気づかないと終わらない

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#新年の目標」です

12月は仕事が忙しい。他の月よりも営業日は少ないのに、「年内中で」という要望に応えるべく、全社で総力をあげてスケジュールをこなす。

忙しい。でもこの感じ、年末感があって嫌いではない。今年も終わりか~、という感じである。

今年を振り返ると、個人的には色々変化があって、概ね充実した1年だった。ただ会社、仕事に関しては「同じようなことを繰り返している」と感じることが多くなってしまった。自分から変えていけば良いのだけれど、つい忙しくなってしまうと同じことを繰り返してしまう。

あまりに忙しくなり、視野が狭くなってくると「あれ、この仕事前やらなかったけ?」ってこともあるし、「なんか同じような案件ばかりやってませんか・・・?」って話にもなる。

忙しすぎてワケわかんなくなってるだけなら良いけど(よくない)、もしも社員全員が本当にループしていたら・・・?

そんなもしもの世界を舞台にした映画が『MONDAYS/上司に気づかせないと終わらない』である。(個人的に2022年の邦画ベスト作品!)

小さな広告代理店で働く吉川は「この仕事が終わったら、憧れの人がいる大手広告代理店へ転職する」と思いながら仕事に取り組んでいた。
しかし、次から次に降ってくる仕事で、余裕はゼロ。プライベートも後回し。月火水木金土日、会社に寝泊まりしながら休みなく働き続けていた。

そして月曜日、終わらない仕事を始めようとしたその時に、会社の後輩たちから「僕たち同じ1週間を繰り返してます」と言われる。最初のうちは相手にしない吉川だったが、次々と後輩たちが言ったことが現実になるため、次第に信じるようになっていく。そこからひとり、またひとりと社員たちにタイムループを信じてもらっていくのだが、タイムループ脱出の鍵を握る永久部長は一向に気が付くことがなくて・・・。

会社員として忙しく働いている人なら、共感できるポイントが多々あった。個人的には「何度でも繰り返せるってことは、上手くいくまで出来るんで」という社畜すぎる発想が好きだった。ずーーーっと1週間を繰り返すことでスキルアップしていく社員がいるのも笑えた。


ところで「タイムループ」という設定はSFで面白いが、「同じ毎日を繰り返す」という意味でのループ状態は、現実でも起こりうる。どうすれば、そのループからどのようにして抜け出せるのだろう?

主人公の吉川も、「小さい会社を辞めて大手広告代理店に転職」と考えるのは「同じ毎日を繰り返す」日々から脱したい!という気持ちが少なからずあるからで、しかしそのための結果を出すために同じような毎日を繰り返す・・・と、これまたループ状態に陥っている。

ループから抜け出すための方法は・・・ぜひ映画を観てほしいが、ひとつの方法として「思い起こすこと」があると思う。

大人になって生きていくために働く時。あれこれ考えて始めても思い通りにはいかず、気が付けば同じような日々を過ごしてしまっている。
気が付けたとしても、そこから抜け出す方法が分からず、もっと良さそうな外の世界を探しがちになる。

でも本当は外を探さず、自分の中から思い起こすこと―忘れてしまったやりたいこととか、諦めてしまった夢とか―、がループから抜け出す方法なのだ。

そういうワケで新年の目標は「忘れてたやりたいことを思い起こして、やる」にします。もし出来なかったら・・・元旦にループするかも。2023年、気づかないと終わらない。



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