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開かれた対話で育つ心。思春期支援を考える。

noteを週に一度投稿して一年近くになります。

noteで書く内容がピピッと思い付かない時には、募集中のコンテストを見て、インスピレーションをもらっています。
先週の投稿は「#もしも叶うなら」のコンテストの募集を見て、自分はどんなことがしたいのかなぁと考えて書いてみました。


毎回、noteをアップすると色々な方から、noteを読んだ感想をいただきます。これがとても優しくて嬉しくて、私の執筆の原動力になっています。


先週の投稿を読んで、「やりたいことをもっと具体的にききたいよ」と連絡をくれたお友達がいました。

私の発信を受け取ってくれた彼女。


先週の投稿にも書きましたが私の『義務教育卒業後の子ども達の支援』についてはまだイメージは断片的で具体的にはなっていません。

小学校と中学校でスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーをしている私は、対象の子ども達だけでなく、その子の高校生以上のお兄ちゃんやお姉ちゃんの相談を受けることもあります。

高校生って社会に繋げていく大切な時期だけれど、実際の現場の高校生と、その保護者さんや先生はどんな状況にいるんだろう?

そこで今年度は高校のスクールカウンセラーにも行くことにしました。


高校のスクールカウンセラーに行ってみて、当たり前かもしれませんが、中学生までと高校生とでは全く内容が違ったのです。

自分を分析していく力、言葉で自分を表現する力。自分のこれまでをしっかり振り返り、きちんと今の自分を見つけ、これからの自分に必要なことを考えていく彼らの力強さ。

思春期の発達課題は『アイデンティティの形成』「良いところも悪いところも全部ひっくるめて自分は自分。それもなかなか良いもんだ」と、『自分とは?』を考え、自分らしさを見つけていくこの時期の彼ら。

そんな彼らと面接を重ね、「大切なことは主役である彼らをしっかり真ん中に据える事。蚊帳の外に置かず真ん中が彼ら」そんな風に考えるようになりました。


保護者の相談も受けることがあります。子どもが高校生になると、子育ての相談が出来る場所がほとんど無くなってしまう。分かってはいましたが、現実はもっと厳しい状況の中で子育てに悩まれているお母さん達。

思春期、子どもと親の関係は新しい親子関係に紡ぎなおしていくこの時期。簡単に言うと、親は上手に「親の言うとおりにはならない」と諦めて、子ども達が主体的に自分の道を歩き出していく。親はそれでも目は離さない。ここまで立派に育てて来た自分と子どもの力を信じて、手や口は極力控えて、見守っていく。そんな距離感に紡ぎなおしていくこの時期。

しかしこの作業は難しく、一足飛びにはいきません。くっついたり離れたり何度も繰り返し何度もぶつかりながら、うまい塩梅のところ程よい距離感に落ち着いていく。この期間が親も子も気持ちが揺さぶられ感情的になる。心にも無い事を口走ってしまい後悔してみたり。。。

そんな時期だからこそ、親にも相談できる場所と、一緒にこの揺れを乗り越える仲間が必要なんじゃないのかと思うのです。


そんな事を考えながら、『義務教育卒業後の子ども達の支援』について、取り組んでみたいことの1つがオープンダイアローグ(開かれた対話)の中のリフレクティングという面接のやり方。

親と子と支援者、関係者がサークルになり、話をしていくこのやり方。

主役は子ども達。それが子ども達にもしっかりと体験できるこの手法。

そして、親にとってもリフレクティングの中で子ども達の発言を聴いていると、分かりにくい思春期の我が子の気持ちや想いを感じることが出来、我が子の成長が実感出来ることも。


昨日、うちの息子くんの学校で懇談がありました。

先生を前に進路の話。いつもは見れない神妙な面持ちの息子くん。

息子くんははっきりと話します。「僕はこんなことがしたいんだ」と力強く。

息子くんは、いつまでもちっちゃなチビちゃんで、甘えん坊で、親が手伝わないと何も出来なくて…。と思っていた自分がガラガラと崩れ落ちる。

「あぁ大丈夫なんだ。この子を、この子の力を信じよう。覚悟を決めて送り出そう!」彼の横顔を見ながら淋しいような、誇らしいような。何とも言えない気持ちが込み上げる。

帰り道。1人考えながら。「あっこれがリフレクティングで体験する親の気持ちかもしれないな」何て一生懸命頭で考えて。心から込み上げる涙で曇る瞳。


私のやりたいことに興味を持って質問してくれたお友達のおかげさま。

今日も1つ、自分の気持ちの整理が出来ました。

あなたに寄り添える支援者になれる日を楽しみに。。。

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