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子供が友達をやめたいとこぼした時

テレビでのニュースだけじゃない、自分が世代だからしょうがないけど、ネットニュースでもターゲティングされて出現してくる『いじめ』関連の話題。うちの息子も小学二年生。
この春、いじめのピークと言われた世代。
※参考 https://toyokeizai.net/articles/-/420428

この低年齢化を知ったのは、担任の先生と会話した時の事だった。
当時うちの子がクラスの子(1名以下A君とする)から嫌なことをされる、学校へ行きたくないという話を頻繁にしていた。

すぐに私はメモをした。ちゃんと聞いているよ、という証のような事だったり、子供が言う事は変わるから。その時話してきたことを書き留めて翌日またA君の話をしてきたときには前日と比べる、そんな調子。

なんだかんだ息子は学校を休むことはなかったけど、そんな記録が2週間分溜まった頃、息子はA君ともう友達をやめたいけどやめ方が分からないと言った。

息子は話すのが得意ではなく、ちょっとどんくさいタイプ。でもそれなりにプライドがあって格好もつけたい節がある。A君のことは小さなころから知っていてお話が好きで活発、元気な兄弟と素敵なご両親がいる。男の子同士のじゃれあい度合いの範疇とも考えられるレベルだから自然に収まると思っていたけど、毎日のように息子から聞くA君の話に私の中では沸々と何かが溢れ出そうな感じがあった。

多分それは何かを我慢している感じ。でも我慢しているのは私ではなく息子だと思う一方で、

( 片方からしか話を聞いてない事を事実にはできないよ )

と私の中の理性が囁いてくる。

それと、この程度のことで親が出たら過保護?モンペ?面倒な親と言われる?そんなことも頭を過った。ただ、友達をやめたい発言のインパクトはなかなかのもので私を動かすには十分だった。日々の生活の中でよく顔を合わせる間柄でもあるため、割とすぐのタイミングでA君と息子の話をA君母とすり合わせる事にした。

結果、冒頭から面食らった。A君は息子から殴られて悲しい気持ちになったと帰ってきてその話?と切り出されたことや、息子のことを仲良しの友達を認識していたとか、他の話も息子が先にやったという。殴ったというのはグーなのか、パーなのか、叩いたのか等の表現が多種多様なこと。

親同士腹を割って話せたのは、私自身勉強にもなり今回はとても良かった。もちろん、やった・やってないという食い違いばかり。検証できない事は全て受け止め、相手はそう思っているという事にして共に話を持ち帰り、お互い子供と会話し次どうすればいいか話し合いをした。
後日、A君はなかなか酷い事を吐き捨ててきて、周りに居合わせた他の友達を連れて道を別れて行ったという。だから逃げ帰ってきた。息子はそれで吹っ切れたようだった。

( あ、友達やめれた )

悲しくなかったと言った。でもそこは親同士のすり合わせを続けている所だったのでA君母にも報告。すると、あちらでは息子がいきなり殴ってきたか押されたという話があがっていた。でもそこは何もないのに殴る訳がない、と会話していたようで、ここで話が繋がったのだ。そして私も同じように知らされる、殴ったのかい。そこは聞いてない。そしてお互い、うちの子が申し訳ないと謝罪。だがしかし、聞いてもなかったが酷い事を言ってしまったのはきっと

「友達やめたい発言でショックを受けたからだと思う」と。

私も負けじと

「手を出した事は知らなかった、話しておく。うん、でももうある意味スッキリしたみたいだからダイジョブ。」

お互い言わなくてもいい事言った感は否めなかった。でも子供は自分の分身だから。自分を保つためにも言わずにいられなかった事かもしれない。そんなことも想像はつくから、それ以上でもそれ以下でもない。

大袈裟に言うと"真実"、それは解らないけどこの一連の流れでよく解かったことがある。

1.息子もA君も嘘はついてない
2.子供は自分の都合の悪いことは親に言わない
3.兄弟喧嘩がある子供とそうではない子供の感覚は大きく違う
4.子供が親に話せる関係と親同士の関係値があれば話し合いはできる

3は親の感覚も違う。殴り方にここまでは許されるというような線引きを醸し出されるため、そのパターンは今回話を切り上げた。グーは"NG"、パーは"それならねぇ"、というその感覚が私にはなかった。でもお兄ちゃんが居る等の家庭環境を想像すれば、なぜそういう発想に至るかは解かるから責めることではない。それも今回は4がはまっていたラッキーから冷静になれたのかもしれない。

この話の締めは改めて書くとして、保護者面談でこの件を担任に話したためいじめ低年齢化の危惧を話してくれたのだ。こんな親の面倒であろう話でもよく話を聞いてくれて、広い視野でクラスを見てくれている先生には本当に感謝しかない。

ただ、記事にあるような"陰湿な"いじめとなると、見ているだけでは限界があるだろう。発見するためには子供が大人の前で素直で居られる必要がある。その時がないのが一番だけど、万が一その時がきたら、

( お母さんに言えばどうにかしてくれるかもしれない )

その期待を持ち続けてもらうために何とでも言われてやろうじゃないか。

そう勝手に私は自分に誓った。


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