台所の哲学者

秋になると、台所の哲学者が現れる。

台所で料理する。
あっと言う間に食べられてしまう料理は、
その一皿がテーブルに上がるまでの膨大な過程があることに
ふと気づく。

ひと口→

料理がお皿の上に盛られる→
炒める、焼く、煮る→
食材を切る→
食材を洗う→
買い物をする→
お店で売られる→
お店に運ばれる→
野菜、家畜が育てられる→
種が蒔かれる、命が生まれる→
種、命→
水、空気、光→
命の起原→
命の循環→
ひと口→


料理が盛られている器やお箸、調理器具、テーブル、お店、運搬、、
生産者、消費者、料理の作り手、食べる口に至るまで
たった一つの食べ物には、気の遠くなるような
歴史、物語がある。

その物語は水、光、空気
そして縁というような糸で
不思議な現実を紡いで
目の前に存在している。

一口はあっと言う間に、
その後、体を通り、
一口の食べ物は外に排出され
また、命の起源に戻る過程へ。

この一呼吸も 同じだ。

一呼吸→
肺がある→
肉体がある→
母と父の存在→
先祖の存在→
命の起源→
命の循環→
一呼吸→

ある時、ある条件がそろって、
命が循環し
今、ここに生かされ、存在している

当たり前に毎日、食べ、眠り、呼吸している

あたり前とは 目の前にある現実
豊かに広がる 今ここにある 
一呼吸
一口
一瞬。。。

感謝の一念。


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