stop-tabesugi/increased-appetite-pre-period/

食欲を抑えるライフハック

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先の章で食欲に対して、かなりのハンディを背負っている女性は一体どうすれば良いのでしょうか?

97%の確率で食欲を抑える方法が見つかっています。

???年の研究
オーストラリアのインスブルック大学の実験。
47人の男女に三日間、お菓子断ちをさせ、集まってもらう。
更に難しい心理テストを受けさせ、自制心を発揮しづらい状態にする。
2つのグループに分け、15分早歩きをしてもらったグループは、何もせずに座っていてもらったグループよりも、女性で97%、男性で67%もの確率で食欲を抑えることができた。

男女共通する小技としては、気分をそらせたり、ストレスフルなことは午前中に済ませる。買い物に行くときは健康的なものを一口先にかじるというテクニックが使えます。

イギリスのプリマス大学の研究
→テトリスを3分やるだけで食欲が24%も減少

アメリカのジョン・ホプキンス大学の研究
18歳から50歳の太り過ぎの男女32人過食症患者を対象にストレスをかける時間によって食欲が変化するのかを調査。
→午前にストレスをかけると食欲が上がりにくかった。どうせストレスを受けるのであれば午前が◎

心理学者のブライアン・ワンシンク研究 1200人対象。
スーパーマーケットで買い物の前に3つのグループに分ける
・ひとかけらのリンゴを食べてもらったグループ
・ひと欠片のクッキーを食べてもらったグループ
・特に何もしなかったグループ

→リンゴを食べたグループは、クッキーを食べたグループよりも、28%、野菜や果物といった健康的な食品を買う確率が高かった。
何もしなかったグループよりも25%野菜や果物といった健康的な食品を買う確率が高かった。他の2つのグループに比べて全体的に低カロリーな食品を選ぶ傾向にあった。
一方クッキーを食べたグループは高カロリーの食品を選ぶ傾向があった。

終わりに~何事もほどほどに

いかがでしたでしょうか?
私として最も印象に残っているのは「プロテインレバレッジの仮説」でした。かといって、タンパク質を食べすぎる事に対しても、気を付けてほしいことがあります。

上記の勝間和代さんの動画がわかりやすいのでご覧ください。
→取らなすぎると太りますし、取り過ぎると寿命が短くなります

更にタンパク質を摂りすぎるとアンモニアが出たり、腸内細菌が毒素を出しやすくなります。腎臓にも負担をかけやすく、おならがやたらと臭くなってきた人は、気を付けましょう。

また高脂肪食についても触れましたが、女性は脂質に敏感になりすぎると、体内のコレステロール値と勘違いして、脂質制限に走るので要注意です。

余分な脂肪のない女性ランナーの体は女性ホルモンの材料不足!?
https://ko-nenkilab.jp/letter/article04.html

何事もほどほどのバランスを保ちましょう。

今回の記事はメンタリスト DaiGo さんの最新本を参考にしています。

筋トレに効くコーヒーや音楽の使い方や、プチ断食のやり方など、まだまだ紹介しきれていない健康法がありますので是非お手に取ってご覧ください。

前回の記事と合わせてお読みいただければ幸いです。


皆さまが素敵な1日の始まりを迎えられますように。
Let’s enjoy moment (^^)/
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「 ヨガ × 予防栄養学 美しくなる人を増やす 美月 」
Twitter: https://twitter.com/hiroshimayoga
Note:https://note.com/mamayoga
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