「ごめんなさい」と「ありがとう」
私はたまに託児付の子育て講座をすることがあります。
その時いつもお母さん達に、講座が終わってチビちゃんを迎えに行く時に「ごめんね」を言わないでと伝えます。その時につたえる言葉は「待っててくれてありがとう」
謝るのは悪いことをした時。ママは子育てのお勉強を頑張っていてそれは悪いことでない。チビちゃんが待っててくれたおかげでお勉強がしっかり出来た。なので「ありがとう」
チビちゃん達は、大好きなママから「ごめんね」と言われると、「ママは悪いことをしたの?」「大好きなママは悪い子なの?」と混乱してしまいます。
「ありがとう」は魔法の言葉。「ありがとう」と言われると「我慢して待っていた」チビちゃんの努力も報われる。
「大好きなママが喜んでくれた。我慢して良かった」「僕は我慢できるようになったんだ」と『託児』も、自分自身も肯定的に捉えることが出来るようになるのです。
当時、小学6年生だった息子くん、どうしても「ごめんなさい」が言えない。「とうとう来た!反抗期!!」そぉ決めつけた途端、レッテルが貼られる。「息子くんは、私に反抗している!!」と。
そぉ思うと「ごめんなさい」が言えない息子くんに、イライラが込み上げて来る。今考えると「何でママを怒らせるの!」と言う理不尽な言い分で子どもを怒っていた自分を思い出し反省…。怒ったのはママの事情。。。
レッテルが貼られると子どもを冷静に観れず、子どもを感情的に感じてしまう。「何でそんなことするの!」「何でごめんなさいが言えないの!」「どうして!!」
スクールカウンセラーの仕事で出会うこども達。彼らの話を聴いていると子どもながらに、きちんと「ごめんなさい」が言えない理由を持っていることに驚き感心します。
そっかここが納得出来ていなかったのか!!
もはや、簡単に「ごめんなさい」と言うことで丸く収める事無かれ主義になっていない、彼らの芯の強さに感心。
「すごいね!きちんとそれは違うなって感じることが出来ているんだね」
心からの感嘆。ほぉそうだったのか!と話を聴いていく。
そうしているうちに、お友達や大人の理不尽さを横に置き、前を向いてこども達が歩み出していくのです。
「前を向いてくれてありがとう」胸がいっぱいになる瞬間。
うちの当時6年生の息子くんとの悪循環が続いたある日。
仕事で帰りが遅くなった私にパパさんから電話。「息子くんが家出した!」
慌てて帰る。初めての家出にドキドキ。はらはら。
真っ暗な公園。独りうずくまっている、やっと見つけた息子くん。声をかける。
泣きながらパパさんとの喧嘩を話す。自分の言い分も。自分が悲しかったことも。自分が納得できなかったことも。
こんな暗い中、こんな小さな背中で。いっぱい抱えて。どんなに心細く、どんなに怖かったか。。。
息子くんに貼っていたレッテルが剥がれ落ち、目の前に居る息子くんの真実がみえてくる。その瞬間。あったかい血が通う。溢れる感情。
「心配かけてごめんなさい」「お迎えに来てくれてありがとう」とポロリ。
何をしたでもない。ただただ話を聴いたその日を境に、息子くんの反抗的な態度はピタッと無くなったのでした。
最後に「ごめんなさい」が言えない4才のお子さんの子育ての悩みにお答えしたコラムをご紹介。興味のある方はこちらもどうぞ↓↓↓
https://higashihiroshima-digital-kodomoto.com/children-210701-2/
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