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自分の中にないものと出会うことで生まれる何か。

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自分がその時感じるままに生きてきたら 今の自分にたどり着いた。 模索しながら、正解を探して回ったけど そんなものなくって その時その時に、自分が何を感じているか? どんなことをし…
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#昔の男

私がみている世界は、私がどんな風に見るかで変わる。

私がみている世界は、私がどんな風に見るかで変わる。

「ねぇ、なんで、フライパンを火にかけて乾かさないの?汚いじゃん。」

「塩はさ、天然塩じゃない?普通。」

彼と付き合うようになって

私は私が思っていること感じていることを

否定され続けて

段々と、自分の感じることに自信がなくなっていった。

些細なことだけど

毎日、彼の普通を押し付けられて

「私」が人生で学んだ全てのことを否定されていた。

「なんで、君はそんな辛い思いをしてきたんだ。

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自分の記憶を思い出しながら焼き付けていく。

昔の男が死んだ。

自分の記憶の中にある彼との思い出を

何度も何度も思い出そうと

薄く深い底に埋もれていた記憶を引っ張り出し

これから先も、しっかりと思い出せるように

焼き付けていく。

一緒に飲んでいる時に、チラリと見える

右腕のタトゥー。

一心不乱に、緻密な黒い線で描いていた絵。

「このまま1人で家に帰りたくないなぁ。」

と思いながら町を歩いていた時に

目の前から歩いてきた時

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